前節にはともに3得点を奪い、後半戦初勝利を獲得したC大阪と清水。意気上がる両者が、酷暑続く8月、その真っ只中である17日に顔を合わせる。会場となるのはC大阪のホーム、キンチョウスタジアム。試合3日前の15日には、一般販売分のチケットが完売、当日券の販売も行われないというアナウンスも行われたなか、大観衆の集う一戦への楽しみは尽きない。
注目されるのは、14日の日本代表戦にも出場した柿谷曜一朗、山口螢が名を連ねるC大阪の戦い。一躍、脚光を浴びる存在となったC大阪の8番、そして6番の、サムライブルーでの活躍もあり、ファン、サポーターの数の多さ、メディアの注目も、最近では顕著に高くなってきている。彼らは中2日での戦いを強いられるが、EAFF東アジアカップのときには、帰国後の過密日程で結果を出せなかっただけに、今度こそC大阪で結果を出すという思いは、人一倍強いはずだ。
ただし、前節の大宮戦では、それまでの2試合の悔しさを払拭するような結果を出したことで、桜色のチームは息を吹き返している。エース柿谷の3得点に絡むプレーで攻撃陣が活気づけば、守備でも11試合ぶりの無失点に抑え、負傷で再離脱を強いられた吉野峻光にチーム一体となって勝利を捧げることができたのだ。
「(吉野に勝利を捧げるパフォーマンスを見せることができたのは)本当に重要なことだった。サッカーというのはハートで戦うべきもの。ファミリーとして、彼らはハートの温かさを見せてくれた。グループのスピリッツを象徴することだった」と振り返るのは、C大阪のレヴィークルピ監督。『ファミリー』という言葉を重んじる指揮官は、チームの結束が一段と強くなってきたことに、手応えを感じている。「ひとりじゃなく、みんなで戦っているというのを、しっかり頭のなかにおいて、暑いなかですが、全員で戦って、勝ちたい」、18歳の南野拓実もいうように、大宮戦の流れを続けるべく、C大阪はチーム一丸となっての清水戦勝利を誓っている。
一方の清水は、この夏の補強をきっかけに、チーム力が向上。ラドンチッチが2試合連続3得点と活躍し、2010年以来の復帰となった本田拓也も含めて、攻守の核が新たにできたことで、アフシン ゴトビ監督が築き上げるオレンジ軍団が後半戦反撃の狼煙をあげる態勢を整え始めている。さらに、13日には大前元紀も約8カ月ぶりにチームに帰還。昨シーズンまでの『ゴドビエスパルス』のリードオフマンが最前線に戻ってきたことで、石毛秀樹、高木俊幸らのいる攻撃陣の層が、また一段と分厚くなった。「Jリーグでも結果を残している選手であり、高木選手とのコンビプレーも、また出てくると思うので。そこはしっかりと集中してやっていきたい」とC大阪DF山下達也も言うように、ホームチームの守備陣も警戒を強めている。加えて、昨年までC大阪に在籍していた村田和哉が、前節湘南戦で移籍後初得点。Jデビュー、そしてJ初得点を決めた思い出の地、キンチョウスタジアムへ、気分良く、かつ、相当な想いを持って凱旋してくるはずだ。
それでも、「我々は攻撃的に行きつつ、相手との駆け引きで、我々のインテリジェンスを見せないといけない。そういうホームゲームになると思う」というのは、大宮戦で1得点1アシストの活躍を見せた、C大阪のシンプリシオ。この経験豊富な元ブラジル代表MFをはじめ、桜色のイレブンはC大阪らしさ全開のサッカーで勝利を目指す。村田との元同僚対決にも、「スピードはあるので、あまりスピードに乗らせないようにしたい。一発目にちょっとガツンといけたら行こうかなと。やっかいですが、しっかり守れるよう頑張ります!」という丸橋祐介をはじめ、戦闘態勢はこちらも整っている。
C大阪の中央突破やアーリークロス、カウンターが冴え渡る試合となるのか。それとも、清水のサイド攻撃が威力を発揮するのか。この対戦では2010年以降、C大阪がリーグ戦6試合負けなし、ホームで3連勝、さらに、天皇杯でも2年連続2連勝と、最近はC大阪に分があるが、はたして、今回の結果はいかなるものになるのか。レヴィークルピ監督曰く『圧力釜』という満場のキンチョウスタジアムが演出する一戦では、間違いなく見応えのある攻防が繰り広げられるだろう。サポーターも含めて、『ファミリー』の力が、勝利に直結するはずだ。
以上
2013.08.16 Reported by 前田敏勝
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