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【J2日記】長崎:32歳のエース有光亮太。7年ぶりに踏むJのピッチ(13.05.29)

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(C)植木修平

2013年5月19日14時39分。
6年8カ月ぶりにJリーグのピッチに帰ってきた男がいる。
有光亮太、32歳。

「V・ファーレン長崎、選手交代をお伝えいたします。背番号22番・井上裕大選手に代わりまして、背番号13番・有光亮太選手」

長崎のサポーターから最も愛されている男の登場を告げるアナウンスに長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場は割れるような大歓声に包まれ、試合終了まで有光のチャント「コーヒールンバ」が歌われ続けた。
経験とキレのあるドリブルを武器とするストライカーに高木琢也監督から与えられた指令は「前にどんどん行って、点を取って来い」。81分からの途中交代。有光はひたすらにゴールを奪おうとボールを追った。
短い出場時間で結果を出すことはできなかったが、おそらく有光にとっては長い長い苦労が報われた、そんな9分間だっただろう。リーグ戦では、福岡時代の2006年9月9日に行われた大分戦以来の出場となった。おそらく最も長い期間をかけてJリーグの舞台にカムバックした選手の一人に数えられるはずだ。

試合後、有光は「思った以上に試合に集中することができてよかった。感動は少しはありましたが、こみ上げるほどでは…。Jでもう一度プレーするためにここに来たし、去っていた仲間たちのことも思い出した。ここまですごく長かったし、辛いことがほとんどだったから、そういう気持ちで入りました」と答えている。
後日、改めて話を聞くと「九州リーグのときから応援してくれるサポーターの気持ちに応えたいし、去っていった仲間たちのためにも絶対に活躍する」と熱い話を聞かせてくれた。

長崎のエースは4月21日、32歳の誕生日を迎えている。
「誕生日は地元で友達みんなに祝ってもらいました。パイを投げてね」と笑う。有光の言う「地元」とは、有光の出身地である福岡県飯塚市のことではない。自らが住み、有光の子どもたちが育つ長崎県雲仙市のことだ。
25歳の時、当時まだ九州リーグに所属していた長崎に加入。今季で7年目になる。実に長い月日が流れた。V・ファーレン長崎の歴史は言い換えると有光亮太の歴史でもある。クラブ最古参の有光は九州リーグからJFL、JFLからJ2へと2つのカテゴリーの昇格を支えている。そして現在、V・ファーレン長崎で唯一、九州リーグ時代を知っている選手だ。それだけに、誰よりもJのピッチに掛ける思いは強い。

今季開幕直前にまさかのケガで出遅れたが、成長していくチームをベテランとして佐藤由紀彦とともに様々な角度から支え、鼓舞してきた。ようやく完全復帰。今後はどんどん出場機会は増えてくるはずだ。特に6月29日に行われる古巣・福岡との『バトル・オブ・九州』は本人にとって最も感慨深い試合になるだろう。
有光亮太の物語はまだ終わらない。同時にJリーグの活性化を考えるとき、若い選手だけではなく、有光のようなベテラン選手の活躍がもっともっと増えることを願って止まない。

以上

2013.05.29 Reported by 植木修平
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