★2013シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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「不安はありません。課題があるのは自分の成長につながるということだし、練習をして、試合をして、課題を見つけて、それを克服していく。いつもそうやってきましたから」
いま、彼に「新しいチームでの不安は?」という質問をすれば、きっとこう答えてくれるはずだ。福岡大学で3年生の後期リーグまでレギュラーが取れなかったときも、初めてアビスパ福岡でプロ生活をスタートさせた時も、先発から外れた時も、いつも彼はそう答えていた。それが末吉隼也のスタイル。強い決意を持って移籍を決断した今も、その気持ちに変わりはないだろう。
プロ生活のスタートは華々しいものだった。初めてプロとしての練習をスタートさせた日から存在感を発揮。誰の目から見ても、その力は十分にプロでプレーするに値するものだった。そして、そのまま当たり前のように開幕先発の座を獲得すると、このシーズンは全36試合中31試合に先発出場を果たして堂々たるレギュラーとして中盤に君臨。右足から繰り出される正確なキックを武器に攻守に渡るチームの要として活躍し、チームのJ1昇格に貢献した。元々は攻撃的なMF。高校時代にコンビを組んでいた藤田直之(鳥栖)とのバランスを取ることで守備的な役割を担うことが多くなった。アビスパ福岡でも、攻撃面に特長を持つ中町公祐(現横浜FM)とボランチを組んで、そのバランス感覚の良さと守備能力の高さを発揮。時に危険な場所を察知して相手のチャンスの芽を摘み、時に粘り強く相手を潰すプレーは、サポーターの心を掴んだ。J1でプレーした2011シーズンは、シーズン途中で先発から外される時期もあったが、自分を見失うことなく練習を重ねて先発に復帰。チームはJ2降格という悔しさを味わったが、全34試合中29試合に出場(内先発出場27試合)して、チームに絶対に必要な選手であることを改めて示した。
だが、2012シーズンは試練の年だった。過去2年間で見せていた守備面での堅実さが失われ、パフォーマンスが明らかに落ちた。全42試合中32試合に出場を果たしたものの、先発は26試合に留まり、ルーキーイヤー以来、2度目のベンチ外も経験した。そして、チームも18位と低迷。ただただ、情けないだけのシーズンになった。全てが彼の責任ではない。チームのあり方や、戦い方、様々なものが積み重なっての成績だった。しかし、どんな事情があってもプロは自分の結果に責任を持たなければならず、また、厳しい争いが続くプロの世界にあっては、一度失ったものを取り返すのは簡単ではない。そして、2012年1月8日。彼のサガン鳥栖への完全移籍が発表された。
2013シーズン。彼は不退転の決意で新しい生活をスタートさせる。それは、これからの自分のプロ人生をかけた勝負でもある。世間は、高校、大学とコンビを組んでいた藤田とのダブルボランチ復活という話題に飛びつくが、おそらく、彼の頭にそういう意識はない。必要なのは藤田の座を自分が奪うという強い意識。その先に、再びプロ選手として輝ける日々が待っている。そして、再び彼に会うに時は、感情を表に出さず、ふてぶてしくニャっと笑う、いつもの笑顔が見たい。その時、彼はきっとこう答えてくれるはずだ。
「課題があるのはいいこと。それが自分の成長につながる。その結果が今の自分。今までも、これからも、そうやっていきますよ」
以上
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★新シーズンの開幕を告げる大会が今年も!★
FUJI XEROX SUPER CUP 2013
2013年2月23日(土)13:35キックオフ/国立
サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル
チケット好評発売中!
2013.02.01 Reported by 中倉一志
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