今節は3月1日の開幕戦で柏と引き分けたF東京と、鹿島に大敗した甲府が味スタで対戦する。J1リーグ戦は全34試合。その長い道程のわずか1試合を消化したにすぎない。ただし、その1試合の積み重ねが、今季の最終順位となることも忘れてはいけない。
F東京の選手たちは、開幕前まで大なり小なり不安を抱えていた。「実際に、公式戦が始まってみないと分からない部分が多い」と、多くの選手が口にしていた。しかし、マッシモ フィッカデンティ監督の初采配となった柏戦では、新指揮官のゲームプランを見事に体現し、先制点を奪った。前半は相手の出方を待ち、自陣で耐える時間を続けた。そして、後半開始とともに、攻撃に打って出ると、先制点を奪い、さらに追加点のチャンスもつくった。だが、2点目を奪いきれず。柏の追い上げを許して引き分けに終わった。
対する城福体制3年目の甲府は、昨季終盤の守備をベースに、下田北斗、阿部翔平、クリスティアーノらを獲得して上積みを目指すはずだったが、その出鼻を挫かれた格好となった。鹿島相手にまさかの大量4失点を浴びて今季初戦を落とした。大雪災害で練習スケジュールが狂い、チームの仕上がりにも大きな影響があったはずだ。今節も試合前々日から東京入りし、試合に向けてトレーニングを行ってきた。まずは堅牢を誇った、5−4−1システムの建て直しを急ぐ段階だろう。
城福浩監督は新体制発表で今季の目標をこう語っている。
「まずは残留という結果を残すことも非常に難しい」。
多くの理想を語ってきたF東京監督時代とは対極の姿だが、予算規模を考えれば、より現実的にならざるを得ない。ただし、明確な目標を掲げることでチームの方向性や、スタイルの確立に大きな手助けとなることは間違いない。それは、F東京も同じだ。今季は「勝利」のただ一点に的を絞っている。今シーズンの青赤は「勝つサッカー」を掲げる。クラブ最古参の石川直宏は「今の東京に必要なこと」だという。これまで培ってきたスタイルの上に、戦術、戦略を重ね、目の前の試合で勝点を奪っていく。
そのため、戦い方はその都度、変化する。柏で見せた2つの顔だけでなく、この一戦ではまったく別の姿を見せるだろう。基本は4−1−2−3の並びとなるが、体系も相手のシステムに合わせて変化する。今節対戦する甲府は、攻撃時と守備時に陣形を変える3−4−2−1システムを採用している。昨季終盤の対戦では自陣ゴール前に人数を割かれ、1−1の引き分けに終わった。甲府の堅守を崩すために、前々日からあわせて2日間の非公開練習を行い、そこでミステル(監督)のゲームプランが伝えられている。
フィッカデンティ監督は「体力的な問題で90分間、攻撃的な守備をすることは不可能だ。状況に応じて選手たちが意識的に攻撃的なディフェンスを仕掛けるときと、我慢して耐える時間帯を見極めなければいけない。そこがサッカーの醍醐味であり、私自身が好きなスタイルでもある。今後、対戦相手によって自在に戦い方を変えることができるようになれば、相手にとっては勝つことが難しいチーム、つまり良いチームになっていくでしょう」と言う。試合開始から終了まで、ボールの動きとともに、選手たちの立ち位置にも注目してほしい。
以上
2014.03.07 Reported by 馬場康平
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