●手倉森誠監督(仙台):
「『残り6戦で全勝しよう。横浜FM戦ではホームで引き分けたこと、アウェイでジュビロに分けたこと、その悔しさをしっかり6戦全勝することで晴らそう』という話をしました。
『今日の対戦相手・名古屋は我々の下にはいるけれども、決して弱いチームではないし、ストイコビッチ監督も6年務めてきて退任される。そのなかで、2010年に彼らはチャンピオンになって、11年、12年と優勝を逃したシーズンで、今年は低迷しているのに対して、戦いの中で必ず仙台戦というものは、ストイコビッチ監督に対して、嫌なこととしてすり込まれているだろうなと(笑)。そういった意味でも、この6年間はベガルタ仙台の成長を感じてくれている監督に対して、自分達の成長をしっかり示そう』という話をしました。
前半は相手のシュートを0におさえながら、奪ってからのカウンター、ポゼッションというところも主導権を持って進められたのですが、崩しの工夫が一歩足りなかったというのが前半の反省点です。後半は、相手陣でもっとディフェンスラインの裏を狙う動きをしようということで、そうすればセットプレーも取れるんだと。そのセットプレーで1点を取れたときに、『2点目で次に仕留めることができれば、よっぽど手強いチームだという印象を証明できたはずだ』という話を、選手たちと終わってからしたのですが、逆に最後までスリリングなゲームにした理由は、『あそこでやはり追いつかれたというミスというものについては反省しないといけない』という話をしました。
最後のアディショナルタイムにああいう決まり方をしたというところに対しては、サポーターの、勝つところが見たいということ、そして彼らの力で導かれた勝利だと思っているし、いよいよここにきてユアスタ劇場がまた開店したと思います」
Q:2得点のウイルソン選手の評価と、ヘベルチ選手への交代の意図を教えてください。
「ウイルソンは、申し分なく、点を取ったと。その2ゴールというものは鮮やかなものだったし、前半の工夫がもう少し良ければ、逆に相棒の赤嶺にもゴールが生まれた可能性が高かったので、いずれにしても今日は、赤嶺の動きも良かったし、それによってウイルソンも良かったということで、中原もヤナギ(柳沢)も調子がいいのですけれど、そこは今日は変えづらかったな、というくらいできが良かったと思います。
ヘベルチは、最後のところで高さを取るかスピードを取るか、シュートのパンチ力を取るかというところで、バイタルのところでボールを握れていたぶん、彼にはバイタルからのシュートというものを期待して送り出しました。起用は当たったのですけれども、彼のシュート自体は足に当たっていませんでしたよね。それが幸いしたなと思います」
Q:前半の内容からすると1点が入ってもおかしくなかったのですが、具体的にこうすれば良かったという反省点は? また、ヘベルチ選手のミドルシュートがアシストになりましたが、あのようなかたちがなかなかなかったことについては?
「前半は本当に攻守というものを考えたときに、ものすごくハードワークをしていました。名古屋のしかけに対して、ものすごく隙を与えないくらい動くということは、一人は2、3回振られることもいとわずに守備をしてくれた成果でした。その先にカウンターで出ていって、相手陣内でボールをつなげたときに、おそらく自分達はあの時点で休んでいたのだろうな、と。あの時点で相手の嫌がることは、さらにゴールに突き進むことでした。さらにバックパスで、またハーフウェーラインまで戻したり、ラストパスにクロスを入れられなかったり、サイドバックの裏へボールを流しこめなかったりというところが、前半の反省点だったのですが、後半はそういった意味で入り方もよかったし、その流れでセットプレーも取れました。
ヘベ(ヘベルチ)はいつも練習が終わった後にミドルシュートの練習をしているので、あそこでフリーでボールを持てればシュートの意識があること、逆に、ボックス内に後半はいけたからこそ、ミドルシュートが足りなくなったのですけれど、だからこそまたヘベルチが効いてきたんだなと思います」
Q:後半に追いつかれた後も、システムを変えてきた名古屋が、2列目の藤本選手と小川選手のところにボールがおさまる場面が増えたと思いますが、あのあたりで起点を作られている時間が長かったことへの判断は?
「もう、我慢です。彼らがそれ以上のことをしてくるかということに対して、3トップ気味で3ボランチ気味になっていたと。自分達のダブルボランチに対しては、中央では数的不利だったわけですから。まずは武藤を投入して、ダブルボランチの脇を締めてくれ、と。そして松下が負傷したことに対して、田村にしっかりその場にいてくれ、と。彼らも、システムを変えてみても、逆にいえば藤本がその場所からつなぎながら来ることが怖いけれども、そこからパスの供給者になるぐらいだったら、まだしのげる。そこには田村が、『必ずいてくれ』という話をしました。そこは、最初から本当にてこずる部分だと思っていました。あとは梁の体力的なところ、なかなか守備においても頑張っていたのですけれども、球際の部分でもう少し握られたら怖かったなと思います。最後のところで最終ラインが切ってくれて、逆に取ったときにはチャンスになるということ、相手の3ボランチの脇で武藤と梁が再三カウンターの起点になっていたし、あそこでは駆け引きのところで、つぶしにいくだけで逆にこちらが攻撃に出られないような、守備一辺倒になっては相手のペースになりかねない。守備では辛抱することを覚悟して、ボールを取ったときには大胆に出ていけるということで、それがスリリングにさせた大きな理由ですが、勝つためには攻守のバランス、相手のストロングポイントやウィーク(ポイント)を理解した中で、やられてもしかたがないところは目をつぶりながら、耐えるしかなかったですよね」
Q:2試合前から王手をかけていたJ通算100勝を達成した気持ちはいかがですか?
「2試合『待った』をかけられていた中で、ストイコビッチ監督と対戦して、今シーズンにJ1での100勝をあげた人の前で、J1・J2通算での100勝というものをあげるようになっていたのかなと。縁だったのかなと思いますけれども、ひとつの区切りとしていい数字だと思うし、これには本当にいろいろな選手・スタッフの力、サポーターの力が注がれた100勝だったと思います。その100勝を積み上げてきたことで、仙台が本当にビッグクラブの名古屋と対等に渡り合えるようになったということを示せたし、そこに対しては数字よりも成長したということに対して実感をしています」
以上
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