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【J2:第37節 千葉 vs 熊本】レポート:攻守ともに『前へ』の意識が高かった千葉がゴールラッシュで大勝。熊本は決定力不足と守備のミスが響いて5試合ぶりの敗戦(13.10.21)

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天皇杯3回戦では広島に敗れたもののJ2リーグ戦の直近4試合は3勝1分で、しかもJ1昇格プレーオフ圏内入りを狙う東京Vや札幌に勝ってきた熊本。その好調な相手に対しても、千葉が前節(第36節)・神戸戦と天皇杯3回戦・F東京戦で見せた攻守に『前へ』のアグレッシブな姿勢を貫いて勝ちきれるかがポイントの一戦。
熊本が守備重視で5バック気味にゴール前のスペースを消せば千葉は攻めあぐねるかもしれない。だが、筆者の予想に反して立ち上がりから勢いよく相手陣内へ攻め込んだのは熊本だった。

熊本はボールを保持すると選手が迷いなく前へ走り、スピーディーに攻めた。高橋祐太郎が「大きなサイドチェンジからクロス、フィニッシュというのを何本か見せていたので、いい感覚でやれていた」と話したように、この試合の最初の決定機は23分の熊本。藤本主税が右サイドの齊藤和樹にパスを出すと、齊藤は左サイドへ大きくサイドチェンジのパスを出し、これを受けた片山奨典が強烈な左足のシュート。これは千葉のGK岡本昌弘がセーブし、こぼれ球に齊藤が詰めてシュートするが、千葉のキム ヒョヌンにブロックされた。このシーンに象徴されるように、今節で熊本は15本ものシュートを打ったがゴールの枠内シュートは千葉の守備陣に阻まれ、結果的に決定力不足が苦戦を招いた。

千葉は出だしで熊本に攻め込まれても、全体が引いてしまわずに我慢してしのぎ、「そこから高い位置がとれるようになってきた」ことが大きい。それを助けたのが今季公式戦初スタメンの天皇杯3回戦で活躍し、今季のJ2リーグ戦初スタメンだったボランチの山口慶だ。豊富な運動量と気の利いたポジショニングで、相手の攻撃の芽を摘む守備だけでなく攻撃でも活躍。千葉の先制点もボールを奪取した山口のパスが起点で、パスを受けた米倉恒貴がドリブルで仕掛けて入れた速いクロスに田中佑昌が合わせたものだった。

今季、悪い状態の千葉は足が止まってスペースに走る選手が少なかったが、今節は熊本の選手の間にうまく入って行く選手の動きが多かった。例えば田中は効果的なダイアゴナルランがうまいが、今季はその動きにうまく合わせたパスが出ずに攻撃が停滞することも少なくなかった。だが、今節は単に縦に飛び出すのではなく、田中や町田也真人など選手がタイミングのいいダイアゴナルランを見せ、それに合わせるパスが出ていた。千葉は先制点から立て続けに2点目、3点目を取ったが、その得点機はいずれも兵働昭弘のスルーパスから始まっていた。負傷回復直後はプレーに精彩を欠いた兵働だが、『完全復活』に近いプレーは今節だけでなく、ますます熾烈になるJ1昇格争いに向けても非常に大きい。

熊本は4失点目を喫して7分後に最初の交代カードを切り、67分には今季限りでの現役引退を発表した北嶋秀朗を入れて打開を図る。遠目からも積極的にシュートを打ち、後半は9本と前半以上の数のシュートを打ったが決められなかった。粘り強い守備ができずに競り負けたり、隙を突かれたりして失点を重ねていく。だが、冷たい雨と風の中、熊本サポーターの声援は途切れなかった。修正点をたずねると、高橋は「広島戦からやっていることは相手に対して引くのではなく前から行くところは行き、相手にボールを持たせてもいいところでは引いてもボール保持者にはいつでも行けるようにすること。そういう細かいところのゲームの流れをしっかり読んで突き詰めていかないといけない」と答えた。
攻守ともに『前へ』の意識が高かった千葉は、ケンペスの今季3度目のハットトリックに加え、田中のJ2リーグ通算50得点、高橋峻希のJ2リーグ戦初ゴール、そして森本貴幸の千葉加入後の公式戦初ゴールと、記録や節目の得点での大勝。守備はJ2リーグ戦で10試合ぶりの無失点だが、熊本の決定力不足にも救われたし、被シュート数が多すぎる。選手たちが口々に語ったように大勝の次の試合こそしっかりと戦い、内容と結果を残したい。

以上

2013.10.21 Reported by 赤沼圭子
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