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【ヤマザキナビスコカップ 大分 vs F東京】レポート:評価の難しいスコアレスドローは、変化のチャンスになる(13.04.25)

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両チームのシュート数を合わせて14本、スコアレスドローという結果を見る限り、停滞した試合であったと言える。大分は直近の試合から先発を8人替え、F東京は5人変更したことも、評価を難しくした。
ただ、「現状のなかで、それぞれが最大限のパフォーマンスを出した。コンパクトに守れた。後ろの3人と両ワイドが集中していたし、中盤もFWもチームのやるべきことを出せた」と田坂和昭監督が振り返れば、「試合から離れていた選手を使えたのは、長いシーズンを戦い、ハードスケジュールをこなす上では試合感を得たのは大きい」とランコ・ポポヴィッチ監督も収穫を口にした。

F東京は序盤からハイプレスで決定機を作るもことごとく決められず、39分には左サイドの石川直宏からのクロスを、頭で合わせた李忠成のシュートはポストに当たる不運もあった。しかし、このスコアレスドローは妥当な結果として受け入れざるを得ない。「課題はこれまでと同じで決定機を作ったときの精度、そこが足りない。試合をコントロールして決定機をものにしないと勝てない」と指揮官が話したように、引いた相手に対して少し焦れのようなものがあった。
対戦相手が引いて守るというのはある程度、予想できることだが、今季はそれが、より強くなっている気がする。直近の名古屋戦では快勝したが、その前の5試合とこの日も、紙一重のところでゴールを奪えていない。今後そういう試合が増えてくるようだと、歯車のかみ合わせが狂いかねない。

一方の大分はJ1屈指のスピーディーな攻撃を仕掛けてくるF東京に対し、守備は完ぺきだった。ここまで公式戦10試合で無失点試合がなかったチームは、守備時になると素早く帰陣し、ブロックを形成した。高い位置を取るF東京のサイドハーフに対し、ウイングバックを最終ラインに吸収した変則4バックで対応し、必ず数的有利の状況を作った。選手間の距離、バランスが良く、相手にスペースを与えなかった。1トップの平山相太を起点に、2列目から飛び出しやサイドからの攻撃を許しても、コンパクトな守備ではね返し続けた。
「今日は全員がハードワークをして、トレーニングでやってきたことを出せた。必然の無失点だと思うし、大きな一歩になった」と丹野研太が話したとおり、昨季のような粘り強い守備が戻ってきた。
だが、ここまで好調だった攻撃が不発に終わった。得点を期待できたのは29分にチェ・ジョンハンのスルーパスに抜けた林丈統のシュートと、88分の森島康仁のミドルシュートの2回のみ。ホームゲームということを考えれば低調な内容だった。

ただし、変わらないことを突き通し、熟成を図ってきた田坂監督が、敢えて守備をテコ入れし、無失点に抑えたことは大きなモデルチェンジをするタイミングと捉えることもできる。今こそ改革のときか。変化に期待したい。

以上

2013.04.25 Reported by 柚野真也
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