◆サンフレッチェ広島 新キャラクター『こやのん』誕生のお知らせ
●森脇豊一郎企画・広報部長：
「まず、こやのんのモデルとなった小谷野薫社長より、新キャラクター誕生についての経緯を説明いたします」
●小谷野薫社長：
「サンフレッチェ広島の小谷野でございます。柏のＡＣＬベスト４進出という素晴らしい朗報と、こういう形でかち合ってしまう会見になろうとは、非常に複雑な心境ではあります。
私をモデルにしたキャラクターということで、非常に恐縮しております。実は私が今年の１月に社長に就任し、シーズン始まりとなる清神社（広島県安芸高田市、毛利元就所縁の神社）での必勝祈願の際、私の顔写真を貼ったうちわを持ってきたくださったサポーターの方がいらっしゃいました。また当時から、インターネット等でも私のキャラが一人歩きしている状況が、確かにありました。そういう空気を受け、ウチのスタッフも『何かの形にならないか』ということで、いろいろと考えていたようであります。
また、実は我々のマスコットキャラクターであるサンチェ・フレッチェの人気が、なかなかあがってこないことも、一つの懸案ではありました。今年のシーズン初めにJ'sGOALで行われたマスコット総選挙で、サンチェは37体中32位。Ｊ１の中では下から２番目という順位になってしまいました。
我がサンフレッチェも、近年はチームの実力もつけてきておりますが、ことマスコットに関しては、失敗してしまったのかなという悔しさがあります。サポーターのみなさんと様々な会場で話しをしても「サンチェ・フレッチェをどうにかしてくれ」というご意見も頂戴しておりました。そういう状況の中、私をモデルにしたキャラクターを創ることにより、サンチェやフレッチェに刺激を与え、より高みを目指してほしいということで、今回の運びとなりました。
展開としては、とりあえずステッカーの配布とキーホルダーの限定発売です。私は当然、微妙な企画だなと思っております。ただ久保允誉会長はすごく乗り気で、「（こやのんの）フィギュアをつくれ」と（笑）。ただ、まだ現状では、どこまで“こやのん”というキャラクターが浸透するのか、確認しないといけませんから。最初に、このキャラクターのサンプルを見た時には、さすがに気絶しそうになりました（笑）。これは、どうしたものだろう、と。
先日、新キャラクターの第一報が報道され、私も友人やスポンサー様から、いろいろなリアクションをいただきました。最近は、お客様のもとに営業で伺いますと、「今日はステッカーを持ってきていないのか」と言われまして（苦笑）。通常の仕事の話が吹っ飛んでしまってキャラクターの話になるくらい、ファースト・インパクトはあったのではないかと思います。これを具体的に、クラブの強化や人気の回復策にどうつなげていくか、それは我々のこれからの努力次第だと思います。
実は、このキャラクターＴシャツも、僕の知らない間につくられていたんです。なかなかウチのスタッフも、この件については、私が考えている以上に前向きに動いてくれていました。どういうものが出てくるのか、一部では不安に思いながらも、楽しみにしております。ともあれ、こういう形で受けてしまったものですし、選手・スタッフ・フロントが一丸となって戦う象徴が“こやのん”であるということで、ぜひよろしくお願いいたします」
●森脇部長：
「サンチェ・フレッチェにとっては、耳の痛い話でもありました。彼らはかなり精神的なダメージが大きいようで、コメントもできない状況です。このサンチェ・フレッチェの不人気は、フロントスタッフにも責任があると感じております。今年に入って、臨時駐車場の草刈りを手伝ってくれるなど、サンチェもフレッチェも頑張ってくれてはいるのですが、やはりまだまだ。チームを盛り上げるために打開策を、サンチェ・フレッチェと一緒にやっていきたいと思います」
Ｑ：マスコット総選挙で、サンチェは人気が低迷した。一方で、こやのんの写真は、J'sGOALでのコメントランキングで日間1位（9/17）を獲得（9月月間ランキングでは2位、アクセスランキングでも10位 ※9/20現在）。この人気の違いを見て「メインキャラクターを変えてもいいのでは」という声もありますが。
●小谷野社長：
「クラブマスコットは、クラブの顔であり象徴。だからサンチェには、とにかく頑張ってほしい。フレッチェにもどうにかしてサポートしてもらいたい。それが、私の強い願いです。我々は人気商売であり、何らかの結果を出さなければいけない。どうすればサンチェ・フレッチェに人気が生まれるのか。とにかく、精進してほしい。いろんな意見があります。サンチェを可愛い系キャラでなく、例えばガンダム系のキャラクターにデザイン変更したらどうかとか。でも一方で、サポーターの方からは、このサンチェとフレッチェの基本形をあまり変えず、可愛くて凛々しいキャラのままで、人気の出るようにしてやってほしいという声もありました。今後は彼らに試練を与えながら、一段一段、高いレベルに上げていきたいと思います。あくまでも私は、サンチェとフレッチェが、光り輝くサポート役だと考えていますが、ただ、プロの世界は結果ですので（笑）」
●森脇部長：
「サンチェも、非常に厳しいと言っております。マスコット総選挙で32位だったわけですが、正直いってここまで、危機感はなかったと彼は言っているんです。今後は、ツキノワグマのプライドにかけて、自分たちの人気回復のために頑張って、来年の契約を勝ち取りたい。ですので小谷野社長、よろしくお願いします。それが、サンチェ・フレッチェからのメッセージです」
●小谷野社長：
「まずは今シーズン、残りホーム４試合、存在感を見せて頑張ってほしいですね」
Ｑ：ということは、来年の契約は白紙ということですね。
●小谷野社長：
「白紙です」
Ｑ：今後、こやのんのサンフレ劇場参加の可能性はありますか？
●小谷野社長：
「これはまだ、そこまでは考えておりません。私はサッカークラブの社長として、グラウンドおよびサッカーの勝負は、神聖なものだと考えております。フロントの人間が安易にピッチに入ったり劇場に参加するなど、選手がいるところに入り込むことは、神聖な場所を汚すようで、大変に怖れ多いこと。だから、今の質問には、非常にドキッとしました（笑）。キャラクターやマスコットは、あくまでファンサービスの一環。サッカークラブの基本とは、チームを強くして、プレーを通じてサポーターに夢を贈ること。これが１番だと思います。そしてマスコットが、選手をどうやってサポートできるのか。その立場をふまえて、まずはやっていきたい。とりあえずは新潟戦以降の劇場で、サンチェとフレッチェがこれまでにないパフォーマンスを見せられるのか。まずは、そこから。そこで改善がみられなかったら、これは選手会とも話す必要があります」
Ｑ：サッカー界はもちろんスポーツ界にとっても、社長がキャラクターになるというのは、前代未聞の出来事。他のクラブの社長から何か反応はありましたか？
●小谷野社長：
「いや、今のところは、来ていないです。きっとみなさん、「なんだ、コイツは」と思っていると思います。次回のＪリーグ実行委員会で、少し気後れするような（苦笑）」
Ｑ：Ｊリーグの方からは？
●小谷野社長：
「何を思ったのかわかりませんが、Ｊリーグから「ももいろクローバーＺとコラボしてはどうか」という声も頂きました（笑）」
Ｑ：今後、活動を拡大される予定は？
●小谷野社長：
「それは、まだ考えておりません。まずは、サンチェ・フレッチェと競い合って、彼らの地位を高めること。サッカー以外のイベントで、必要以上に周辺の交通渋滞が起きてもいけない。新しいスタジアムができたら、もっと様々な注文もできるのかなと思います」
Ｑ：このキャラクターは、なすびに似ていると思いますが。また、キャラクター誕生の経緯と選手からの反応を聞かせてください。
●小谷野社長：
「確かになすびと言われれば、似てなくはないですね。そういうキャラになってしまった、非常に困ったことになったなと思っています。ただ、多くの人がそういうのであれば、なすびなんだろう。自分の運命を、ある程度受け入れようと思います（笑）」
●森脇部長：
「デザイン制作の経緯は、実は以前よりサポーターの皆さんから、お手紙やネット上などでご提案がありました。それをもとにしてデザイン化させていただいたわけです。また、選手からの評判も上々。西川（周作）選手は、早速このこやのんグッズを握りつぶすような茶目っ気も見せてくれています。サンチェとフレッチェを含めて、協力してやっていけると思います」
※ここで、フレッチェが「お・も・て・な・し」と言って梨を、サンチェが「お・も・て・な・す」と言ってなすを出すパフォーマンス。会場内になんとも言えない微妙な空気が流れる。
●小谷野社長：
「挑戦した割には、少し外しているね（笑）。これを劇場でやったら、きっと、怒られる（笑）」
●森脇部長：
「いずれにしても、明日の新潟戦から、サンチェとフレッチェは、サポーターの皆さまを『おもてなしの心』でご来場をお待ちしております。新キャラクター“こやのん”共々、よろしくお願いいたします」
以上
9月21日（土）J1 第26節 広島 vs 新潟（14:00KICK OFF/Ｅスタ）
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