★2013シーズン始動！ニューカマー・レコメンド
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“今どきの若者”は、ずいぶんしっかりしている。私は育成年代の選手と接することの多い取材者だが、感心させられる機会がよくある。大人に対して物怖じしないし、単なる言葉の羅列でなく、想いとエネルギーのこもった“メッセージ”を発信できる若者が想像以上に多い。Ｊリーグが発足した頃、サッカー選手は“チャラい”と言われたし、今でもＪユース育ちは教育が行き届いていないと思われていたりする。でも僕が見る限り、“今どきのサッカー少年”は総じて人間的にしっかりしている。
堀米悠斗はコンサドーレ札幌U-18の主将として、昨年末のＪユースカップ制覇に貢献した。私は２回戦から決勝まで札幌を取材したが、チームの狙いや、試合中の対応について分かりやすく説明してくれる彼の存在に、書き手として助けられた。特に感心したのが決勝戦後の振る舞いだ。この大会は大会の締めに“ポストマッチファンクション”という選手やスタッフ、関係者による交歓会がある。堀米は札幌の選手を代表して壇上に立ち、挨拶に臨んだ。
「このような素晴らしい会を開いていただき、ありがとうございました。今日の試合は５-１という大差がつきましたけれど、ガンバ大阪ユースは球際が強く、そういう素晴らしい相手と最後に試合ができたことを嬉しく思います。僕たちは“北海道の歴史を変える”ということで、ずっとサッカーをやってきて、その夢が今日やっと叶いました（以下略）」。
主催者への感謝を語り、相手を称え、自らの想いを語る。こういうスピーチとしては“定番”の構成だ。とはいえ優勝の表彰を受けて、まだ20分ほどという“浮かれモード”の時間である。しかし彼は自分の言葉で、しっかり落ち着いた態度で私たちに語りかけた。６名が昇格し、北海道のチームとして初めて全国を制した“黄金世代”のキャプテンに相応しい男だと、再確認する一幕だった。
堀米の“オフ・ザ・ピッチ”についてひとしきり語ったが、彼の本領はもちろんピッチ内である。168cmだから大柄ではないが、球際を激しく攻められるので、地上戦はほとんど当たり負けない。終盤まで足を止めず動き回れるし、鋭く急所を突く左足のパスも彼の持ち味だ。彼の愛称はゴメス。“ホリゴメ”という姓に因んだものだが、彼の負けん気、タフさがにじみ出たいいあだ名だと思う。トップチームの副キャプテンに就任したことには驚いたし、18歳の彼にとって険しいチャレンジかもしれない。しかし堀米のプレー、リーダーシップには、それだけの価値がある。札幌のサポーターはもちろん、全国のサッカーファンに注目して欲しいニューカマーだ。
以上
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★新シーズンの開幕を告げる大会が今年も！★
FUJI XEROX SUPER CUP 2013
2013年2月23日（土）13：35キックオフ／国立
サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル
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