本文へ移動

今日の試合速報

ブルーロックLP
ブルーロックLP

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第8節 横浜FM vs 甲府】プレビュー:横浜FMは『傷跡』を完全再生できるか。甲府は『勇気』がキーワードか(13.04.27)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
猛烈な勢いで首位街道をひた走っていた横浜F・マリノスがつまずいた。

先週のアウェイゲーム、アルビレックス新潟戦で、今季初黒星を喫した。試合後、「全勝優勝するチームなんて世界中探しても見当たらない」と開き直ったように話したのは兵藤慎剛。ごもっとも。バルセロナだろうがマンチェスター・ユナイテッドだろうが、負ける時は負ける。リーグ戦全34戦中の1敗と考えれば、まだごく浅い傷を負ったに過ぎない。だから傷跡を再生させるのは、見ている側が心配するほどではないようだ。

事実、「(戦い方を)変に修正する必要はない」と中町公祐は言う。さらに彼は「連戦」をプラス材料と捉えている。「連戦で間隔が空かなかったのが逆によかった。すぐに試合をやった方が、余計なことを考える時間がなく、すぐに切り替えられるから」と。ミッドウィーク、24日のヤマザキナビスコカップ・湘南ベルマーレ戦はその言葉どおり、マルキーニョスのヘッド一発で勝ち切る。メンタル面での切り替えをスムーズに完了し、栗原勇蔵は素直に「ホッとした」と笑みをこぼした。

とはいえ、懸念材料がないわけではない。齋藤学の戦列離脱である。先の新潟戦で腹部を負傷し、全治2〜3週間と発表。前節、「チーム全体としてパフォーマンスはよくなかった」(中町)なか、ドリブルという武器を携え、最も存在感を放っていたのは齋藤だった。激しく振る雨をものともせず、まるで将棋の飛車角のように縦へ斜めへ、グイグイ敵陣をえぐる突破力が輝いた。トリコロール軍団は、そんな推進力をしばらくの間、失うことに。よって、マルキーニョスという唯一無二の決定力に頼るだけでは、相手も守る的を絞りやすくなる。攻撃のオプションをどう増やしていくかが、今節を含め、目下のテーマになるのではないか。

一方の甲府。この一戦を前に人一倍、武者震いをしているのが青山直晃だろう。昨年まで2年間在籍した古巣と、初めてピッチ上で対峙すると予想されるからだ。横浜FMでは「青ちゃん」と呼ばれ、非常に親しみやすいキャラクター。試合当日は“温かいブーイング”で迎えられるに違いない。そしてゲーム中は、紅白戦で幾度となくマッチアップを繰り広げきたマルキーニョス封じが、彼の特命となる。相手エースの癖などは十分、頭にインプットされているはずなので、それを本番で上手くアウトプットできれば、前記の理由で、横浜FMの攻撃が手詰まり状態になる可能性もある。

また、チーム全体として格上から金星を奪うために重要となるのは、前回の対戦時の“残像”を消し去ることかもしれない。約1か月前、3月23日のカップ戦では0−2で敗れた。スコア以上に内容は、ホームでの戦いながら激しいプレスに何もさせてもらえず、常に相手の土俵で戦っている印象を残した。試合後、何人かの選手は「完敗です」と頭を垂れた。

鋭く襲い掛かる強烈なボールハンターたちが潜むトリコロールの守備網へ攻め入るのは、勇気がいることだろう。しかし、勝つためには避けては通れない。幸い、ここ4試合のリーグ戦では無敗(2勝2分)という数字も後押ししてくれるはず。そういう意味で甲府が前回とは“別人”になっていれば、試合は面白みを増すだろう。

以上

2013.04.26 Reported by 小林智明(インサイド)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/09/09(月) 00:00 ハイライト:札幌vs横浜FM【ルヴァンカップ 準々決勝 第2戦】