本日、磐田市内でジュビロ磐田・関塚隆 新監督の就任発表記者会見が行われました。会見での出席者のコメントは以下の通りです。
※関塚隆 新監督が指揮を執るのは5月25日(土)Jリーグ第13節終了後からとなります。
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出席者:
高比良慶朗 代表取締役社長
服部健二GM
関塚隆 新監督
●高比良慶朗 代表取締役社長:
「みなさん、こんにちは。本日、関塚隆氏とヤマハフットボールクラブは監督就任のための正式契約書の取り交わしを行いました。関塚氏には5月25日の大分戦終了後より直接指揮を執っていただくことになっております。したがって、5月22日の甲府戦、5月25日の大分戦は引き続き長澤監督に指揮を執ってもらう形で進めようと思っております。今月4日の前任の森下監督の退任の後、関塚氏と話し合いを始めまして、現在のチーム状況を理解していただいた上で監督を引き受けてもらうことになりました。現在の状況の打開し、また、負のスパイラルの流れを変えるきっかけを掴むために、関塚氏の今までの経験と指導力に我々は大きく期待しております」
●関塚隆 新監督:
「みなさん、こんにちは。今日ジュビロ磐田さんと契約し、監督に就任した関塚です。よろしくお願いします。今回、Jリーグの強豪であるジュビロ磐田さんからお話をいただき、非常に光栄という気持ちと、この責任を重く感じております。そういう中で、今の状況を打開し、また、新たなジュビロ磐田を作り上げていくという仕事にこれから取りかかっていきたいと思っております。それにはやはり現スタッフ・選手の全員が一体感を持ち、早くこの状況を打開し、本来のこのクラブの力を発揮できるような形に、そういうシーズンに持っていきたいなと強く思っております。
この就任にあたり、何度かヤマハスタジアムに足を運ばせていただきました。3000人を超える小学生たちが雨の中、本当に一生懸命このクラブの勝利を応援している姿に非常に感動しましたし、彼らの夢をこのチームで追い続けていくことが非常に大事だと強く感じました。僕自身も天竜川を挟んだ浜松ではありますが、本田技研で7年間生活し、現役時代、ヤマハのサッカー部との戦いを通じて育ててもらった土地でもあります。その静岡の西部地区で、もう一度サッカーの盛り上がりというものを続けていかなければいけないと強く感じました。そういう意味でも自分の持っているものを全てこの土地にかけていきたいと思っております。よろしくお願いします」
■〜質疑応答〜
Q:関塚新監督に質問です。以前から見てきたジュビロのイメージと、今季スタジアムで観戦したジュビロの現状との違いは?
関塚新監督:
「やはり一番強かった時はタレントも非常にいました。ただ、今は選手が変わっているのでそこに変化が起こってもそれは仕方ないことだと思います。ただ、やはりこのチームに流れているDNAはあると思いますし、そこに今の必要なものを加えたスタイルを作っていくことが非常に大事だと感じております。現在も本当にいい時間帯もありますし、それを結果につなげていくと。それができれば必ずこのチームは力があると感じております」
Q:関塚新監督に質問です。オファーを受けた時には即答されたのか、時間をかけて考えられたのか、そのあたりはいかがですか?
関塚新監督:
「僕はどちらかというしっかり考えるタイプなので、即答はしていません」
Q:どの部分で悩み、どの部分でここでやろうと決心されたのですか?
関塚新監督:
「やはりトータル的なところで僕自身も前向きにピッチに立ちたいという気持ちはありましたし、そういうところで考えていきました。ただ、僕自身も5月はいろいろとまだ周りの整理をしなければいけない部分もあり、それを全てということにはやはりできない状況だったので、仕事をしながらそれを進めていかせていかざるを得ない状況だったことはご理解いただきたいと思います。それはクラブの方々にも説明はしながら現在に至ったということです」
Q:関塚新監督に質問です。ここ3試合スタンドで観戦されて、このクラブ立て直すために一番最初に手をつけなければいけないと考えていることは?
関塚新監督:
「何からというより、今日正式にサインをし、今日から身近で(選手を)見てきましたから、そういう状況を試合だけではなく、この2試合で見つつ、そのあとの部分にしっかり生かしていきたいと思います」
Q:関塚新監督に質問です。今季リーグ12試合終えた段階ではありますが、具体的な目標は?
関塚新監督:
「目標というより、今の順位を打開することが第一です。それをいつ、どのタイミングでということになってくると思いますが、この差をどういう形で縮めていくかがまずは大事です。そういう意味では内容がよく、結果を残しているとそれが選手の自信につながってくると思います。このチームの誇りと自信を持った試合を展開することにより、まずはそういった試合を積み上げていくということが今目標にしているところです」
Q:関塚新監督に質問です。今のジュビロ磐田の戦力と今の順位は妥当な結果ですか?
関塚新監督:
「今はどのチームもちょっとよければというところもあると思うんですよね。昨季のジュビロさんの成績を見ても、上位にいながら最後落ちてしまったと。それくらいリーグ自体が混戦の状態ですし、それをどう維持し、昨季の形から今季までそのチーム力をどう維持できるかという部分は実際に今のメンバー全体を見て見ないと見極めることができない状態だと思いますし、それをトレーニングからしっかりと積み上げていきたいと思っています。けして今のリーグは名前だけでプレーできる状態ではないですし、しっかりと一人一人のパフォーマンスが発揮でき、それがチーム力になってはじめて順位が、力の差が出てくると思うので、トレーニングから積み上げていきたいと思います」
Q:関塚新監督に質問です。中断期間のプランは?
関塚新監督:
「中断期間に関してはやはり明後日のヤマザキナビスコカップ最終戦によって決勝トーナメントに出れるかどうかが非常にポイントになってくると思います。その意味もコーチ陣とこれからスケジュール的なところを含めてしっかりと準備できる状況を作っていきたいと思います」
Q:高比良社長に質問です。関塚新監督の手腕に期待することは?
高比良社長:
「やはり選手一人一人の特長や考え方、技量を含めて、それをじっくり理解した上で采配をふるっていかれるとを強く感じております。そういったところで大きく期待をしております」
Q:関塚新監督に質問です。監督就任を決めた最大の理由は?
関塚新監督:
「今のジュビロさんの状況との中で、やはりやりがいを感じたということです」
Q:服部GMに質問です。関塚新監督にバトンを引きづく経緯や理由を教えてください。
●服部健二GM:
「やはり我々のチーム状況の中でシュートを多く打っている中でそれが勝利につながらなかった。何度もチャンスを作ったけども勝てなかったと。圧倒的にボールを保持しながらも勝てなかったと。そのあたり、先ほどの負のスパイラルという話もありましたが、試合において、プレーそのものにおいて負けへの恐怖と言いますか、自分たちの持っている力以外のところに対する戦いが続いているのかなという部分で、それを断ち切るために何かを変えなければ、何かを積み上げなければいけないというところで監督交代という形になりました。その中でやはり関塚監督はみなさんご存知の通り、厳しいアジアの予選の中でいろいろなことがありましたが、最終的に突破し、世界の舞台でベスト4まで導きました。非常に緻密なチーム作りを行われるところ、同時に選手たちの個性を輝かせることができる点では、今の我々の選手たちが少し自信を失っているとまでは言いませんが、自分のプレーをより積極的に、より輝けるように指導をしてくださる監督だと思っています。同時にその個性を生かしたダイナミックな攻撃を作られたと言いますか、攻守の切り替えの厳しさ、しっかりとした守備、我々が今見直さなければいけないような、そして、新しい未来へ向かっていけるようなサッカーを展開してくれるのは関塚監督しかいないと思い、お願いしたところです」
Q:服部GMに質問です。外国人監督以外では初めてジュビロ出身でもヤマハ発動機出身でもない、いわゆる外部の方に監督としてバトンを渡すことになりますが、その点に関してはどういう見解でいらっしゃいますか?
服部GM:
「私もジュビロ、ヤマハ発動機出身ではないのですが、もちろん先輩や過去の輝かしい栄光を作ってくださった皆様たちの思いを胸にやらなければいけないというところが一つです。もう一方でジュビロ磐田は日本サッカーに貢献していくと言いますか、地域のために、未来のために戦っていかなければいけないチームであるとも理解しております。そのためには特に身内だからするとかしないとかということはありませんが、関塚監督が代表やオリンピックで経験されたものを日本サッカーにぜひ生かしていただきたいという思いもありました。また、若手、ベテランと様々な特長を持った選手がいますし、彼らをより輝かせていただけるような指導者だと思いましたし、この方しかいないという形で選ばせていただきました」
Q:関塚新監督に質問です。監督のサッカー哲学は?
関塚新監督:
「僕自身はやはり攻撃的なダイナミックなサッカーが好きです。ただ、やはり攻撃と守備は非常にバランスが必要なところがありますし、チーム力、状況の中で、やはり僕は現実主義なのでその中で結果を求めながら個人、チームが成長していくと。そこでサッカーの中でも上積みがされていくということが非常に大事な要素だと感じております。コンセプトとしてはやはりチームが一体となったスタイルを掲げます。攻撃ではこう、守備ではこうということはありますが、それをバランスを崩してまでもこだわって、例えば攻撃だけとか、そういったことではありません」
Q:高比良社長に質問です。関塚新監督の契約期間は?また、関塚新監督に質問です。鹿島のコーチ時代に黄金時代のジュビロとライバル関係にありましたが、その当時のああいう時代のジュビロを自分の手でもう一度作り上げたいという思いはありますか?
高比良社長:
「契約期間については、おそらくこの場を質問されるだろうなと思っておりましたが、我々としましてはある程度長いレンジで仕事をしていただきたいという思いはあります。しかし、この厳しい状況の中で関塚監督が引き受けるための思いを強くこの契約期間の中にも表現されたということで、それは私から話すよりも監督の熱い思いを聞いていただいたほうが、正しくみなさんに伝わると思っておりますので、バトンタッチをしたいと思います」
関塚新監督:
「契約期間は8か月です。今年しっかりと成績を残せばその先もまた上位に食い込めるだけの力はあると思います。その意味でもまずは今年をいかに戦い抜くかということが大事だと。そして、僕自身も仕事をする上ではやはり3年のスパンというものが監督としての大事なスパンではないかと思いますし、まずは今年のところを含めてそういう期間を話し合いの上で決めさせていただきました。
もう1点ですが、(磐田と鹿島は)Jリーグを牽引してきた両チームだと思います。そのジュビロからオファーをいただいたということは僕自身、本当に光栄ですし、僕でいいのかということもあります。ただ、いろいろな状況を踏まえれば僕も一指導者として積み上げてきたものがありますし、それをクラブの方が信頼して僕にオファーをくださったと。僕自身も今まで積み上げてきたものに対し、しっかりとした仕事をしていきたいという思いがあります。僕自身も今まで携わったクラブでは鹿島であり、川崎Fであり、清水にも一年いましたし、地元にも千葉というクラブがあります。ただ、先ほど話しましたが、7年を過ごした浜松、静岡の西部地区ということも含めましてそういう縁を、一クラブとしては相手チームとして戦ったチームですが、地域としてはそういう縁のある地域だという思いが心の中にありました」
Q:関塚新監督に質問です。選手に一番求めることは?
関塚新監督:
「やはり、われわれはプロですし、いい内容と言いますか、自分たちの内容で、そして勝利を求めると。やはり、このところにみんながこだわっていくということが非常に大事だと思います。それは試合だけではなく、今のJリーグを含めもっと成長していかなければいけません。そういう意味では成長のあるチームであり、環境をぜひみんなで作り上げ、一日一日、一試合一試合を成長していき、このクラブで成長を感じられるというクラブでいることが歴代のOBを輩出し、そして、Jリーグの中でもしのぎを削ってチャンピオンになってきたというものが続いていくのではないかと思います。それは一人の監督として仕事をさせていただいてきた中で、僕自身、自分の感じたものを微力ながらこのサッカー界のために力を出し続けていきたいと思いますし、そう意味でもこういう監督としての声をかけていただいたということは、本当に感謝すると共に、しっかりとした仕事をしていきたいと思っています」
以上
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