仙台は24日に、ACLのブリーラム戦を当地で戦った。中原貴之のゴールにより劇的な勝点1獲得を達成したこの試合で、仙台が得たものは大きかった。その一方で、角田誠は試合後に「今、冷静に振り返ってみると、勝つチャンスはありました。だいぶ課題のある試合でした」と気を引き締めた。
角田が指摘した課題のひとつが「会場の雰囲気に飲まれてしまったこと」。その解決策として、自信に裏打ちされた大胆さを勝負どころで披露することを、彼は挙げた。「自分も含めてチームとして自信を持てるように練習でもっと意識を高めて、ボールをつなぐことなどをしていきたい」。
このブリーラム戦の前のJ1第7節川崎F戦でも、仙台は敵地でのボール回しに拘泥するあまり、チャンスでしかけられるはずのシュートやドリブル、スルーパスなどのダイナミックさを欠いていた。その反省を生かすのが、第8節鳥栖戦となる。
手倉森誠監督は鳥栖戦を前にブリーラムと対戦できたことの意義を、苦い経験だけでなく「鳥栖に通じるダイナミックな攻撃を体験できたことはプラスになる」ととらえている。
鳥栖は全ポジションがピッチの広範囲を走り回れるというところだけでなく、ボールを動かす様においてもダイナミックな特徴を持っている。なかでも藤田直之と高橋義希の両名は、ボランチの位置から強く速い中・長距離パスを展開できる人材だ。
そしてサイドからでも中央からでも、鳥栖のダイナミックなパスの終着点となっているのがエースの豊田陽平だ。昨季の仙台戦でも2戦で2得点しているこのFWは、今季も鳥栖最大の得点源。強さと動き出しの速さを生かし、一度ボールを受ければどんな体勢でもシュートに持ちこめる身体能力を持つ。
「ゴール近くで豊田選手にいい体勢でボールを入れさせないことはもちろん、その後ろから飛び出してくる選手に対しても、ディフェンスラインとコミュニケーションをとってしっかり守りたい」と、富田晋伍は注意している。そして彼は鳥栖のダイナミックな攻撃を食い止めることだけでなく、仙台の攻撃にダイナミズムを生み出すパスも期待される選手の一人だ。
仙台はJ1とACLとの試合感覚が詰まった日程で戦うにあたり、ブリーラム戦でこの富田や梁勇基、鎌田次郎、菅井直樹といった選手たちを休ませている。「自分達(仙台に)残った選手たちは最初から飛ばすつもりで戦いたいし、疲れているメンバーをカバーしたい」と梁も意気込んでいるように、運動量を武器とする相手を、フレッシュな選手を中心としたダイナミックな走りでかく乱したいところだ。そして富田や梁には、ピッチを広く使い鳥栖の守備ブロックを動かすパスを繰り出す役割も期待される。
仙台がブリーラム戦で苦しい展開から最終的に追いつくことができたのは、パワープレーで大胆にゴールを目指したからだった。今度は、相手を動かすパス回しの中で、ダイナミックにキラーパスやシュートを繰り出す様をホームの前で披露し、勝利することを狙っている。
以上
2013.04.27 Reported by 板垣晴朗
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