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【J2日記】千葉:『一番後ろ』の人(13.08.23)

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(C)赤沼圭子

試合の際の選手入場時の列では「GKだから『一番後ろ』」という岡本昌弘選手の8月16日の練習時の姿。試合ではソックスを膝上まで長くして履いているが、練習時のソックスは膝下の位置だった。

各クラブの担当ライターの皆さんのJ2日記を読んでいると、選手や監督について気になっていてなかなか聞けずにいたことも書かれているが、筆者にもそんなことがいくつかある。その1つが試合前のピッチへの入場時の選手の列の順番だ。『一番前』はもちろんチームのキャプテンもしくはゲームキャプテンで、そのあとはスタメンの違いもあって試合によって違うだろうが、千葉の場合はしばらく前から岡本昌弘選手が必ず『一番後ろ』から入場している。

実は、2007年シーズンに千葉のキャプテンに就任するまで、佐藤勇人選手が千葉の選手入場時の『一番後ろ』の人という時期があった。その理由を以前聞いた時、勇人選手は「選手のみんながピッチに出て行く後ろ姿のバックにピッチやスタンドとかスタジアムが見えてくる風景がなんだか好きなんですよ」と答えていた。岡本選手にも「なぜ、いつも『一番後ろ』なのか理由を聞いてみたい」と思いつつ、これまで聞きそびれてきたが、7月17日に千葉のオフィシャルプログラム用のインタビュー取材をした時、ようやく忘れずに聞くことができた。岡本選手の答えはある意味、単純明快だった。
「GKって試合の時、基本的にいつも『一番後ろ』から(自分のチームや試合を)見ているじゃないですか。僕の場合は自分がGKだから、GKは(選手入場時も)『一番後ろ』でしょっていう感じです。その位置を外国籍選手に取られた時もあったけど、基本的に僕は『一番後ろ』です」

『一番後ろ』から岡本は今のチームの状態を見ている。攻守は表裏一体というだけあって守備だけでなく攻撃もよく見てどうすべきかを考えて語る。だが、やはりGKとあって目指すのは無失点で「無失点ならチームが負けることはないし、チームが勝つために無失点で守る」と話す。GKがゴール前の守備で活躍してしまう試合はチームにとってピンチの試合でもあるだけに、岡本は笑いながら冗談交じりに「活躍したくない。僕はなんにもしたくない。失点をゼロにできているなら、試合中にこうして座って見ています。それが理想です」と椅子の上で体育座りをして見せたこともあった。

ちなみに、岡本選手はユニフォームのソックスを膝の上、太ももにかかるように長くして履いているが、これは「憧れて私服のファッションを真似した時期もありました」というチームの先輩GKの櫛野亮選手を真似てのもの。櫛野選手は「膝を擦りむくのが嫌だし、このほうがキックする時の膝の状態がいい」ということでソックスを長くして履き、ユニフォームのメーカーの担当者に頼んで通常よりも長い特注のソックスを作ってもらったという。

岡本選手は試合が終わって選手が1列に並んだ時も『一番後ろ』が多いように思う。そして、特にフクアリではその整列時に体を90度以上折り曲げるようにして四方へお辞儀して、応援への感謝の気持ちを表わしている。8月25日の第31節・岐阜戦の試合後は笑顔でお辞儀をする岡本選手の姿が見たいものだ。

以上

2013.08.23 Reported by 赤沼圭子
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