●野地照樹監督（高知大）：

「思い出を作りに来たわけではないんですが、いい思い出ができたなという。決してこの試合に勝負というところで、フロンターレも厳しい日程でどういうメンバーでくるのかなと。試合前に選手に言ったのは、大久保とか、（中村）ケンゴとか、レナトとかそういう選手が出てきたら本気にさせただろうと。

ひとつは我々全員、90分間走りきってフロンターレを本気にさせようといういうことで、やりました。立ち上がりのPKはあまり言うつもりもないですが、うちの方から言えば疑わしい。でもそれはよくあることなので、そこをどうのこうの言うつもりはありませんが、早すぎる失点にちょっとがっかりしました。1点だったらいいというゲームプランがあって、0−0か最少失点で後半を迎えようと。そこで運良く同点に追いついて、その後にチャンスがあたっと思いますが、もう少し落ち着いていればもっと際どい場面があったんじゃないかと。もったいなかったです。2点目はFKをヘディングで決められましたが、もったいなかった。我々にもFKはありましたが、点につながるようなものではなかったですし、セットプレーがひとつのこういう試合では鍵になるということで、CK、FKを練習してきたんですが、なかなか思うようなボールを蹴れなくて、逆にああいう失点をして、残念だったと思います。

選手は實藤のいるフロンターレと2回戦を戦いたいということで、1回戦、鹿児島県代表の鹿屋体育大学にいい試合をしました。その時のイメージが、守ってカウンターという形を鹿屋の時には戦術で行ったんですが、あの時の戦術を覚えているよな、ということで行くときは行くけど、当然相手が上手いだろうしボールを取れないだろうし。ただ、ゴール前で守備的に戦って、ボールを取ったら早く攻めようという。非常に簡単な作戦なんですが、それが1回戦もある程度できて、今日の試合もそこそこできたと思いますが、もう一歩だったなと。一歩というか、もう少し、プロに勝つというのはそんなに簡単ではないですし、我々田舎でやっていて、だけどそういうプロともやれるという、非常に選手にとっても私にとっても、幸せなことだったというふうに思います。
1−1に追いついたときはもしかしてということも考えましたが、終わってみればもったいなかったなと。だけど普段足をつるようなことがないキャプテンが足をつったり、そうとう彼らは90分間走り切るというテーマがあったので、今までにない運動量があって、楽しんだのかなというふうに思います」

Q:Ｊクラブを相手に初めて1点を取りました。
「僕はあまり気にしてなかったんですが、指摘されて0点なんだと。だけど、我々は勝負なので1点を取りたいというよりも、勝ちに行きたいというそういうことはありました。だから例えば終盤に塚本がGKと1対1になってループの場面がありましたよね。ああいうところを簡単に、というか確実に決めてもらいたかったですし、1点は確かにここの1点は非常にサッカー部にとって高知大学にとって大きな意味があることだと思いますし、その1点から今度は勝利というところですね。追求して勝利を夢見て目標にしていきたいと思います」

Q:ハーフタイムの交代についてお願いします。
「有馬、10番ですよね。彼が実はエースストライカーなんです。スピードがあって彼を使いたかったんですが、総理大臣杯で試合前日に熱を出しまして、使えなくて、その後今年はちょっと暑くてコンディションが上手くいかなくて、で出口というFWを使いました。有馬をいつ出すのか。出口は非常に献身的に走りますし、一発もあるしということで、有馬を出しにくい状況だったんです。そこで右のワイドに使って、本来は彼のポジションではないんですが、彼のスピードや得点力を考えると、有馬を早めに出したということで、後はそうですね、交代というのは、予定通りでした。ディフェンスの宮川が山崎と代わって、これは足がつってできないと。そして、曽根という―彼も非常にスピードのある選手なんですが―ちょっとゲームには入っていけてないという感じでした。もう一人出したい選手が居たんですが、これが精一杯というか、ちょっとディフェンスの交代というのはあまりしたくなかった。ですがこれもサッカーですから仕方ないと考えています」

以上