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【第93回天皇杯 4回戦 横浜FM vs 長野】レポート:大熱戦の延長戦の末、横浜FMが長野を辛くも下し、ベスト8へ(13.11.21)

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11月20日(水) 第93回天皇杯 4回戦
横浜FM 2 - 1 長野 (19:00/日産ス/6,319人)
得点者:31' 佐藤 優平(横浜FM)、38' 宇野沢 祐次(長野)、97' 藤田 祥史(横浜FM)
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JFL覇者・長野が最後の最後までJ1首位の横浜FMを追い詰めた。
「長野はサブの選手も含めて3−4−3のフォーメーションが浸透していた」と中村俊輔が相手を称えたように、長野の戦術は非常に洗練されていた。ディフェンスの際には5−4−1に形を変え、ゾーンディフェンスを徹底。前後左右の選手の距離感もよく、横浜FMに攻め入る隙を与えなかった。

ただし、「ゲームの方は、立ち上がりから少し腰の引けたような、相手に対してボールを奪いに行くような姿勢が見えなくて、その姿に僕自身もストレスを感じているような状態だった」(長野・美濃部直彦監督)。
6分過ぎに指揮官は、右腕を大きく左右に振るジャスチャーを交え、「ラインを上げろ」とタッチライン脇から指示を送る。それに反応した選手は前からボールを奪いに行くようになり、愚直なまでにプレスをかけ続ける。特に左右のウイング、右の田中恵太、左の青木翔大のアップダウン量は半端なく、それが効いて相手のミスを誘発。ボールを奪えば、鋭いショートカウンターで横浜FMを脅かした。

「長野は前線から頑張って、120分プレスを掛けてきた。Jリーグでも、なかなかいないタイプのチーム」(栗原勇蔵)という未体験のサッカーに戸惑いを見せた横浜FMが、かろうじて主導権を握れたのは左サイドだろう。サイドバックのドゥトラがプレスにも屈しない個人技で試合が進むにつれて存在感を放つ。そして先制点もドゥトラが絡み、熊谷アンドリューを経由して左サイドを抜け出した佐藤優平がフィニッシュ。ボールは戻ったディフェンスに当たるも、ネットを揺らした。

先制した横浜FMがJ1首位の貫録を見せるかと思いきや、違った。長野・宇野沢祐次が直接FKをきれいに沈めて同点に。これが長野に大きな勇気を与えて活力となり、後半に入っても運動量はさほど落ちなかった。
それに手を焼いた横浜FMは、ついに病み上がりの中村俊輔を59分に投入。すると、横浜FMが息を吹き返す。中村がタメをつくり、それに呼応して他の選手が連動。前半に比べて明らかにボールを握る時間が長くなる。そして延長に入った97分、中村が左に展開。その先にいたドゥトラがカットイン後にシュートし、ブロックされるもルーズボールが途中出場の藤田祥史の前へ。藤田は左足を迷わず振り抜いて決勝点を奪う。

それでも長野は意気消沈することなく、システムを4−4−2に変えて攻撃に注力。疲れが見えてきた横浜FMのマークがルーズになった隙を突き、4度も決定機が訪れる。112分に岡田武瑠が縦パスに反応して抜け出してGKと1対1になったシーン、宇野沢の個人技を生かした2度の際どいシュートなどで、横浜FMに最後まで冷や汗をかかせた。

結局、勝利を手にしたのは横浜FMだが、終焉の笛がなった瞬間、選手は誰一人として喜ぶしぐさを見せなかった。一方、長野の川邊裕紀はサポーターへの挨拶の際に涙がこみ上げ、何度も何度もユニフォームで拭った。他の選手も天皇杯の舞台を名残り惜しむように、挨拶後もしばらくピッチを去らず、トラック周辺で座り込んだりして過ごした。「悔しい! 悔しいぞ〜!!」。その光景を見たメインスタンドの長野サポーターから、選手の気持ちを代弁するような絶叫が木霊した。勝敗の差はそれほど僅差だったと言えるだろう。

以上

2013.11.21 Reported by 小林智明(インサイド)
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