勢いが止まらないチーム同士の対戦だ。

横浜Ｆ・マリノスはリーグ戦４連勝でトップを走り、大宮アルディージャは２戦２分で４位につける。昨季リーグ戦からの連続無敗記録を見れば、大宮はなんと「15」まで伸ばし、リーグ記録の「17」に迫っているのだ。３月30日には３−１で鹿島アントラーズからリーグ戦４年ぶり２度目の白星をもぎ取り、気勢を上げた。その事実を横浜FMの選手も把握している。中町公祐は、「大宮は、昨年末から結果が出ている。（今年は初対戦なので）相手の出方をうかがいながらゲームに入りたい」と、警戒心を強めていた。

ただし、ヤマザキナビスコカップに関して言えば、大宮は１敗している。３月20日の第１節・ジュビロ磐田戦は０−２。しかしながら、メンバーを見るとズラタン、ノヴァコヴィッチの名前がなかった。大宮の核弾頭２トップは、スロベニア代表のワールドカップ欧州予選のため、チームを留守にした。それが多少なりとも響いた結果かもしれないが、逆にベストな陣容なら負けないことを物語る。
一方、横浜FMは同大会も２連勝中。日本代表の栗原勇蔵が第１・２節とも不在、第２節でマルキーニョスを出場停止で欠いた以外は、「今年はナビスコでも優勝を目指している」（中村俊輔）と、リーグ戦とほぼ変わらぬメンバーで臨み、確実に勝点６を積み上げた。

さて、勝敗のカギを握るのはまず選手起用だろう。今回は先週末から続く３連戦の狭間のゲーム。横浜FMは３月30日にＦＣ東京に３−２で勝った激闘を終えたばかり。しかも、４月６日のリーグ戦・サンフレッチェ広島では敵地に乗り込むわけで、かなりハードなのだ。同日に、大宮も場所こそ遠くないが、強敵ＦＣ東京とのアウェイ戦が待っている。両チームとも中２日でのリーグ戦が気にならないと言ったら嘘になるはず。特に横浜FMは39歳のドゥトラを筆頭に、中村、中澤佑二らベテランを温存し、できるだけ負担を軽減したいところだが…。当日のメンバー発表が非常に気になる。

また横浜FMは、エースのマルキーニョスがリーグ戦を含めた２試合の出場停止明けから復帰予定。とはいえ、先のＦ東京戦で藤田祥史が２得点と『代役以上』の活躍を見せた。これにはマルキーニョスも「ウカウカできない」と触発されただろう。乗っている藤田も古巣・大宮が相手なので、一段と闘志に火がつきそうだ。先発の１トップのイスにどちらが座るかも含めて、トリコロールの最前線から目が離せない。

両チームのリーグ戦、ヤマザキナビスコカップを合わせたJ1通算対戦成績は、７勝12分７敗の五分。昨年の対戦成績も３分けと決着がついていない。
「最後まで粘りがあるのが大宮。僕らはそれに根負けしないようにしないと。我慢する時間帯は我慢して、自分たちの時間帯でしっかり決着をつけたい！」と、快活に言ったのは横浜FM兵藤慎剛。今季の大宮は上積みとして、電光石火の速攻も身に付けつつある。過去の対戦以上に難易度の高い試合になるかもしれない。果たして決着がつくのか、ニッパツ三ツ沢球技場で見届けてみてはいかが？　

以上

【4月3日、大宮アルディージャ戦】

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http://pc.f-marinos.com/news/detail/2013-02-28/153000/125642

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http://pc.f-marinos.com/match/event/2013-04-03


2013.04.02 Reported by 小林智明（インサイド）