●ランコポポヴィッチ監督(F東京):
「大勢の方に足を運んでいただきありがとうございます。正直言って元日をここで迎えたいと思っていた。それに近づけたと思うし、大きなチャンスも私たちにはあったと思う。やはりこれがサッカーだと改めて再確認できたゲームだった。喜怒哀楽の感情がすべて詰まっていた。勝負を決める機会も私たちにはあった。決めきることができず。逆に追い込まれて次に進むことができなかった。勝った広島にはここからのおめでとうと、是非優勝をつかみ取ってほしい。以前自分も働いていたので思い入れもあるので。うちの選手にも良くやったと伝えたい。今日の試合だけでなく、この2年間良くやったと言いたい。今日の試合を見ていただければ分かると思うが、2年前よりも成熟した姿を見せられたと思う。成長してきたチームだったと思う。チャンピオンまであと一歩まできた。継続して安定した力を出すところまできた。そして、12番目の選手、サポーターにも大きな感謝をしたい。いつも私たちの力となったし、支えてくれたのは彼らだった。私はここでの仕事を終えてクラブを去るわけですが、この2年間一緒に働いたスタッフ、サポーターとの思い出がたくさん残った。私はしんみりした最後は苦手だ。今日も勝つチャンスはあった。勝負を決めきれず、逆に決められた。そのことを学んでほしい。選手としての経験だけでなく、一人の人間としてこれからの人生の糧にしてほしい。私たちは勝利を向かうことにトライしてきた。それが今日の結果にはつながらなかった。これもサッカーだと思います」
Q:2年前からどういうところが成長したのか?
「そのことを1から10まで全て話すと会見がすごく長くなってしまう。一例を上げれば、最後まであきらめずに戦うことができるようになった。負けないために戦うのではなく、勝つために戦うことが大きな成長したところだと思っている。勝つためのサッカーを選択することは前進だと思っている。ぜひこれからも継続してほしい。彼らがどれだけ成長したかは、これからFC東京を見ていくうえで皆さんにも見てほしいところです」
Q:今日は、リスクを負わないサッカーを選択したのは?
「リーグ戦でもリスクを負わずに戦ってきたチームだと思います。そういう相手に対し、決勝に行くために何をしなければいけないかを今日見せたいと思っていました。今日に関してお互いのチームが魅力的で美しいサッカーだったとは言えないでしょう。ただ、ミスを待ってそのミスを結果につなげる我慢比べだった。攻撃的で魅力的なサッカーをする力はお互いにある。日本サッカー界のために、どういうサッカーをしていったほうがいいのかは皆さんと考えていきたいと思っています。結果は120分で0−0。リーグ戦であれば、勝点1の痛み分け。PKで私たちは敗れた。試合を振り返っても我慢比べ。どちらがミスをすれば、命取りとなる試合だった。戦術的なところを話せば、興味深いパーフェクトなゲームだったと思います」
Q:ミラーゲームを選択した理由と、どういう準備をしたのか?
「F東京のトレーニングを毎日見ている人は驚いたと思います。トレーニングではこの人選でチャレンジしたことは一度もなかった。ここでも言えることは練習しなくても実際に試合ができることを証明したかった。築いてきたモノは今日見せたモノではない。攻撃的で魅力的なサッカー。今日見せたサッカーであれば、練習しなくても見せられる。それを見せたかった。ああいった形で守備にとらわれるのではなく、攻撃のところも考えていた。だが、そこがうまくいかなかった。試合前までに、もうひとつのプランがあった。前回の試合の消耗も激しかった。中盤にアグレッシブに戦える選手をそろえ、コンパクトにまず守備からということを意識した。私が求めているものは今日のサッカーではなく、ホワイトボードでどうだこうだというサッカーなどではない。相手を欺くプレーだったり、攻撃的にやるサッカーを私は目指しているので」
Q:日本に初めてやってきたときよりもリスキーになったかどうか?
「サッカーの質は前進していると言えるでしょう。日本代表の成績も、海外で活躍する選手が増えていることからもレベルが上がっていると言えるでしょう。毎試合、今日のようなゲームを見せ続けることは問題だと思います。こういう試合を繰り返す、毎試合してしまうと未来につながらない。ヨーロッパで活躍する選手は出てこない。リーグ戦のときも良いサッカーをしても結果につながらないときがある。負けてしまうことがある。サラリーだけのことを考えると、負けないサッカーだけになってしまうと何度か話したことがあります。良いサッカーをして攻撃的なサッカーをして魅力的なサッカーをして結果を得るには時間が掛かるということです。皆さんは結果だけを求めることによってサッカーの質は失われてしまう。未来につながるサッカーであれば、我慢強く見守ってほしいし、皆さんの頭にいれておいてほしい。日本のサッカーの質が上がるために、メディアのみなさんのレベルアップも必要不可欠です。私たちがふがいない仕事をしていれば、叱咤(しった)激励していただきたい。お互いのレベルアップが必要不可欠。だけど、私に対しては批判しないでほしい(笑)申し訳ない。急いでほしい。今日は結婚記念日だからはやくしないと怒られてしまうんだ」
Q:PK戦は運不運以外のところがあるのか?
「PKになる前に試合を決めるべきだというのが私の考えです。PKは心理ゲームだと思っている。だからPKを戦う上での重要なファクターは複数存在する。選手の消耗状態がどうなのかも重要。体力的なものではなく、感情も、メンタル的な消耗も重要になる。ミヤトヴィッチ(モンテネグロ出身のサッカー選手)は世界的な選手だったが、体力的にもメンタル的にも消耗が激しく、今の状況では蹴っても決められないと言ったことがあるそうです。それも選手のクオリティのひとつ。今の状態を正しく理解できることも才能です。誰もがヒーローになりたいと思うものです。果たして蹴って決められる力が残っているか分かっていないといけない。ヒーローになるためにはそれだけ成熟しなければいけない。今日に関しては塩(田)がヒーローになるチャンスがあった。三田がヒーローになるチャンスもあった。三田はここから学ばなければいけない。マラドーナや、ベッカムや、バッジョだってPKを外したこともある。私も外したこともある。三田は若い選手なのでこの経験を次につなげてほしい」
以上
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