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【J2日記】山形:ダンスはうまく踊れない(13.06.03)

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6月最初の試合、アウェイ・千葉戦は3−1と快勝。今シーズンのベストゲームと言えるすばらしい内容だった。

1点目は15分、伊東俊のフリーキックから堀之内聖が見事に決めた。2日前の5月30日には、GK常澤聡に第一子が誕生したことで、ここは当然、ゆりかごダンスのチャンス!しかし…

コイントスでエンドはそのまま、千葉サポーターに向かって攻める形だったため、常澤以外のほとんどのメンバーが敵陣ゴール前に詰めていた。よろこび輪が自陣に戻り、ベンチ前で今まさにゆりかごダンスを始めようとしたとき、「ピピーッ!」と主審の笛が。このとき、千葉はキックオフのボールをすでにセットし終えていたのだ。グダグダ感が残るなか、とりあえず解散しキックオフに対応せざるを得なかった。

1−0で折り返し、追加点は59分、林陵平のPK。山形サポーターの目の前、しかもベンチも近い。林は中央にきっちりと決め、サポーターとともによろこび爆発!ゴール裏のサポーターに向かってゆりかごダンスが始まった。しかし…

その輪の中に主役はいなかった。ゴールキーパーという役柄上、常澤はゴールを離れるわけにはいかず、千葉サポーターに囲まれる形で取り残されていた。それでも、約100m離れた仲間たちとリズムを合わせるように常澤も両手をゆらゆらと揺らし、ようやくダンスが成立した。

試合はこのあと、67分に伊東俊が3点目を決めたが、あらためて、ゆりかごダンスの対象がゴールキーパーである場合の難しさが浮き彫りになった。1点目後のパフォーマンスについて、西河翔吾は「点取ったらやろうよってみんなで話してました。逆エンドだったので難しいかなと思ってたんですけど、時間かかりましたね。それ、次に生かします」と課題を口にした。

試合終了後は勝利を祝う“ブルイズ”に合わせてサポーターとともに踊る最中、何人もの選手が常澤にボトルの水をかけ始めた。そして「名前はもう決まりました」という長男に代わり、びしょ濡れになった新米パパがチームメートのつくるゆりかごに揺られていた。

以上

2013.06.03 Reported by 佐藤円
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