リーグ戦ではやや苦戦している柏であるが、対照的にAFCチャンピオンズリーグでは連勝スタートと好調を維持している。ここまでの順位を簡単に振り返ると、柏が勝点6でグループ首位に立ち、以下2位・水原(勝点2)、3位・貴州(勝点1)、4位・セントラルコースト(勝点1)と続く。「好機逸すべからず」の諺の通り、ライバルチームたちが足踏みをしている間に、アウェイ戦とはいえ勝利を収め、グループリーグ突破に向けて大きく前進したいところである。
柏は先週末のリーグ戦では大分を3−1で降した。決してスコアが示すほどの内容だったわけではないが、「誰が決めても1点は1点だけど、前線の選手が決めると勢いが出る」(大谷秀和)というように、工藤壮人に開幕戦以来のゴールが生まれ、田中順也が今シーズンの初ゴールを挙げたことはチームを勢いづかせる意味でも大きかった。2人からは試合後、「これからどんどんゴールを決めていきたい」と量産宣言が飛び出しただけに、今度は公式戦2試合連続ゴールに期待がかかる。
また、怪我で戦列を離れていた選手も復帰。おそらくスタメンは大分戦から大きく変わることはないと思うが、ベンチにジョルジ ワグネル、茨田陽生、鈴木大輔が控えるのは頼もしい。非常事態ではジョルジをスーパーサブに使い、ゲームを落ち着かせる時は茨田を起用する。守備的に逃げ切りを図るならば鈴木を最終ラインに加えればいい。ネルシーニョ監督が選べる選択肢は増え、状況に応じた戦い方ができるだろう。
対する水原はACLではここまで2戦2分と結果が出ていないが、Kリーグでは目下3位に付けるなど、柏とは対照的に国内での好調さが目立つ。先週末もアウェイながら難敵・全北を2−1で破った。「身長の高い選手が多く、独特なテンポのスピーディーなフットボールと、ハイボールを入れてその後2人目が絡んでいく」とネルシーニョ監督は分析しており、スピードとフィジカルを前面に押し出したスタイルが水原のサッカーだ。昨シーズン、柏はACLラウンド16でこうしたスタイルを持つ蔚山のパワーに粉砕された。対戦相手こそ異なるものの、今こそ昨年のACLで敗れた経験を生かさなければならない。やはり警戒すべきは川崎F時代にも何度も苦しめられたFW鄭大世(チョン テセ)。高さとパワーを兼ね備えたアタッカーに対する近藤直也、増嶋竜也の対応が注目される。
ただ、最大の鍵はありきたりだがレアンドロ ドミンゲスにあると思っている。Jリーグの対戦相手は“柏のキング”がボールを持った瞬間に徹底マークで潰しかかる。もちろんアジアの対戦相手もレアンドロを十分に警戒しているだろうが、セントラルコースト戦で大車輪の活躍を見せたように、そのマーキングの激しさはJリーグほどではないのだ。それは昨シーズンから通じてACL9戦7発という圧倒的な数字にも表れている。“キング”が活躍すれば柏の勝利する可能性は一段と高まる。マッチアップする水原の左サイドバックは韓国代表経験を持つホン チョル、単純に「レアンドロ対ホン チョル」というサイドの争いも楽しみだ。
昨シーズンのACLグループステージ第6戦のアウェイ全北戦は、2012年のベストマッチだったと筆者は思っている。あの時のように、日韓戦の舞台で“強い柏”をアジア中に知らしめ、柏に勝点3を持って帰ろう。
以上
2013.04.02 Reported by 鈴木潤
J’s GOALニュース
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