●小林伸二監督（徳島）：

「まず思ったよりも前半は開幕ということと相手のプレッシャーを感じたのかなと思います。15分くらいからですかね、ちょっと落ち着いてきて後ろでボールが回りだしてきて、やれそうかなという感じがしたのですが、前半は上手く凌いだなという印象です。後半については、上手くラインを落として守備をすると連動して奪えたりオーガナイズも上手くいっているので、そうなると我々がボールを持ったときに両ボランチが空くという場面ができるので、落ち着いてボランチにボールを入れろというところで、そういう動きが少しずつ出来だしているところで、あの失点になる訳です。エステバンが守備のスイッチが入るのがすごく早くて、前半も何回かボランチが抜け出そうとしたのですが彼に抑えられていました。もう少し落ち着けばボランチから大きな展開ができるというところで後半は送り出しました。

失点はその通りまさにボールが入りだしたところですね。スローインから前に向けなくていなしたところをエステバンがボールを取りに来ました。あの状態で2枚の守備がいましたが、田代（有三）がその間に入っていてどちらもマークできずただ下がってしまいました。そこでターンされて飛び出されたという失点です。当然奪われるというのもまずかったのですが、1枚残っているFWをどちらが見ているのかというと、リスク管理という部分ではもったいなかったのではないかと思います。点を取られた後は、プレッシャーを受けますが自分達でボールを回したりだとか、前に起点ができたりだとか、もうちょっとそこからファーストタッチが良ければ前に向けたのにそう出来なくてつかまってしまう場面が多かったなと思います。ですからまだまだそういう細かい部分が足りないと思いますが、それをめげずにやっていくとボールは回せているし、ボールの運び方に意図も見えますから、そこは引き続きやっていくということで進めていきたいです。

まだまだ始まったばかりですし、この負けというところと、きちっと足を動かして凌げたというところ、そして自分達がボールを持っていたのにやられてしまったというところ。そういうところを修正して次のゲームに進めていきたいと思います」

Ｑ：相手監督は「外からのクロスが来る」と思っていたそうですが、監督は今日の攻撃をどう感じましたか？
「後半何回か外に出ましたけど、前半はそういうところに行けませんでした。ビルドアップで詰まったりして、フリーになりやすいボランチが受けて展開することが出来ませんでした。何回かは相手守備のシステム上のウイークを突くチャンスはあったのですが、それを突けなかったしボールを受けられなかったですね。後半は逆にそういうところが出来始めたのですが、その矢先の失点だったので痛かったです。しかし引き続きこのシステムのいいところを出しながらやっていければいいなと思っています。確かに前半はサイドに付けられなかったというのはあります。ボールサイドはサイドへのプレッシャーがきつかったので、中盤に入ったあとに逆のワイドに展開できればすごくよかったのですが、そこはボランチがボールを受けられなかった分できませんでした」

Ｑ：後半にいいリズムも見せたが、前半から比べて良くなった部分は？
「まずは点を取られたということで、少しボールがボランチで回り始めたということです。それに対してやや神戸さんが守備的になったことも理由としてあります。ひとつ目のプレッシャーを越えると決して連動した守備が出来ているとは思えなかったので、そこを越えると幾つかのチャンスができたと思います。しかしそこが前半はどうしても回せない、CBともう一方のSBで上手く回せませんでした。そこでボランチが受けてやると回避できたと思うのですが…。そこをハーフタイムに指示して送り出したことと、そこを少し使えた反面失点しましたけど、あれを取られないように良いコントロールができればよかったと思います。あとはそのひとつ目を越えるとシンプルにスペースへ走ったりワイドへ出たり、時にはバイタルへ入ったりするところで効果的な攻撃が生まれたのではないかと思います。ああいうことがちょっとプレッシャーを受けた中でも、個の技量ではなくてポジションの修正によってプレッシャーを受けないということがわかれば、もう少しできるようになると思っています。引き続きトレーニングしていきたいと思います」

以上