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【J2:第37節 徳島 vs 横浜FC】レポート:一瞬の甘さが命取りに。粘り強さで横浜FCに勝てなかった徳島は痛い敗戦(13.10.21)

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津田知宏のPK失敗が大きく響いたのは間違いない。それが決まっていたなら、残り10分程度あった時間の中で、同点に追い付いた勢いをもって逆転にまで辿り着けていた可能性は小さくなかったはずだ。
しかし、その悔やまれるワンプレーが敗戦を招いたのかと言えばそうではない。プレビューでも触れさせてもらったが、この一戦は守備の粘り強さ比べになると予想され、実際ゲームが始まるとその通りの内容になった。そして、それの勝負において徳島は僅かの差ながら横浜FCを上回れず…。喫した黒星はそれゆえのものだったと言うべきだろう。

事実、前半から徳島は横浜FCの守りにかなり苦しんだ。前線でくさびを受けようとするキム ジョンミンが激しいチェックでほとんど潰されると、サイドに起点を作ろうと外へボールを散らした時にはタッチライン際で宮崎光平や藤原広太朗、アレックスが常に複数人に寄せられてコースを消される状態に。チームはアタッキングサードのところでほとんど効果的な崩しを許してもらえなかったと言わざるを得ない。さらにようやく作った唯一の決定機も横浜FCの堅守に阻まれてしまう。21分、中央バイタルから右サイドへ一旦開き、そこから宮崎が送ったクロスに大崎淳矢が合わせて絶妙のループシュートを放ったが、懸命のカバーに入った横浜FCのセンターバック・ぺ スンジンにゴールライン上空でかき出されてしまったのである。

ただ徳島も、前半守備では横浜FCに一歩も引けを取らない出来を見せていた。41分には斉藤大介が懸命のスライディングでゴールマウスへ向かって転がるボールをクリアするなど、選手たちは高い集中力でそれを維持。横浜FCにチャンスらしい形を作らせることなく、粘り強さ比べを全くイーブンの状態にしていたと言えるだろう。

しかし迎えた後半立ち上がりの51分、徳島に一瞬の甘さが出てしまった。横浜FCが仕掛けてきた右サイドからの攻めに対し、福元洋平がやや不用意なアタックで永井雄一郎にかわされ折り返されると、中央でもボールの渡った内田智也に青山隼と濱田武があと一歩詰め切れず、先にネットを揺らされたのだ。
このシーン、確かにフィニッシュを決めた内田のプレーは動作の早さもボディバランスも見事であった。が、ほんの僅かの違いとは言え前述したように対応の部分には悔いが残るところ。「ゴール前もそうですが、サイドに流れたときにプレスが甘く、中に流れてゴール前まで(ボールが)行ってしまったというのはもったいない失点でした」と小林伸二監督も試合後振り返っていたように、もう少しの粘りと厳しさがやはり欲しかった。

こうして先手を許した徳島はその後切り札のドウグラスや那須川将大を投入して反撃を試みるも、気分のノリから粘り強さを増した横浜FCをどうしても破り切れない。左サイドを大崎とアレックスの連携で突破しようとしても、バイタルエリアのドウグラスへボールを通しても、ぺ スンジンを中心とする白いユニフォームの壁にことごとく跳ね返された。そのような中でチームは波状攻撃からついにPKを獲得したが、冒頭で触れた通り津田のキックは無情にもバーに当たって大きくゴール裏へ。結局、そこからの残り時間でも横浜FCをこじ開けられなかった徳島は非常に苦い結果と向き合わねばならなくなった。

だが、選手たちに今節を残念がっている時間はない。見えた課題への深い反省は必要ながら、今はもうすぐに気持ちを切り替え、待ったなしの残り5戦へ気持ちをもっていかなくては。しかも次節のホーム連戦2戦目はいよいよG大阪を迎える戦い(10/27鳴門大塚)。勝つことが出来れば6位以内確保への大きな勢いをまとえるに違いないが、万一敗れて連敗になるようだと一気に雲行きが怪しくなる、今季の命運を本当に左右するゲームだ。それだけに徳島にはこれまで以上のいい準備が明日からの1週間で求められる。

対して勝利を収めた横浜FCに関しては、この白星で最後のまくりがまたひとつ加速した感がある。山口素弘監督も「最後まで出ている選手、もしくはベンチの選手を含めた気持ちの勝利だと思います」と語っていたが、チームが一丸となって創り出しているこの粘り強さはまさしく本物。これからも簡単には壊れないであろう。しかも、前節の失敗(終了間際に追い付かれて山形にドローへ持ち込まれた)を繰り返さない修正力も見せることが出来た。
第35節が23日開催(vs岐阜@ニッパ球)ということで、それによってまだ6戦を残していることを考えれば、まだまだプレーオフ圏内への浮上も十分可能であろう。目の離せない存在だ。

以上

2013.10.21 Reported by 松下英樹
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