アウェイ2連戦で連敗したが、少しばかり強がってみる。まず、第2節のリーグ戦を戦った相手は昨季のJリーグチャンピオンだということ。広島まで遠征して、先制して、流れも悪くなかった。ただ、ミラクルなファインゴールで同点にされ、試合終了間際の微妙な判定によって広島にFKが与えられ、そしてミラクルなファインゴールで逆転された。そういう試合展開だったこともあり、それほど下を向く必要はないのではないか。
広島から川崎に帰り、そしてすぐさま韓国へ移動。韓国での2日間の準備期間で蔚山戦を迎える。蔚山は、昨季のKリーグ準優勝の強豪で、その相手に内容的に同等のサッカーができていた。結果的に2失点したがいずれも対応のしようがあるミスからのもので、失点自体はそれほど深刻に捉える必要はない。そもそも日韓両国の地力のあるチームとのアウェイでの短期決戦である。それは、負けてもおかしくはない。確かに連敗は痛いが、ここで下を向く必要はない。
ただ、もったいないという思いは強い。何しろ、2試合とも勝てるチャンスはあったからだ。広島戦では今季絶好調の小林悠が先制点を奪いながら前述のとおり2本のファインゴールで逆転負け。0−2で敗戦した蔚山戦も、試合内容的には悪くなく、大久保嘉人、小林悠が先制点を奪えそうなチャンスを作り出していた。
ただし、勝点を持ち帰れなかった事実は受け止める必要がある。やはり、拙い試合運びだったと言われればその通り。だから、同じことを繰り返さないための反省は必要だと思う。もちろんそれを一番わかっているのは選手たちで、どうすれば勝ち切れるのかについて、日々話し合いが行われている。そして繰り返しになるが、サッカーの内容自体は悪くないことも頭に入れておきたい。相手を外し、ボールを引き受けて前に運ぶサッカー自体はやれている。あとは昨季の終盤から何人かの選手が入れ替わっており、微調整が必要なだけ。その微調整が難しいという話はあるのだが。
なお、今現在表に出てきた問題の一つは前線でのボール保持能力の低下である。試合中に大久保が見せる苛立ちは、いい形でボールを引き出せていないことが主因で、その解決策の一つとして蔚山戦では中村憲剛をボランチでスタートさせる4-4-2を試した。結果には結びつかなかったが、4-4-2を継続させた間は0−0で試合は進行しており、この時間帯においては攻守を両立させた試合運びができていた。この4-4-2に関しては試合中に4−2−3−1へと自在に変更が可能でそういう自由度を含めて新たなオプションを手に入れたという見方も可能であろう。いずれにしても、適切な反省(それは主にミスしないという部分になるが)を織り交ぜつつ、自信をなくさずに大宮戦を迎えたい。
なお、川崎FはACL貴州戦で勝利して以降、ACL蔚山戦を含めた公式戦3試合で連続2失点。戦績も1分け2敗と難しい状況で迎えることもあり、この大宮戦も簡単ではないと覚悟する必要があるだろう。
その大宮は大熊清新監督を迎えており、堅実な路線への変更を意図しているものと思われる。固いサッカーをするチームを作る手腕に定評のある大熊監督だが、まだそのサッカーは十分に浸透できていないようで攻守に問題が出ている。問題の一つは、ラドンチッチ、家長昭博といった選手を獲得した攻撃面がうまくは機能しているとは言いがたいという点。ここまでの2試合で1得点と湿り気味で、しばらくは試行錯誤が続くことが予想される。
また川崎Fと同様に開幕からの2試合で連続2失点中と守備面で不安を抱えているという課題もある。サイドバック下平匠の移籍はもちろんだが、攻守で中盤を締めていた青木拓矢の移籍の影響も大きい。キャプテンを務める菊地光将は黙々とその責任を果たしているようだが、監督交代による戦術の変更に対する対応はそう簡単なものではないようだ。
互いに勝てていないチーム同士ということで、それぞれに何かしらの問題を抱えての試合となる。だからこそ、簡単な試合にはならないはず。もちろん両者とも負けるわけにもいかないとの思いは強いはずで、激しい試合になることが予想される。どれだけ強い気持ちを持って戦えるのか。川崎Fにとっては、悪い流れを変えるためにも、ホームのサポーターの前で結果を伴った試合を見せてほしいと思う。
以上
2014.03.14 Reported by 江藤高志
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