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【J2日記】磐田:3年目・木下高彰の“デビュー”(14.03.22)

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「きまずかった(苦笑)」と振り返るリカバリーメニュー

前田遼一と共にリカバリーを行う姿はやはり“新鮮”。

チームメイトに「木下キャプテン!(笑)」といじられ、笑顔を見せる。

今節・福岡戦前日練習にて。自主トレを終え、小林稔コーチ(写真右)と。

なにか一つアピールしたところで、メンバー入りできるわけではない。主力組との実力差はそれほどまでに大きい。今節の福岡戦(3/22)もスタンドから見つめることになる。そうとわかっていても、練習しないわけにはいかない。福岡戦前日。全体練習後のピッチに残り、黙々とボールを蹴り込んでいた――。

3月16日。ホーム・熊本戦のキックオフ約3時間前。藤枝総合運動公園サッカー場で“デビュー”を果たした選手がいた。
『2014 明治安田生命 J3リーグ』の第2節。Jリーグ・アンダー22選抜が藤枝MYFCにアウェイで勝利した。同選抜にとってJ3初勝利であり、“歴史的勝利”と言っても過言ではないゲームでキャプテンを務めたのが磐田の木下高彰である。浜松開誠館高校(静岡県)出身のDF。今季で加入3年目となるが、磐田での公式戦の出場はここまでゼロ。このため、この試合が彼の“Jデビュー戦”となった。
ポジションはセンターバック。名古屋・ハーフナー ニッキとコンビを組み、後方からチームを支えた。90分フル出場を果たし、2失点したものの4-2で勝利。「緊張というよりも、いい意味で楽しむことができた。いい経験になった」と試合を振り返る。
とはいえ、この勝利に満足するわけにはいかない。磐田の一員である以上、やはり最大の目標はサックスブルーのユニフォームに袖を通し、公式戦のピッチに立つこと。「結果としてジュビロでメンバー外になった上で、(同選抜に)選ばれているわけなので・・・。やはりジュビロで試合に出ることが一番」。試合後はヤマハスタジアムへ直行し、熊本とのゲームをスタンドから見つめた。

試合翌日のトレーニングでも“初体験”があった。熊本戦に先発した前田遼一、松井大輔ら主力組と共にリカバリーメニューを行い、一緒にピッチをジョギング。これには「ジュビロで試合に出たわけでもないのに・・・。正直、気まずかった」と苦笑い。この日、熊本戦のベンチ・ベンチ外の選手は通常の練習を行っており、コーチ陣にその練習への参加を申し出たが、この日はリカバリーに専念することに。チームメイト・スタッフに「木下キャプテン!(笑)」といじられ、はにかんだ。

加入3年目。勝負の年である。オフシーズンの練習では「やはり公式戦に出たい」と意気込みを語っていた。ただし、自分がチーム内でどういった立ち位置にいるかもわかっている。3月22日のホーム・福岡戦は伊野波雅彦、宮崎智彦を負傷で欠くことになる。だが、選手層は厚く、主力2枚が欠場となった状況でもベンチ入りは難しい。試合前日の練習ではビブスの色分けではっきりとサブ組とわかった。それでも前向きに練習を積み重ねるしかない。

「1対1は彼の武器。それが上手くいく時も、そうでない時もある。ただ、怖がらずにコンタクトできる“勇気”を持った選手」。木下のプレーをそう語るのは磐田の小林 稔コーチ。ルーキーイヤーの12年から彼のプレーを細かくチェックし、アドバイスを続けてきた。同コーチの言葉の通り、練習では主力組のエース・前田遼一に対しても臆することなく体をぶつける。うまくいなされることもあるが、JトップクラスのFWとのマッチアップは彼にとって貴重な財産。1年目、2年目に多かったケガも少なくなり、コンスタントに練習を積み重ねることもできている。

福岡戦前日。全体練習後のピッチ。主力組が調整のため早々にクラブハウスへ引き上げる中、居残りでミドルパスの練習を繰り返していた。パスの受け手は小林コーチ。右足で中央から左サイドへ展開するイメージだ。このフィードに、前線の前田遼一が走り込む――。公式戦のピッチで、いつかそんな光景を目にすることができるのだろうか。目標は、磐田での“デビュー”だ。

以上

2014.03.22 Reported by 南間健治
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