本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2・JFL入れ替え戦 讃岐 vs 鳥取】レポート:初昇格を目指す讃岐が先制するも、直後に鳥取が同点に。第1ラウンドは双方譲らず、決着は第2戦へ。(13.12.02)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
来季からJ3が始まるため、史上初めてにして最後となるJ2・JFL入れ替え戦の第1戦。JFL2位のカマタマーレ讃岐が、J2最下位の鳥取をホームに迎えた一戦は、双方譲らず1―1の引き分けに終わった。

試合は立ち上がりから讃岐のペースで進んだ。奪ったボールを長短交えた縦パスで前に運ぶプレーと、木島良輔が「それだけを狙っていた」と語るディフェンスラインの背後を突くフリーランがかみ合い、徐々にゴールに迫るシーンを増やしていく。これに対して鳥取は、柳楽智和が「常に背後を狙っているので、前半は特にディフェンスラインが下がってしまった」と語った通り、木島の動きを警戒するあまり、3バックが少しずつ下がり始め、前線との距離が広がって、さらに苦しい展開を強いられた。

前半はそれぞれセットプレーから得点機を迎えたが、こちらも讃岐の方が、より大きなチャンスだった。18分に堀河俊大の左CKを、中央に入り込んだ高橋泰が合わせたが、至近距離からのシュートは鳥取GK杉本拓也がブロック。30分には、左からのFKを中央に送ると、ハイボールをキャッチしようとした杉本がファンブルし、こぼれ球を木島がボレーシュート。混戦を抜けて枠内に飛んだものの、カバーしていた鳥取の横竹翔にクリアされた。一方の鳥取は、ともに尾崎瑛一郎のFKから16分に柳楽、24分には横竹がヘッドで狙ったが、大きく上に外れる。前半の鳥取のシュートは、この2本だけで、讃岐が主導権を握ったまま前半を終えた。

迎えた後半立ち上がりの47分、讃岐が前半の勢いのままに先制点を奪う。鳥取DF柳川雅樹のサイドチェンジをインターセプトして右サイドに展開すると、木島が鋭い縦への突破からセンタリング。「木島さんがうまくタメてくれて、味方もゴール前に詰めてくれた。左から相手が来ているのは分かりましたけど、合わせる、枠を外さないことに集中して蹴り込んだ」と振り返る高橋が中央で合わせ、均衡を破った。

しかし鳥取も、直後の50分に同点ゴールを奪う。右サイドのスローインを尾崎が投げ入れ、久保裕一がダイレクトでスペースに落として、尾崎がセンタリング。「良いボールが入ってきたので、とりあえず当てることだけを考えていた」と振り返る森英次郎がヘッドで合わせると、ゴール左スミを捉えてネットを揺らした。森はこれが今季公式戦初ゴールで、しかもヘディングでのゴールは、本人によれば「たぶん初めて。記憶にない」。DF2人と競り合いながら、「ボールの軌道はまったく見えていなくて、頭に当てて、どうだったかなと思って見たらネットに入っていた」というシュートだったが、何はともあれチーム最初の枠内シュート、最初の決定機での貴重な同点ゴールであり、アウェイゴールとなった。

これでようやく硬さの取れた鳥取は、パス回しにも少しずつ落ち着きが出てきて、ゴールに迫る回数を増やしていくが、讃岐の守備も粘り強く、逆転するには至らない。72分には尾崎の右からのセンタリングに、永里源気が中央で合わせたが、讃岐GK瀬口拓弥がセーブ。こぼれ球もゴールに向かって転がったものの、左ポストに当たってラインを割りかけたボールを瀬口がキャッチして、ゴールとはならなかった。

結局、そのまま1―1で引き分け。アウェイゴールを与えてのドローとなった讃岐は、瀬口が「失点してはいけない時間帯。どこかで気の緩みがあったのかなと思う」と語った通り、先制した直後、鳥取が焦りを感じ始める前に同点ゴールを奪われたのが惜しまれる。ただ、北野監督は「試合全体としてチャンスも作れていたので、次につながると思う」と語り、8日の第2戦への自信をのぞかせた。山本翔平も「次は分かりやすく、勝てばJ2に行ける。香川県の全体の期待もあるので、選手は1週間、良い準備をして、人生を懸けて頑張りたい」と決意を新たにしていた。

鳥取は、選手たちが異口同音に「動きが硬かった」と振り返った通り、得点を奪うまでは明らかに過緊張で、精度の低いプレーに終始した。そうした低調な内容から考えれば、引き分けは悪くない結果と言っていいだろう。リーグ戦から続く公式戦未勝利は22試合に伸びたが、森は「こういう大事な試合で、どうしてもセーフティーにやったり、いつもできていることが、なかなかうまくいかないところがある。それでも次はホームだし、一度経験したので、最初から自分たちらしいサッカーができれば、絶対に勝てると思う」と語る。

鳥取が最後に勝ったのは、7月3日のリーグ戦22節。最後の最後に5カ月ぶりの勝利を収めれば文句なしに残留だが、この試合で一定の手応えをつかんだ讃岐も、1点を追って攻撃の圧力を強めるだろう。過去のJ1・J2入れ替え戦と同様に、第2戦も最後まで目が離せない戦いが繰り広げられそうだ。

以上

2013.12.02 Reported by 石倉利英
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/29(月) 00:00 ハイライト:岐阜vs鳥取【明治安田J3 第23節】