●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
「こんばんは。どうぞ質問からお願いします」
Q:前半の守備で崩されている場面があり、後半はほぼC大阪に崩されることはなかったが、全体的な守備の感想は?
「まず、試合前から予想できた部分では、多少、連係や経験などで足りないところがあったりして、相手のホームなので、立ち上がりはちょっと心配なところはありました。その理由として、植田選手は僕が来てから初めての公式戦になりますし、山村選手も徐々に試合に絡むようになってはいるものの、まだ継続して試合をやっているわけではないので。その辺りで、試合勘やテンポというのは、試合に出続けている選手と、途中からとか、少しずつしか出ていない選手とは、感覚的なものは違う。あと、本田選手も、継続して試合をできていないので、どうしても試合勘とかリズムとか雰囲気のところで、タイミングなど、今まで試合に出ている選手と状況は違ってくる。そのため、立ち上がりから20分は気をつけなければならないよと。それと同時に、お互いカバーリングする気持ちを持って挑まなければいけないという話しをしていました。
正直言いますと、もう少し選手を入れ替えたかったのが、正直なところです。選手を見極めるのは、こうした実際の公式戦で、敵のサポーターもいるなか、相手もいるなか、選手の現状を把握できるいい機会なので。本当はそうしたかったが、皆さんご存じの通り、ベストメンバー規定もあり、やむを得ない選択をせざるを得ませんでした。
あとは、C大阪の8番(柿谷曜一朗)へのケアミスというのも、当然ながらありました。彼を自由にさせすぎたため、失点を生むような、よりよい条件を相手に与えてしまったという問題もありました。ただ、ボールポゼッション率、ボールを動かして欲しいという要求に関しては、非常にうまくできていたと思いますが、その2回のミスというのが、自分たちが今から攻撃をし始めようとするなかでの、我々のミスから、相手にカウンターの状況を作ってしまった。特に、その8番を自由にさせたことが、我々が冒したひとつのミス。1失点目の部分は、若いセンターバック陣のところだったのですが、相手にボールを裏に出された時、相手は前に進む状態であり、自分たちは後ろ向きから反転して挑まなければいけない。ただ、いくら反転の練習をしたとしても、動作の部分で、その時間をロスしてしまう。そこでフラットで守ろうとすると、必ず失点につながってしまう。相手のフィードの精度が高い選手がいれば、その1本でやられてしまう。今回はそのいい勉強を、彼らは実践的に、今までは伝えるだけだったところが、今日は肌で感じたことだろうと思いますし、これがまた成長につながると思います。
スタジアムに足を運んでいただいた皆さんには、非常にサッカーの面白さがあった試合を見ることができたと思いますし、自宅でテレビを通じて見ていた人たちにとっても、非常に面白みのある試合だったと思います」
以上
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