Jリーグの2ステージ制復活の議論が浮上するのと同時に、もう一つ、復活の可能性が取りざたされているのがチャンピオンシップ。そのチャンピオンシップである記録を残しているのが奥野僚右監督。どんな記録かというと…
「チャンピオンシップで2度退場したことのある選手は僕一人」
過去の公式記録をたどってみると、これまで9回全18試合行われているチャンピオンシップで11枚のレッドカードが出されているが、2度退場しているのは確かに奥野僚右監督のみだった。
1度目はJリーグ開幕年の93年にヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)と戦った第1戦。公式記録には「著不正」とある。「相手の進行妨害です。相手のカウンターをハーフラインぐらいで阻止したんです。後ろがキーパーだけという状況で相手を引っ張りました」と三浦知良選手を倒して一発退場。チャンピオンシップの記念すべき(?)退場第1号となり、第2戦は出場停止となった。この試合を0−2で落とした鹿島は、第2戦でも1−1でトータルスコアで初代チャンピオンをV川崎に奪われることになった。
2度目の退場は磐田と対戦した97年の第2戦のこと。第1戦を延長戦の末に2−3で落としていた鹿島は逆転でのタイトル奪取をめざしていた。スコアレスで進んだ前半終了前に相手が退場処分で10人となり、一人優位な状況に立って迎えた76分のこと。「股を抜かれた直後に相手がぶつかってきて、それをオブストラクションに取られました」ということで、公式記録には「阻止(他)」と記されている。
「一人優位なのに、そんな退場するような変なプレーするわけない。ねえ、相馬さん!」。奥野監督、このときの判定にはやや物申したいことがあるようで、ちょうど通りかかった相馬直樹ヘッドコーチを呼び止め、同意を求めようとした。その試合に左サイドバックでフル出場していた相馬ヘッドコーチは奥野監督の有力な証人になると思われた。しかし、「憶えてないんですよねえ」と返事はつれないものだった。「相手が退場したのは憶えてるんですけどねえ。すっごいつまんない試合しちゃったなという印象しかなくて、記憶から消し去ろうとしていたゲームだったかも。全然勝てる試合だったし、あの年は一番強い年だったから」。どうやら奥野監督の目論見は外れたようだった。
奥野監督は「自分のなかでそのとき精一杯やったプレーがそうなっただけ」と、現在の記録ホルダーであることにも、この先、記録が塗り替えられる可能性があることにもこだわりがなく、表面的にはサバサバした様子を見せている。見方によれば不名誉な記録なのかもしれないが、チャンピオンシップの出場経験自体が希有なものであることは間違いがない。
以上
2013.06.14 Reported by 佐藤円
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