★2013シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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忘れられない姿がある。F東京がJ2を戦った2011シーズン・リーグ第11節富山戦、味スタの電光掲示板の時計は67分を過ぎたあたりだった。タッチライン上に立った背番号22は息を吸い込む。そして、上里と両手でハイタッチを交わすと、ピッチへと勢いよく駆け出していく。そして81分、梶山がスローインを谷澤に投げ込むと同時に、左サイドのタッチライン際からゴール前へと侵入した。パスを受け取り、右足を振り抜く。ゴールネットにボールをねじ込む。羽生はそれを見届けると、一目散にゴール裏へと駆け出した。右手でユニフォームを掴み、チームメイトからは揉みくちゃにされながら、自らを誇示するかのように左腕を振り上げた。
試合後、ヒーローインタビューのために一段高い場所へと登った。インタビュアーの質問に頷き、ありのままの思いを伝えようと試みる。そのごくありふれた行為が、羽生に限ると、不自然な光景へと変わる。元々、天邪鬼を公言するような選手だ。普段は一度、頭の中で喋ることを整理してから口を開く。彼のインタビューや取材の枕には必ず「そうだね」や「うーん」がつく。その彼が、刺さったモノを吐き出すように、そのままを言葉にした。
「僕が入った以上は、連動性を生み出したかった・・・。22番はここにいるということを見せたかった」
ゴール裏からは「羽生」の名前が連呼される。言葉に詰まると、襟口を伸ばしてユニフォームにすっぽりと顔を埋めた。目頭を押さえ、息苦しそうに空気を飲み込む。その年の初めに厳冬提示を受け、「俺はもうこのクラブに必要な選手じゃないのか」と悩んだ。その痛いほどの思いはスタジアム全体へと伝わった。その後、ポジションを掴んでシーズンを通してチームをJ1昇格へと導く活躍を見せた。
しかし、昨年、こう言って臨んだシーズンの大半をけがで棒に振った。「この1年で、何かを得たいという気持ちは強い。でも、そうでなければ、その先の自分の道が決まるとも思っている」。羽生は、サッカーの楽しさをまだ享受しきれてなんていない。
1月下旬、チームカラーの良く似たクラブで相変わらず転がるボールに胸を焦がす羽生がいた。羽生直剛はまだ終わっちゃなんかいない。
以上
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★新シーズンの開幕を告げる大会が今年も!★
FUJI XEROX SUPER CUP 2013
2013年2月23日(土)13:35キックオフ/国立
サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル
チケット好評発売中!
2013.02.04 Reported by 馬場康平
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