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【J1:第6節 仙台 vs F東京】レポート:苦しみながらF東京の猛攻を退け、仙台は「首都シリーズ」の連勝でACLとJ1の5連戦を締めくくる(13.04.14)

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「首都シリーズ」と言うべきだろうか。4月9日に遡れば、ACLのソウル戦を前に手倉森誠監督は「各国の首都のチームを杜の都が迎える」と話した。
無論、ACLとJ1は全く別の大会だが、今季の仙台はこの2大会とも戦っているチームである。3月30日から4月13日までにJ1とACLを計5試合も戦う仙台にとって、4月の第2週の2戦はそれぞれで勝利して、今後に向けて弾みをつけたい試合が続いた。そこで手倉森監督は、韓国の首都と日本の首都との対戦、大都市の強敵が続くことを意識して、チームの士気を高めた。そしてその士気は、ソウル戦で仙台が勝利したことで、さらに高まった。「あのソウル戦のように、立ち上がりから勢いよく戦いたい」と鎌田次郎はF東京戦を前に口にした。

だが立ち上がりに主導権を手にしたのはF東京だった。いい内容の試合を展開しながらJ1のリーグ戦では3連敗と結果が出ていないこともあり、得意の攻撃サッカーで立ち上がりから畳みかけた。高橋秀人が中盤に戻り、米本拓司とボランチでコンビを組む。これによりF東京の中盤でのパスカットから攻撃への切り替えが円滑になった。東慶悟やルーカスが広範囲を動いて仙台を縦横に揺さぶるパスを出して、相手最終ラインにギャップを作る。そして、渡邉千真や長谷川アーリアジャスールが裏を取り…という明確なねらいのもと、F東京は仙台を攻め立てた。しかしF東京はこの時間帯に先制点を取れなかったことが響いた。

仙台は、欲しかった前半の主導権を取れなかったが、ならば取れなかったなりに何をすべきかを判断し、この時間帯をしのいだ。左サイドでは和田拓也がルーカスとのマッチアップを制してボールを奪い、右サイドでは裏を取ろうとした相手を角田誠や富田晋伍のカバーで食い止める。そして、中央での被シュートは遠目、しかも少なめに止める。「前半はセカンドボールを拾えなかったけれど、後半に、焦れてくるのは相手の方だと思っていました」と富田が見ていたように、じっくり耐えて反撃の機を待った。

試合が動いたのは47分。動かしたのは負傷のためにこれが今季J1初先発となった角田のミドルシュートだった。「前半がきつい展開だったので、なんとか1本シュートを打ちたいと思っていた」という彼が自らその姿勢を示したことで、勢いが仙台に移った。58分にルーカスに抜け出されて「(この試合で)いちばんのビッグチャンス」(ランコ ポポヴィッチ監督)という場面は作られたが、それ以外では逆にF東京の裏を取る場面が増えた。60分には梁勇基のパスがF東京の背後に送りこまれ、それを受けたウイルソンが追加点を決めた。

F東京は李忠成と平山相太を投入、フォーメーションも3-5-2に変えて攻め立てる。「今までになかったものを出せた」と李が振り返ったように、平山が前線で確実にボールを収めたことで、高い位置でのボール回しが可能になった。79分のCKの場面では、この2人がつないで1点を返した。
しかしこの終盤の猛攻を受けても、仙台は流れの中では崩れず、2-1で勝利した。終盤には攻め返すために投入したヘベルチがフィットせず、松下年宏に交代する不慮の事態もあった。だが流れが悪いなりに何ができるか、連戦の疲労の中でも何ができるかを、ピッチ内外で的確に状況判断し、仙台は逃げ切った。
これで仙台は「首都シリーズ」に連勝。苦しかった連戦を、上昇ムードで締めくくることができた。来週から再び始まる連戦で、ACLとJ1の両方でさらに成長した姿を、仙台は見せようとしている。

以上

2013.04.14 Reported by 板垣晴朗
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