「継続と深化」「過去最強」「SELF」、そしてS=ステディ、E=エンジョイ、L=リーダーシップ、F=ファイティングスピリットという自分自身を支える志――。曹貴裁監督が語ったこれらのキーワードをもとに、湘南は1月14日の始動以来トレーニングを積んできた。1月末にはトルコへ飛び、およそ2週間、異国の空気のなかで汗を流した。「暖かかったし、グラウンドをはじめ環境も申し分なかったので、集中して練習に取り組めた」菊池大介の言葉に充実ぶりが浮かぶ。
深化を期する今季にあって、とりわけポイントとなるファクターは状況判断と言えるかもしれない。曹監督が指揮を執った過去2年を通じ、スピーディーでアグレッシブないわゆる湘南スタイルはチームにしっかりと根付いた。ボールを奪う守備も攻守の素早い切り替えもコンパクトフィールドも、もはや言葉にする必要はない。そのうえで今季は、ピッチに立つ選手たち自身がゲームの流れを読み、緩急のコントロールを含めて自分たちで最良のプレーを選択する、いい意味での指揮棒からの自立を目指している。選手たちのさらなる成長を促す取り組みだ。
始動からこれまでの日々の積み重ねに聞かれる前向きな声は、昨季から在籍する選手、新加入選手の別を問わない。
「少しずつ自分の形を出せてきている」そう語るのは鳥栖から加入した岡田翔平だ。
「トルコでたくさんサッカーの話ができたし、帰国してからも練習試合やトレーニングを通じて自分のプレーを分かってもらえたかなと思います。目が合うようになったし、やりやすさも感じている。守備も連動できるようになりました」
愛媛から加わったGK秋元陽太も、「イメージや方向性をチームとして共有できている。充実したトレーニングをしっかりこなしてきたからこそ、いまの手応えはあると思います」と語った。
一方、開幕戦に迎える山形は、石崎信弘新監督のもとで船出した。昨季60失点を超えた守備のテコ入れを図りつつ、攻守にスピーディーなサッカーを展開する。メンバーも多彩で、3年ぶりのJリーグ復帰で話題をさらったディエゴをはじめ、新戦力と昨季の主力が融合し、各ポジションに才能が揃う。
山形をホームに迎えるにあたり、曹監督は言う。
「いい意味で僕らはチャレンジャーだと思っています。ただし構えるのではなく、相手の懐に入って行くチャレンジが大事。相手うんぬんではなく、去年よりもたくましい湘南にしていかなければいけない。そういう意識やメンタリティが大事だと思います」
互いに情報の限られた初戦である。だが思えばトルコでも、相手の情報をとくに入れることなく練習試合に臨み、状況対応力を培ってきた。言い換えれば、湘南にとって開幕戦は、現時点での深化が計れる一戦と言えるかもしれない。
「楽しみですね」副キャプテンの遠藤航に屈託はない。
「すべてがうまくいくとは思わないし、一昨年もいろんなことがあったなかで昇格した。今年もいろんなことがあると思いますけど、チーム全員でしっかり乗り越えていい結果を勝ち取れるようにしたいなと思います」
自分たちのスタイルを深めていくシーズン、過去最強の湘南になるための一歩が3月3日に刻まれる。
以上
2014.03.01 Reported by 隈元大吾
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