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【NON STOP J2】-J2のススメ- 服部年宏(岐阜):放つ言葉の重みが違う。百戦錬磨のベテラン。(13.06.05)

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★【NON STOP J2】 -J2のススメ- 紹介選手一覧
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ジュビロ磐田の黄金期を支えたスター選手が、今、不振にあえぐ岐阜を必死で支えている。
服部と言えば、磐田で1年目から左サイドのレギュラーとして活躍し、アトランタ五輪でブラジルを破った『マイアミの奇跡』でも、ボランチのレギュラーとしてピッチに立っていた。そして、1998年のフランスW杯、2002年の日韓W杯にも出場。冒頭で書いたように、藤田俊哉、名波浩、中山雅史らと共に『最強軍団』を形成し、Jリーグのトップチームとして一時代を築いた。

そんな彼が岐阜にやってきたのは昨年の事だった。2006年12月に磐田を離れてから、東京V、鳥取を経て、岐阜に加入した彼は、行徳浩二監督から「メンタルの面でも引っ張ってもらいたい」と、精神的支柱としての役割も期待された。そして昨シーズンを38歳で迎えた大ベテランは、J2の全42試合にフル出場。キャプテンとして常にピッチ上で仲間を鼓舞し続けていた。今年はシーズン開幕前に怪我をし、出遅れてしまったが、復帰後は昨年同様にピッチに立ち続けている。

試合後、一番話を聞きたいのが服部だ。なぜならば、彼は今起こっていることを、苦言も含めて、はっきりと整理した状態で語ってくれる。チーム全体をしっかりと見て、決してありきたりな『模範解答』ではなく、しっかりと本質を話してくれるからだ。

今(2013年6月4日時点)、最下位で1勝しか挙げられていないチームに対し、はっきりと現状を語る彼には、何とか岐阜を立て直したいという気持が伝わってくる。ある試合後のコメントはこうだった。
「基本的に運動量が少なかったし、戦う気持ちが足りなかった。入り方は悪くなかったが、気持ちが無ければ戦えなかった。気持ちの面で点を取りたいというのは出てきたが、実際はセットプレーとかパワープレーでのゴール。普段の練習でやってきたことが出てゴールが生まれたわけではない。そこが出ないと難しい」。
なかなか点が生まれないチームにゴールが生まれても、現状をはっきりと口にしてくれる。そういう存在はチームにとっても、我々メディアにとっても非常に貴重だ。

だが、いつまでも彼の口からこういう言葉を出させてはいけない。早く他の選手のメンタル水準が彼に追いつき、それがチーム力向上につながってくれることを願ってやまない。
「やるからには勝つ。勝つ気が無ければ、プロである意味がない」。
酸いも甘いも経験してきた百戦錬磨の重い言葉。これからも厳しくかつ愛のあるベテランの一言が、チームをどん底から救ってくれることを信じている。

以上

2013.06.05 Reported by 安藤隆人
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