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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J1:第30節 甲府 vs F東京】プレビュー:甲府J1残留のためのラスト5。残留を目指す青赤が、ACL圏内入り以上の結果を求める青赤を迎撃(13.10.27)

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再々開後のJリーグで、JFK甲府の最大値を見つけ出す上で最も重要な1人が7月18日に川崎Fから期限付き移籍してきたFWパトリックだが、今節は出場停止で初めてパトリックなしの最大値を見つけ出さないといけない節となった。最大値を見つけ出すだけでなく、勝利に繋げるとなるとハードルはさらに高くなる。
「パトリックの速さ、強さを誰に求めるかという模索をしても仕方がない。チームとして違うものを最大値として求めないといけない」と城福浩監督は話すが、考え方を変えれば「パトリックは速さ、強さを持っている選手だが、それを活かすために(チームとして)優先順位を下げたものがある。それを見直すことをやらないといけない」と、今節の難しさを話す。攻撃力を1週間で劇的に高めることは無理なので、甲府のベースである、2シャドーからしっかり連携して5−4のブロックを作って粘り強く守る「堅い守備」で勝点1を死守しながら、勝点3を狙う戦いが甲府のゲームプランになりそうだ。

F東京はランコ ポポヴィッチ監督の今季限りでの退任が発表されたが、3位の広島との勝点差が6ポイントの7位なので高いモチベーションで残り5試合に挑むことができる。直近の5試合は4勝1敗とハイペースで勝点を重ねていて、上位がもたついているので充分にACL圏内入りはありえる内容と結果。城福監督はF東京の前節の新潟戦(2−0で勝利)を「新潟も頑張っていたが、あれだけ隙のない戦いをやられれば、どのチームもF東京を破ることは難しい。先制点を取られればひっくり返すことは難しい。攻守のバランスがいいし、セットプレーという武器もあるし、高さもある。後から入ってくる選手がギアを上げることができる数少ないチーム」と高い評価。これは褒め殺しではなく、本当にそう思っている。

甲府が付け入る隙を探すとすれば、それだけのメンバーがそろい、それだけの高いクオリティの戦いができるのに首位・横浜FMと勝点9差の7位なのは何故なのかという部分。でも、それを簡単に突けるのなら他のチームも苦労しない。「我々が隙を見せたらひとたまりもない。我々がやりうることを100%出した上で、90分の中で勝機があるかどうかの試合になる」と、首位の広島や横浜FMと対戦した時以上に城福監督は厳しい言葉で難しさを伝える。アウェイで戦った第17節は、甲府が―元東京Vの―平本一樹のゴールで先制したものの、4点を叩きこまれて心が凹みそうになる敗北だった。城福監督は「60分まで(69分までは1−1。その後、約20分間で3失点した)は甲府に勝機があったけれど、90分で見れば勝機はなかった試合。それが我々との力の差だった」と振り返る。しかし、今の甲府は得点力は下位だが、守備のベースが高くなったことで対戦相手が勝点3を取りにくいチームに成長した。

今節はこの守備のベースを崩すことなく、勝点3を狙える戦いができるかどうかにポイントがある。F東京は、3バックの相手に対して同じ3−4−2−1で来ることもあれば、徳永悠平を1列下げてサイドバックに置く4−5−1も併用しているようなので、スタートポジションの違いがどうゲームに影響するかも見どころになりそう。甲府としては、堅い守備にF東京が攻めあぐねて不用意なパスミスをするように仕向けたいが、パトリック不在ではカウンターの強引度やスピード・精度もより問われるので,点を取ることについてはいつも以上に難しくなるだろう。0トップ気味の前線の3枚の動きに加えて、ウイングバックの柏好文がそのややこしい鍵を開ける、まさにキーマンになるはず。

今節は難敵新潟と対戦する16位・湘南が勝点差5で15位・甲府を追ってきているので、勝点1でも確実に積み上げたい。同時に、連敗すると全体的な士気や自信にも影響するかもしれないだけに、リーグ戦終盤に手に入れた守備の堅さを最大限生かして、勝って自信につなげたい。大勢駆けつけてくれるであろうF東京サポーターに久しぶりの海老反りガッツポーズを生で披露できるように、こっちの青赤はフラッグ増産でスタジアムを盛り上げ、選手の背中を押す。残留が決まった訳でも、決まる試合でもない今節だが、最強F東京にホーム山梨中銀スタジアムで勝って、チームと城福浩の価値をさらに高めたい。

以上

2013.10.26 Reported by 松尾潤
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