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【J2日記】鳥取:左足から、亡き友へ(13.06.20)

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Jリーグ初ゴール後、空を見上げた武田英二郎

6月15日(第19節)岐阜戦の28分、先制点を決めた武田英二郎。スカパー!中継を録画している人、あるいはスカパー!オンデマンドを契約されている方は、ゴール後の映像を確認してみてほしい。

チームメイトの祝福を受けた後、武田が前かがみになった。そして、両手の人差し指を上に向けて、しばらく空を見上げている。

このアクションには、ある思いが込められていた。

昨年12月、高校時代の友人が亡くなったのだという。いつも一緒に遊んでいた仲間たちは、Jリーグの晴れ舞台に臨んでいる武田に思いを託し、武田の利き足である左足にミサンガを巻いた。その時以来、武田は「いつかゴールを決めたら」メッセージを贈ろうと決めていたのだ。

その瞬間が、ついに訪れた。中央まで走り込み、右からのセンタリングを左足で合わせてのゴール。練習では、逆サイドからセンタリングが上がったときに、シュートを打てる位置まで走り込む形を繰り返していたが、「あそこまで中央に走り込むことは、やっていなかった。良いボールが来て、何も考えずに決めることができた」というJリーグ初ゴールだった。

武田は、両手でストッキングの下にあるミサンガを触った後、人差し指を空に向けた。結果は残念ながら逆転負けだったが、試合後、仲間たちから多くの祝福が寄せられた。

これからも、自ら決めるのでも、アシストでもいい。その左足から数多くのゴールが生み出されれば、それだけたくさんのメッセージが、亡き友へと届けられる。
 
以上

2013.06.20 Reported by 石倉利英
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