前々節、北九州は千葉に、岐阜も神戸に勝利。戦前の予想を覆す、いわゆるジャイアントキリングを起こした。その勢いを、継続させるべく戦った前節。北九州は愛媛に完敗、岐阜も水戸に1−4と力の差を見せつけられ、下位から抜け出せない現状を思い知った。今節は残争いでもがくその両チームの直接対決となる。
ホームの19位・北九州、柱谷幸一監督が快勝に近かった横浜FC戦と千葉戦を振り返った時「ピッチにいる11人が、同じ絵を描けていた」と話していた。開幕時から「良い守備から良い攻撃」を目指していたチームは、奪った瞬間から攻撃へのルートが決まっていたかの様に、ディフェンスラインから中盤、そして前線の2人まで流れる様な攻撃を披露し、相手を翻弄し撃破した。選手たちも口々に「良い距離感で戦えた」と手応えを掴んでいたはずだった。しかし前節の愛媛戦では、相手の早いプレッシャーに耐えきれず、まるで悪い時期の再現VTRを見ている様だった。意図のハッキリしないパスを、中盤でことごとくカットされ、前半だけで3失点。キャプテンの前田和哉が「最初の失点が全てだった」と話す様に、開始約30秒での失点は痛かったに違いない。だが、そこから失点をするのを恐れ、センターラインに全員が引くほど、気持ちが守りに入っていては、反撃の脅威を与えるどころか、相手に余裕を持たれて戦われてしまうのは当然のこと。「試合後のミーティングで、完敗だったと話しが出るほどショックだったのは間違いない。勢いに乗るキッカケを、同じ様な過ちで、何度も手放して来てしまった自分たちに、緩さがあったと認めざるを得ない。忘れる事は出来ないが、すぐにある試合に向けて、気持ちを切り替えて戦うしか無い」と森村昂太も言う様に、今節も含め残り13試合、一戦一戦トーナメント戦と同じ様に、目の前の相手になりふり構わず、勝利だけ目指して戦うしか方法は無い。数々の修羅場を潜り抜けたベテランの大島秀夫はこう話す。「気持ちで負けないとかは、言うまでもない」と。前回の岐阜との対戦では、連勝でアウェイに乗り込んだものの、相手の勢いに飲まれ1−3と敗戦。そこから3連敗を喫する原因にもなった内容の試合だった。あの時の悔しさを果たす為にも、北九州はキッチリとリベンジをしたい。
対する22位の岐阜は、水戸戦の翌日、成績不振を理由に昨年から指揮を取っていた行徳浩二監督を解任。辛島啓珠アシスタントコーチに、監督就任を要請し残留を託す事を発表した。辛島啓珠新監督は、最初の練習後の囲み取材で「良い守備から良い攻撃に繋げられるようにやっていきたい。他にもいろいろキーワードはあるが、まずは一番その所が大きい」と話していた様に、ここ5試合で10失点の守備の再整備が急務である事は確かだ。北九州戦まで中2日の為、新監督に出来る事は限られているし、最後は戦う選手たちの気持ちの入ったプレーに掛かっている。順位が近い相手に突き離されない為にも、ここが踏ん張りどころだ。
北九州の多田高行に、この試合で勝つために重要な事は何か?と聞くと「どちらが、その地域の為に戦えるかでしょう」と、迷うことなく答えてくれた。今この2チームは、残留争いという過酷な戦いに直面しているが、このキツイ争いを勝ち抜く為に、多くの後押しを必要としている。当日スタジアムで、またはテレビで、多くの声援で選手たちの背中を押して、一緒に戦って欲しい。
以上
2013.08.20 Reported by 坂本真
J’s GOALニュース
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