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【J1:第8節 名古屋 vs 広島】プレビュー:公式戦3連敗は避けたい名古屋は真価が問われるところ。充実の昨季王者・広島をホームで叩き、再浮上のきっかけとしたい。(13.04.27)

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いま、名古屋は真価が問われている。3月16日のリーグ3節から公式戦8試合負けなしで突き進んできたチームは、リーグ前節のF東京戦と週半ばのヤマザキナビスコカップ5節鹿島戦で連敗を喫し、今節のホーム広島戦を迎えている。このところの成績は相手に恵まれたとの雑音も聞こえてくる中、求められるのは前年度王者からの勝点3獲得。文句のない内容も実現し、周囲の声を一蹴したいところだ。

しかしながら名古屋は不安要素を抱えてはいる状況だ。ヤマザキナビスコカップの鹿島戦は主力に休養を与えたため、内容と結果を額面通りに受け止める必要はないが、問題はその前のベストメンバーで臨んだリーグF東京戦である。率直に言って力負けに近い敗戦だっただけに、選手たちはここまで築き上げてきたものへの自信が揺らいでいる可能性もある。奇しくもF東京戦の前、玉田圭司は言っていた。「ここ最近は気分よくやれているけど、対戦相手は順位からすれば下のチーム。来週からのチームは絶対厳しく来るし、ここからが本当の戦いになる」と。予想は当たり、結果は悪い方向に転がった。チームは“本当の戦い”の中で、再び挽回への道を模索することになった。

名古屋がすべきことはひとつだ。集中力を高め、プレーの精度を上げることである。相手のレベル云々は関係なしに、パスワークと流動的な前線のコンビネーションは概ね良好に機能してきた。あとはその正確性の向上とスピードアップを図ればいい。カップ戦で田口泰士の出場停止は消化され、休養を取った選手たちもリフレッシュしてピッチに戻ってくる。慎重な起用が続くケネディもスタメンが濃厚で、すっかりチームに馴染んだ矢野貴章はシュートへの積極性も高まってきた。そうした部分をポジティブに捉え、前に出る姿勢でサッカーを展開すれば、道は開けてくるはずだ。

一方で広島は火曜日にアウェイ・ウズベキスタンでAFCチャンピオンズリーグを戦ったが、これを若手主体の陣容で切り抜けてみせるなど勢いは十分。リーグ前節で起用された主力はほぼしっかりと休養を取ることができており、万全の態勢で名古屋に乗り込んでくるとみていい。現在7戦5得点のエース佐藤寿人は相変わらずの決定力を誇り、今季から背番号10を背負っている高萩洋次郎のアシストプレーは切れ味抜群。この二人の連係はもはや阿吽の呼吸のレベルで、絶大なる信頼関係と高次元でのアイデア共有によるスーパープレーが多いのも注意すべき点だ。名古屋のDF陣は蟻をも通さぬ緊密な守備組織をもって、彼らに対抗せねばならないだろう。他にも石原直樹やミキッチ、青山敏弘など要注意人物は多いが、まずは相手の得点源への対応を間違ってはいけない。

一方、攻撃面でいえば名古屋は広島に対して高さというアドバンテージを握っている。ケネディの復帰によって流れの中でのクロスの威力も増している上、セットプレー時には185cm以上の選手が次々とゴール前に上がってくる。主力の最長身が183cm(水本裕貴、千葉和彦)である広島にとって、この状況は脅威以外の何物でもない。パワープレーになってはいけないが、高さを前面に押し出すことも名古屋は重要な攻め手のひとつとすべきだろう。ゆえに流動的なポジショニングから生まれるパスによる中央突破は、FKを奪う意味でも積極的に仕掛けていくべきと言える。

瑞穂での広島戦といえば昨季、後半アディショナルタイムで勝ち越された苦い記憶が思い出される。そのリベンジという気持ちは今さらないだろうが、同じ相手に2年連続で、しかもホームの“聖地”で負けるわけには当然いかない。公式戦での連敗ストップがかかっているとなればなおさらである。繰り返すが、名古屋はいま、真価が問われている。ホームで、上位チームと、互角以上の内容で勝点3をもぎ取ることは自信と信頼回復の絶対条件。上位争いを継続し、強豪との対戦が続く5月への勢いを得るためにも、ここでの昨季王者叩きは、ぜひとも成し遂げたいミッションである。

以上

2013.04.26 Reported by 今井雄一朗
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