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【J2:第3節 北九州 vs 水戸】プレビュー:注目の柱谷兄弟対決。ロマンティストとリアリストの織りなす第3ステージ開演!(14.03.16)

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北九州で2年目の指揮を執る兄・柱谷幸一監督は、自身が『ロマンティスト』だとすれば、弟・哲二監督(水戸)は『リアリスト』だと表現する。それは学生時代から変わらないと言うが図らずも指揮官となった今、ギャップはチームカラーとしても反映。果たして春の本城で勝利に酔うのはロマンティストか、リアリストか。兄弟対決の第3ステージが始まろうとしている。

ロマンティストか、リアリストか。柱谷幸一監督(北九州)は「自分たちのスタイルで自分たちのいいところ、得意なところが生きるようにしたい。アグレッシブに一人一人が躍動して攻めていける試合にしたい」と話す。相手に応じてスタイルを変えることはせず、一歩ずつ「フェアでいいサッカーを目指す」というスタイルを植え付ける『ロマンティスト』らしいサッカー観と言っていいだろう。対する水戸のスタイルをハードワークし走るサッカーと仮に表現するならば、明白にロマンティストとリアリストの差異が見て取れる。

とはいうものの北九州はロマンティストに、リアリストのスパイスを少し効かせてもいいかもしれない。昨シーズンの北九州は水戸スタイルに手が出なかった。少ないチャンスをきっちり決められ兄弟対決の戦績は0勝1分1敗。2013年4月21日の第1ステージは水戸がシュート3本で2得点を奪い2−0、激しい雨の中で行われた10月20日の第2ステージは北九州が2点を先行しながらも水戸はハードワークを継続、終了間際に引き分けに持ち込んだ。
攻撃の自由度が高い北九州にとって前からハードディフェンスを仕掛けてくる相手には苦手意識があると言っていいだろう。まだ今シーズン未勝利であるだけに、迎合するわけではないが北九州も食らいついていくハートが必要。開幕戦から2試合続けて途中出場しバーやポストを叩くシュートを放っている川島大地は「流れを変えるだけじゃだめ。出るからには結果を求めないといけない」と眼差し険しい。GK大谷幸輝も「前から取りに行こうというのはあるので、そうなると裏のケアが大事」と話したあと、「本当に勝ちたい」と熱がこもった。こうした選手たちの勝利への野心が、ロマンのサッカーにさらなるプラス効果をもたらす。前節の大分戦ではゲームの入りから守備的で推進力に欠け、ボールの取りどころも低かった。今節では守備を前から、攻撃も人数を割くといった全員守備・全員攻撃の徹底で勝点を呼び込みたい。

立ちはだかるのは弟・哲二監督率いる水戸。北九州の選手たちからは「手強い相手」(小手川宏基)という言葉も漏れ出るが、その理由は水戸に2連勝を運んできている持ち前のハードワーク。それに加えて北九州のボランチの八角剛史が「ミシは駒澤(駒澤大)らしくカウンターと体を張るのが得意」と警戒する、八角の2つ下の後輩、三島康平だ。開幕戦では強豪大分と対戦。劣勢の中、三嶋は前線でスペースと時間を作って金星に貢献した。第2節・愛媛戦では先制点も奪っている。八角は「先手を取られるとカウンターに持って行かれてしまう」と話している。
兄・幸一監督にはリアリストの側面を見せる哲二監督。少し前のことになるが開幕前に哲二監督は「まだまだ必要なことがある」としながらも、J1ライセンスがない中「6位以内」を狙う構えを示した。その際には「今年は兄弟対決が早いですね」と笑顔も浮かべていたが、蓋を開ければ開幕2連勝で3位と絶好調で本城に乗り込む。大分、愛媛と勝利を重ねてきた水戸。入念に描かれているであろう勝利へのロードマップは今節、どのようなサッカーとなって展開されるだろうか。

ロマンに溢れながらもそこに選手たちのリアルな思いが重なる北九州。そしてリアルなサッカーに晴れやかな最終成績のロマンが見えてくる水戸。第3ステージの女神が微笑んでくれるのはどちらだろう。注目の兄弟対決、開演はもうすぐだ。

以上

2014.03.15 Reported by 上田真之介
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