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【J2日記】福岡:アウェイに行こう〜群馬編(前編)(13.05.14)

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(C)中倉 一志

関東遠征は飛行機移動が主。特割、早割を利用すれば、意外と安く済むことも多い。行く場所によっては、最近はやりのLCC利用も悪くない。

(C)中倉 一志

正田醤油スタジアム群馬へは、前橋駅南口からのシャトルバスを利用。所要時間は15分程度。

(C)中倉 一志

各入場ゲートには温泉の名前が付けられている。温泉を思わせる暖簾も風情がある。

(C)中倉 一志

正田醤油スタジアム群馬にたなびく「博多にわか」をデザインしたフラッグ。福岡サポーターにとって、アウェイではお馴染みの光景だ。

(C)中倉 一志

ちびっ子も立派なアビスパサポーター。

アウェイ遠征は様々な障害を乗り越えての旅だ。最も大きな障害はスケジュール。特に平日のナイトゲームにアウェイへ出向くのは簡単なことではない。キックオフに間に合う時間に会社を抜け出せるのか。試合後に自宅に戻る交通手段はあるのか。それが叶わなければ、仕事をせっせっと片付け、上司の顔色を窺い、同僚に気を使い、さらには部下に尤もらしい理由を付けて休みを取らなければならない。場合によっては、試合当日だけではなく、翌日も休みが必要な場合もある。サポーターにとって、アウェイの平日ナイトゲームに足を運ぶのは至難の業だ。

そして、今年初めての平日ナイトゲームのアウェイ遠征になったのが、第9節のザスパクサツ群馬との試合。福岡からはおろか、関東近辺からでも、移動には時間と経費がかる場所だ。私の行程は、福岡空港からスターフライヤーを利用して羽田空港へ飛び、そこからモノレールとローカル戦を乗り継ぎ、そして、前橋からはシャトルバスでスタジアムへ乗り込むというもの。約7時間をかけて辿り着いた正田醤油スタジアム群馬のアウェイ側ゴール裏に顔を出すと、集まっていたのは約50人程のサポーター。やはり、平日にここまでやってくるのは、かなり難しい。けれど、チームとともに戦い、チームとともに勝利を目指す気持ちは、人数で変わるものではない。むしろ、来られない仲間の分まで、チームを後押ししようという気持ちが伝わってくる。

キックオフまでの時間は、アビスパに対する想いや、この日の試合展開について、それぞれが、それぞれの意見を交わしながら過ごす。いつものレベスタで会う仲間がいる。アウェイで必ず会う仲間がいる。そして、初めて会う仲間もいる。けれど、みんな「福岡」と「サッカー」というキーワードで結ばれた仲間同士。そこには、いかなる壁も存在しない。願いは福岡とともに戦い、福岡とともに勝利を掴むという気持ちだけ。その気持ちは、キックオフの時間が近づいて来るとともに高ぶっていく。

ウォーミングアップのために選手たちがピッチに登場すると、アウェイゲームでは、すっかりお馴染みになった「博多にわか」のお面をデザインしたビッグフラッグが夜空に舞う。集まった約50人の想いを乗せたチャントがスタジアムに響く。声援を送っている50人の中には小さな子どもたちも混じる。みんな、まだ物心がつかない頃から家族と一緒にスタジアム通いを続ける根っからのサポーター。福岡を愛する気持ちは大人に負けてはいない。

選手たちも、その声援に応える。立ち上がりから自分たちのサッカーを展開する福岡は、ほどなく試合の主導権を奪取。15分には高卒ルーキー金森健志がプロ入り初ゴールを記録。その後も自分たちのリズムを刻んで試合を進めて行く。
だが、後半になるとピンチに見舞われる。60分、金久保順が2枚目のイエローカードを受けて退場処分に。福岡は10人の戦いを強いられる。しかし、勝利に向かってチーム一丸となって戦う福岡は、互いにカバーし合い、ピンチには体を張ってボールを跳ね返す。88分に1度、90分+1分に2度、決定的な場面を作られたが、堤俊輔、中原秀人、水谷雄一の気迫のプレーでゴールを死守。虎の子の1点を守り切って勝利を手にした。決して格好のいい勝ち方ではなかった。けれど、チームとサポーターがひとつになって手に入れた素晴らしい勝利だった。

試合が終われば、50人のサポーターは選手が乗り込む移動バスの前へ移動。選手たちに声をかけ、激しい戦いの労をねぎらう。そして、三々五々、帰路に向かう。正田醤油スタジアム群馬での滞在時間は3時間から4時間程度。その時間のためだけに、仕事と時間と遠征費に都合を付けて、みんなスタジアムにやってくる。近い者でも往復に費やす移動時間は滞在時間の倍。福岡からなら、飛行機とローカル戦を利用して片道7時間ほどかかる。それは決して効率がいいとは言えない旅。けれど、それはチームとともに戦う最高の旅。勝利の時も、引き分けの時も、そして敗戦の時も、その価値に変わりはない。

福岡:アウェイに行こう〜群馬編(後編)

2013.05.14 Reported by 中倉一志
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