初の新潟県勢同士の対戦となった。新潟は新外国籍選手のMFホージェル ガウーショの公式戦初スタメンの可能性が出てきた。リーグ戦では第23節磐田戦で来日初ゴールを挙げた。2点目を天皇杯で決め、リーグ戦へのはずみにする。
1回戦で部史上今大会初勝利を挙げた新潟経営大学は、勢いに乗って大番狂わせを狙う。

「アマチュア相手でも、しっかりとしたプレーで勝つことが必要」。ホージェルは自分に言い聞かせるように言った。

柳下正明監督が「故障者、ケガ人は休ませるかもしれない」とリーグ戦から複数のメンバーを入れ替えることを示唆。必然的にサブメンバーにはチャンスがめぐってくる。

8月に加入し、 第21節から4試合連続出場中のホーージェルだが、スタメンはまだない。「チームに合流し1カ月以上たった。ゲーム感覚は良くなってきた」とスタメンをアピール。相手のプレーはビデオで確認した。「スピードがあり、うまい選手が多い」と特長を把握。その上で、「そろそろもう1点取りたい」と、磐田戦以来のゴールゲットに意欲を見せる。

独特なリズムのドリブル突破とパスワークが身上。ただ、第24節浦和戦では個人技に走り、ボールを失うシーンが目立った。「個人でやるのではなく、監督が求めているようなチームとして堅実なプレーが必要」。反省を、この試合でプレーにして示すつもりだ。

8月末に夫人と2人の息子が来日。新潟経営大学戦は観戦に訪れる予定だ。「家族がいてくれることも力になる」。心身ともに充実した状態で、あらためて実力をアピールする。

新潟経営大学は2年連続3回目の天皇杯出場。1回戦でマインドハウス四日市（三重県代表）を1-0で下し、天皇杯初勝利を飾った。

新潟とは縁がある。1回戦で決勝点を挙げたボランチ田中僚は新潟のユース出身だ。天皇杯初出場のときのキャプテンが、新潟のGK東口順昭。杉山学監督は新潟のチーム名がアルビレオ新潟時代のストライカーだった。それだけに、一泡ふかせようという思いは強い。

柳下監督は「結果、勝てばいい。今までやってきたことを出すこと」と力みなく臨むよう、選手たちに促した。もっとも「目標は優勝。今はどこと対戦しても勝てる。そのくらいのチーム状態」と、ここまで培ってきたチームの力には自信がある。きっちりと結果を出し、目標への1歩を踏み出す。

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2013.09.06 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）