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【J1昇格プレーオフ:決勝 京都 vs 徳島】小林伸二監督(徳島)記者会見コメント(13.12.08)

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●小林伸二監督(徳島):
「前半はもう少し相手にプレッシャーをかけたかったんですが、京都さんのテンポがすごく良くて、10分することなく(自陣の)ハーフコートにひしめいてしまうようなサッカーになりました。20分くらいまで相手のプレスが早いのと自分たちのボールが落ち着かないという感じでしたが、ただ(自陣に)スペースがないので我慢ができればチャンスがあるかなというところ、裏を取れるとチャンスになるんだなというところでした。ここ何試合かはリスタートで点が取れなかったんですが、だからこそCKでそろそろ取れると良いなと思っていて、動きはいいからボールの質を上げよう、と言っていました。そこは本当にうまく取れたと思います。2点目もできすぎの形でした。1点目が取れたあとで選手の動きが少しほぐれて、ちょっとだけですがボールが収まるようになってきたなと感じていたところでした。後半は、選手も私も相手の出方を見ながら、京都さんが前掛かってくると思っていたので、ショートカウンターから裏を徹底的に狙っていこうというところで、我慢強くできたと思います。
今シーズンを振り返ると、厳しい中から少しずつ伸びていって、選手が成長してチームが成長したという感じがしています。今日のゲームは本当に出来すぎのような形で、選手たちが良くやってくれたと思っています。こういう舞台でこういう形で指揮が執れて、J1にチームを上げることができたというのは、本当にうれしく思っています。今日は1日喜んで、J1は隙がないチームばかりで本当に厳しいと思いますので、少しでもチャレンジできるように準備をしていきたいと思います」

Q:後半の立ち上がりの戦い方について。2点リードしていたということで引いてセットするやり方もあったと思いますが、かなり前からアグレッシブに行っていたように見えました。そのあたりについてもう少し詳しく教えてください
「前半と同じく、相手に合わせないでプレッシャーをかけて、そこで京都さんがどういう形を取るのか。当然点を取りたいので前掛かりになってくると思うので、そこからはラインを落として、シンプルに裏を走るという感じです。とにかくまず1点を取られないということ。神戸、京都とのリーグ戦で、2点リードの状況から点を取られていたことを選手に思い出させて、相手に合わせることなくしっかり戦うということですね。前半と違って、相手のプレッシャーが少し緩くなってきて、ハマ(濱田)やコウセイ(柴崎)といった中盤の選手でボールが回るようになり、横を広げながら裏を取ることができ始めたので。あとは相手がどう出てくるかというところと交代カードをどう切ってくるかという部分への準備をしていました。ただ本当に長い45分だったと思います」

Q:前半戦終了時点で15位だったところから急上昇しました。何かキッカケがあったのでしょうか?
「後半戦の初戦が7月頭の札幌戦だったんですが、前半戦で札幌には逆転負けしていました。(直前の)6月は3−4−3から4−4−2に切り替えて、なかなか勝ったり負けたりで連勝ができない状態だったんですが、同じシーズンで同じ相手に2回負けるわけにはいかないというのもあって、守備意識をしっかりさせて臨みました。そういう形で戦った札幌戦をまず取れたと(編集部注:1−0で勝利)。前掛かりで戦っているのに、効果的な攻撃ができずミスからカウンターを食らうというように、前半戦は失点が多かったんです。そんな中、我々には少し前方にスペースがあった方がいい選手が多いなということで、ラインを落とした形で守備をしながらゲームに臨むという形を後半戦は取りました。津田やドウグラスらFWの選手は守備をしなければならないのですが、その反面、得点をスムーズに取れるようになったというのは後半戦の戦い、7月・8月・9月の3カ月で答えが出たと思います。そういう形でチームも少し変わりましたが、個人の成長というところもありました。相手のリズムが良い時には当然我慢しなければならない、守備をしなければならないのですが、しっかり守備をすることによって相手が攻めあぐね、結果、攻めに転じられるということを選手は体で経験したと思うんです。私もチームが大きく変化することを感じましたが、そういう意味では自分が選手を奥深く観察できていなかったんだなと思いました。そういうところが7月からはプラスに出たと思います」

Q:ドウグラスを先発で使わず時間限定で使ったのは、この間のケガの影響でしょうか?
「はい。今週のはじめは良くて10分〜15分という話でした。ただトレーナーとドクターの意欲的な治療で実は60分くらいは使える状態でした。先発で60分使って次のFWに託したほうが良いのかというのもありましたが、とにかく我々は点を取らなければならない状況だったので、前半を0で抑える必要がありました。0でないと、ドウグラスにバトンタッチした時に彼のパワーが活きないというところもあるし、起用法はずいぶん悩みました。前半に点が取れるとは思っていなかったですし、その状況でメンバーを代える、システムを変える、システムを変えた中でもうひとつ工夫するというところまでは考えていました。ただ前半に点が取れて、先発した高崎もすごく頑張ってくれたと思います」

Q:良い時間で追加点が奪えました。大一番で活躍した津田選手の評価をお願いします
「(10月に)3連敗したときに、体は動いているのに得点に繋がらなかったんですね。そこで少し自信をなくすというか、力が入りすぎたところはあったと思います。前回の試合でハマ(濱田)のパスに飛び出してPKを取ったと。やっと津田らしいハツラツとした裏に飛び出すプレーが出たんで、今日ゴールを取れると良いなと思っていました。立ち上がりはチームもボールが落ち着かないし、トップに入ってもプレスが厳しくて収まならなかったんですが、反面、それだけ前に来ているということで裏が取れました。ボール保持者がしっかりと前を向き、(津田が)裏を取れれば、競争では勝つと思うので、そこを津田は我慢強く狙っていたと思います。そういう彼の良いところがすごく出たと思います。3連敗していたときはすごくきつかったと思います。(リーグ最終節の)長崎戦もすごく構えすぎて、体も重たく表現できていなかったんですが、前回と今日と彼らしいパフォーマンスが出たと思います」

Q:今日は立ち見が出るまで徳島サポーターで満杯となりました。サポーターにメッセージをお願いします
「本当にうれしく思っています。試合前から2万4000人近い人が入るということを聞いたのですが、関東でない京都さんと我々を本当に多くの人に応援してもらったと思っています。この1週間というのは、“四国にJ1”というところを言われると私自身も構えてしまうところがあったので、選手には言わないようにしていました。とにかく今日のゲームを思い切ってやらせるということで、期待に添うことができたと思っています。結果が出て、ピッチを歩いて、ものすごくうれしく思います。反面、プレーオフで戦った千葉さん、京都さんの分までJ1に向けて良い準備をしないといけないなとすごく感じました。やっぱり厳しい国立だったな、結果がはっきり出るということで厳しかったなと思っています。そういう舞台で勝てて、本当にサポーターに喜んでもらえたというのはうれしく思っていますし、スポーツをやるということとスポーツを観るということ、サッカーを観てくださいということも少し伝えられたのではないかと思っています」

Q:今日、讃岐が勝ってJ2入会を決めました。四国に春が来るという感じになりますが、鳴門の盛り上がりはいかがでしょうか
「鳴門大塚ポカリスエットスタジアムも盛り上がっていると思います。J1のステージってすごく眩しくて、私自身J1とJ2の経験がありますが、J1のチームが鳴門に来るということは、物凄く鳴門も変わってくると思います。そういうところも考えると、J1のパワーを感じてサポーターももっともっと増えると思います。J1のパワーはJ2とは少し違うところもありますし、そこは地域の人が感じると思います。サポーターの方が前泊されたり後泊されてサッカーを楽しんで帰られると、それだけ活性化もされます。スポーツもそうですし経済的にも影響できるよう、もっと強くなりたいと思います」

Q:四国初のJ1です。愛媛や讃岐に勇気を与える快挙かと思いますが、他の3県へのメッセージがあればお願いします
「チームは9年目です。少しずつ伸びて行ってこの結果を頂いたと思っています。J1は厳しいと思いますが良い経験ができるようにということと、四国でも切磋琢磨して伸びていければいいなと思っています」

Q:来年J1で戦うことになりますが、監督が一番強化しなければならないと感じているポイントはどこになりますか?
「少しボールが持てるようになってきました。ただ今日の前半くらいのプレッシャーを受けると、周りが見えない、ボール保持者へのサポートが遅い、となります。前線でボールを収める力はやはりいると思いますし、裏を走るということと足元に収めるということとそこに3人目の選手が絡むということはいると思います。足元でボールを回すと裏を取ることを忘れてしまい点が取れなくなりますが、裏にばかり抜けても単発になりまして、その形では1シーズン戦う体力はないと思います。であれば、収める技量と飛びだす技量が必要になってきます。また後方から組み立てをする場合に、GKも含め、最終ラインでボールを持てるようになることも必要になると思います。そういった点を改善すると同時に必要な補強をしなくてはいけないと思っています」

Q:小林監督はJ1の経験もあられますが、選手の補強という面でどういったことを考えられていますか?
「(選手構成は)そのままで1年を乗り切るということもやってきましたが、そういう訳に行かない部分もあると思います。先ほど言ったように補強もいるのかなと。J1に行けるか、J2に残るかということで補強のレベルや予算も違うと思うので、これから強化部と進めていく必要があると思います」

Q:小林監督のキャリアで3チーム目の昇格となります。徳島ヴォルティスというチームがこれまでと違う点があれば教えてください
「序盤これだけ苦しんで、後半こういう形で伸びていくという部分で、難しさはありました。ある程度の順位をキープして進めていくというのが過去の2チームだったので。すごく強さがあるんですが、すごくもろいというか、ストロングとウィークがすぐに出てしまうというチームだったんです。一見すごく派手なんですが、結局もろくて失点が多くて勝てないチームでした。これが少しずつ大事に我慢できるように変わっていったということと、終盤3連敗したあとにホームで岡山に2−0で勝ったんですが、ここでぐっと伸びて今日があると思います。
ポテンシャルを持っているのだろうか、持っていないのだろうかとすごく考えながらの戦いで、良いように見えるのに結果が出ない序盤はチームになっていないのかなと感じていました。ただ、序盤は我慢できなかったのに、シーズンの後半でそこを手に入れるような成長ができる力をうちの選手は持っていたのだなと。今日でもこんなに力を出せるんだなとビックリしている次第です。自分の方が選手をしっかり見ないといけないなと思っています。
選手たちはすごく人間的な質が良くて、例えば高校生や大学生の子が練習試合に来るとすごくかわいがるように、すごく良いところがあるんですね。ただ、チームとしての強さがなかなか出なくて、選手同士の年齢が近いこともあってお互いが遠慮してしまったり、リーダーがいないというところもありました。ただ少しずつ変わっていって、こういう結果を出したチームです。すごく伸びシロがあるように感じています」

以上
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