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【J2:第21節 岐阜 vs 北九州】レポート:岐阜、『先手必勝』、『強気の姿勢』で快勝!今季初のホーム2連勝!(13.06.30)

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『先手必勝』、『強気の姿勢』。岐阜にこれまで足りなかった2つの要素が、この試合には溢れていた。ホーム2連勝を目指して、岐阜は北九州を相手に幸先の良いスタートを切った。4分、MF美尾敦が前線に抜けたMF染矢一樹をおとりに、手前にいたMF水野泰輔にパス。水野は左斜め45度でボールを持つと、一気に中に仕掛け、ペナルティーエリア外から迷わず右足一閃。強烈な弾道を描いたボールは、ゴール右上隅に突き刺さった。先制に成功し、さらに攻勢に出る岐阜は、6分にも水野の展開から、左サイドを破った染矢がクロス。これはわずかに合わなかったが、素晴らしい立ち上がりを披露した。

だが、こういう時こそ守備で気を引き締めないといけなかったが、13分に隙を北九州に突かれてしまう。左サイドからあっさりと裏を取られ、FWキム ドンフィにドリブルを許し、中央へ折り返される。GK時久省吾が懸命にこのボールに反応するが、掻き出したボールが詰めていたFW池元友樹の足に当たってゴールイン。このシーン、岐阜の選手は完全にボールウオッチャーになってしまっていた。ファーに飛び込んでいた池元をノーケアだった痛恨のミスだった。

手痛い同点弾。だが、この日の岐阜はそこから崩れなかった。すぐに持ち直し、美尾と水野のツーシャドーに早い段階で当てて、両ウィングバックに一気に高い位置を取らせる積極的なアタッキングサッカーで、再び北九州を押し込んだ。
だが、37分、同点弾同様に一瞬ボールウオッチャーになった瞬間を突かれてしまう。DFラインの裏に抜け出されると、DFデズモンドがファールを犯し、PKを献上。しかし、これをもう神がかっているとしか言いようがないGK時久が窮地を救った。池元のキックにドンピシャの反応でセーブ。これで90分中のPKを7本中6本セーブという驚異的なセーブ率をたたき出した時久。このプレーで岐阜は強気な姿勢を継続することができた。

後半、岐阜が先に仕掛ける。47分、美尾が見事な2列目の飛び出しから抜け出し、GKと1対1に。だが、シュートはGK武田博行にブロックされ、こぼれ球にFW樋口寛規が詰めるが、これはDFのブロックに合う。決めきれなかったが、これまでとは違う強気な攻撃的姿勢に、ホームの観衆は湧き上がり、それに呼応するようにさらに前への姿勢を強く出していく。そして、これまでにないほど、ピッチを広く使ったダイナミックなサッカーは、ついに結果を生み出す。

79分、バイタルエリアのポゼッションから、ボランチの森安洋文が一気にペナルティーエリア内に飛び出す。そこにDFラインに当たってこぼれたルーズボールが届く。それに対し、DFがたまらずファールを犯し、PKを獲得。このPKを染矢が豪快に決めて、2−1。PKによるゴールだが、そのPKを呼び込んだのは、間違いなくそれまでの攻撃がボディーブローのように効いていたからだった。例えば65分、中央で森安がボールを奪って、縦に飛び出した樋口と絶妙なワンツー。森安が放ったミドルシュートはGK武田のファインセーブに阻まれたが、森安の前への積極性が相手のボランチ脇のスペースを巧みに突いたからこそ、生まれたチャンスだった。さらに78分、新井辰也が最終ラインから、一気に左サイドの染矢へフィード。染矢が早めに裏に飛び出した樋口へアーリークロス。これはギリギリでDFのクリアにあったが、この2つのプレーがあったからこそ、PK獲得のシーンで北九州DFラインは下がってしまい、岐阜が全体を押し上げることができ、バイタルエリアで前向きの選手が多くできた。さらに森安の飛び出しに対して、「あのシュートは入らなかったけど、相手DFを脅かすことができて、『何をしてくるんだろう』という意識を植え付けることができた」と森安が語ったように、警戒していた北九州の守備陣は慌ててしまった。

すべては強気の姿勢があったこと。この気持ちの継続性は見事な形の3点目も生み出した。88分、左サイドを突破した樋口が、ニアに飛び込んできた交代出場のMF清本拓己にセンタリング。清本がDFともつれながらも落としたボールを、染矢が右隅に狙い澄ましたコントロールシュートを沈めた。
3−1。今季初のホーム2連勝、今季初の2点差勝利。この勝利は非常に大きい。積極的に前に行く姿勢が生み出す結果を全員が共有できたことは、チームにとって大きなプラスになる。だが、手放しで喜んではいけない。この日、群馬が勝利し、岐阜は依然最下位のまま。ほかの下位チームも必死になってきている。だからこそ、浮かれている余裕は岐阜にはない。今日も時久のPKセーブと、68分のバー直撃のシーンが入っていたら、結果は別物だった可能性がある。勝った時こそ、冷静に収穫も課題も考えなければならない。
危機感を絶やすことなく力に変え続けて、一気に浮上へ。次なる相手はG大阪。同じJ2で、『勝てない相手』ではない。ホームの大観衆を背に、強気の姿勢で臨んでほしい。

以上

2013.06.30 Reported by 安藤隆人
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