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【湘南ベルマーレ・福島ユナイテッド提携会見】会見でのコメント(13.01.17)

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本日、平塚市内で行われた湘南ベルマーレの新体制発表会見に先立ち、湘南ベルマーレと福島ユナイテッドの提携会見が行われました。会見での出席者のコメントは以下のとおりです。
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●株式会社AC福島ユナイテッド 鈴木勇人代表取締役
「皆さまこんにちは。本日は湘南ベルマーレ、そして福島ユナイテッドの記者会見にお越しいただきほんとうにありがとうございます。また日頃から湘南、福島の活動にご理解とご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。
まず湘南ベルマーレのJ1昇格おめでとうございます。我々福島ユナイテッドFCはまだJリーグに届かない位置にいて、今年やっとJFLに昇格を果たすことができました。
本日、このJ1に昇格した湘南ベルマーレと福島ユナイテッドが事業提携を行うことが決定しましたのでご報告します。我々が地方のクラブとしてどのようなかたちでこれからJリーグを目指し、かつ地域のために手伝うことができるかと考えたとき、東日本大震災、そして原発事故という非常に厳しい福島の状況があります。そのなかで震災直後から真っ先に、我々福島ユナイテッドに湘南ベルマーレから子どもたちのための支援物資を運んでいただいたり、子どもたちとサッカー教室をやっていただいたりしました。その後、「KIDS GUARD」ということで、東北地区そして福島の子どもたちを中心に湘南のホームグラウンドに呼んでいただき、数々の試合観戦やトレーニングマッチ、また海での体験など思い出作りまでやっていただきました。私も何回か足を運ばせていただき、そのなかでこれから地域のために、かつ地方のクラブとしてあるべき姿に一石を投じるようなことができないかという話になっていき、こういうかたちでこの提携に至った次第です。
湘南の眞壁社長をはじめスタッフの皆さん、このような場をつくっていただき、また準備をしていただき、ありがとうございます。光栄に思いますし、今後我々も責任と誇りを持ちながら活動していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

●株式会社湘南ベルマーレ 眞壁潔代表取締役
「皆さんこんにちは。シーズン開幕、いろんなニュースが流れているお忙しいときに平塚までお越しいただき、ありがとうございます。きょうは雪が降っていませんが、雪の日も平塚だけは雨だったと、今シーズンを占ううえで前向きに捉えてこの週末を過ごし、きょうを迎えています。
福島ユナイテッドと湘南との縁はいまお話しいただきましたが、私の記憶のなかでのご縁もお話しします。じつは以前、福島ユナイテッドに講演に呼ばれたことがあります。たくさんの方がいらしてくれて、たいへん熱心に聞いてくださり、終わったあとも協会のひとやボランティアの方々が次々に集まり、たくさん話をした記憶があります。その後、かつてうちにいた時崎という選手から、引退しようと思うという電話をもらいました。そのときに、そういえば福島出身じゃないか、福島には一生懸命頑張っているユナイテッドというチームがあるので行ってみたらどうかという話をしたところ、彼もじつはそれを考えている、故郷に戻って自分が――けっして日本代表になった選手ではありませんが――地域のサッカーのために尽くすというのは悪い事じゃないということで真剣に考えていると。いま思えば、かなり強くプッシュして行かせた記憶があります。
その後、東日本震災があり、大倉智 強化部長が東北地方に散っていた元選手や関係者へ電話をしたところ、時崎となかなか連絡がつかない。なんとか奥さんの実家がある県西のほうに移動したということで、そのときに本人と電話で話しました。元気でよかったと話したら、震災からまだ10日も経っていない中で福島ユナイテッドの今後について非常に不安を抱えていました。あれほどみんなで頑張ってやってきたのにという話をしたら、ちょうど前年の秋頃にオープンした南相馬のスクールは当然たいへんな災害に見舞われ、その段階では放射能の問題もあり、スクール自体が運営できないった話でした。福島ユナイテッドはかなり地域活動を熱心に行っており、数百人いるスクールの子どもたちからの月謝も入らないとなると、クラブの活動費がたちゆかなくなる…といった話でした。うちも当時債務超過を抱えている状況でしたが、なにかできることがあると思うから考えると伝えました。そして被災地ではゴールデンウィークに親が子どもたちをどこかへ連れていくといような状況ではないだろうし、子どもたちが外で活動できないのであれば湘南に呼んであげようということになりました。当時は日本中が何かしてあげたいという思いがあるなかでしたので、湘南には先立つものがないですが地域でいままで応援いただいている企業にお願いしたところ、次々にやるとお話をいただき、おかげさまで子どもたちを湘南に迎えることができました。そのあいだもとにかく頑張れと時崎に言っていたところ、先ほどご挨拶された鈴木さんが潰してはいかんと、火中の栗ではないが、自分がやるから残しましょうと言ってくれてユナイテッドは残ったのです。うちと同じで不器用なクラブで、何度も地域の決勝まで行きながらビックリするような点数で負けてJFLに上がれなかったチームが、あの接戦を制して見事にJFLに上がった。時崎との縁や福島の皆さんとの縁のなかで、なんとか一緒にできないかと思ったもうひとつの理由は、鈴木さんが社長になられたこと。潰しちゃいかんと言ってなられたことは、手前みそだが私自身も99年の親会社撤退のあとにサッカー界に救われたクラブの社長として、やはりサッカーで恩返しをしたい、サッカーでほんとうにピュアに一生懸命なんとか頑張ろうと思っているチームと一緒にやっていきたい、と思ったのが大きなきっかけです。と同時に、クラブライセンス制度が始まり、あるいは移籍金ルールが変わり、ものすごい勢いでJリーグの環境が変わっている。そのなかで、強化部、選手の頑張りで我々は3度目の昇格を果たすことができたが、今後さらにこの選手の育成等々を考えていったときに、やはりいままでと同じやり方では難しいだろうということがある。鈴木社長からは、救っていただいてありがとうございますというふうに言われましたが、そういうことではないんです。お互いに一緒に頑張って成長していこうということです。うちの選手、昇格の柱になった菊池大介とか古林将太とか下で育った選手は、すぐにほかのチーム――草津や佐川印刷などに出して外の世界を経験して、人の釜の飯を食って戻ってきていまがある。その意味で言うと、そうしたこともいい関係でできるのではないかと思っています。これから「KIDS GUARD SHONAN」も引き続きユナイテッドを中心に続けて参りますし、もしあちらで子どもの育成上、除染の問題で試合ができないとか活動ができないということがあれば、我々も受け入れるための検討あるいは活動をしていこうと思っています」

●株式会社AC福島ユナイテッド 竹鼻快GM
「皆さんこんにちは。いま眞壁と鈴木のほうからお話をさせていただきましたが、概要をご説明させていただきます(*資料使用)。
今回の提携は一般企業の事業提携と同じようにお互いの強みや弱みを合わせてよりいいものをつくっていこうというのが基本的な考えです。クラブやホームタウンを飛び越えて互いのスケールメリット・規模を拡大し、各々さらなるクラブの価値の向上と発展を目指していくというところが本丸です。ホームタウン、クラブ創立、会社設立、所属リーグと、それぞれシチュエーションは違うが、ひとつは歴史とノウハウをお持ちである湘南というクラブと、福島という若いこれからのクラブ、この2つがどのようなかたちでやっていくか。資料はあくまで一例になりますが、こういうことができるのではないか、こういうことをやっていくということを載せています。我々の世界だと、営業・事業、強化、アカデミーと大きく内容が分けられます。営業・事業について、相互にスポンサーの紹介といったことができるのではないかと思います。ホームタウンがマーケット、スポンサーの対象というところになってきますが、ホームタウンを飛び越えたなかで色々とお話ができるのではないかというところで事業の提携の話があると考えています。たとえば福島医療というスポンサーに現在すでに福島ユナイテッドのほうに付いていただいていますが、数年前に眞壁社長のほうから福島にご紹介いただいてスポンサーをしていただいています。これは湘南のスポンサーである横浜医専の関係からご紹介いただいたという経緯があります。たとえば今後、各企業もホームタウン内ではなくホームタウンの外でPRしたいという例がたくさん出てくると思います。たとえば川崎フロンターレに福島の米というスポンサーがいらっしゃいましたが、そのように福島県内でなく県外でPRしたいという企業があったときに、たとえば我々のほうから提案し、ベルマーレのJ1の1万人以上集まるスタジアムでブースが出せるといったご案内もできるのではないかと、相互の乗り入れ、相互の紹介ができるのではないかと思います。強化はイメージしやすいと思いますが、たとえば地方のクラブで問題があるのがスカウティング。なかなかスタッフ、経費をかけられず後手を踏んでしまう。湘南は優れたスカウティングのスタッフと、また練習生もたくさん呼んでいるので、そうしたノウハウを福島にご提供いただくことで、我々にとっては選手を獲得する――レンタルやご紹介など形はあると思いますが――逆にベルマーレには我々のほうでプレーする場をお返しする。といったことで、お互いにメリットのあるかたちでやっていけるんじゃないかと。今回、大阪桐蔭高から白井康介選手がベルマーレと契約してさっそくユナイテッドに期限付き移籍で参りますが、これがひとつのいい例かなと思います。それからアカデミーについて、福島は現状ユースチームを持っていません。すぐにスタートすることは難しいが、こうした状況のなかで、たとえば福島のジュニアユースの選手を湘南のユースに紹介できるといった道があれば福島の子どもたちにも非常に励みになると思うし、湘南はユース出身選手が多いクラブなので、そうしたところでお互いのメリットが持てるのではないかと。さらに二次的要素として観光や復興支援に繋がっていくのではないかと思います。ざっとお話をさせていただきましたが、いちばんのポイントはお互いのクラブが一緒にやることでスケールメリットを出して規模感を大きくすること。簡単に言えば、たとえば10億円のクラブと2億円のクラブが合わさることで12億ぐらいの規模のことを色々やっていけるんじゃないかということが、我々の提携の根幹になっています」

<質疑応答>
Q:JリーグのクラブとJFLのクラブが提携するのは日本サッカー史上初めての試みだと思うが、たとえば将来的に福島ユナイテッドがJリーグに上がっても続けていくのか。どこまで踏み込んで関係を築いていくのか、今後の考えは?

●株式会社湘南ベルマーレ 眞壁潔代表取締役
「提携するときに、うちだけでなく常にそういうことがテーマになると思うが、湘南を長く知られている方はご存じのように、うちは考えるまえにやってみる、ということでまず提携を進めたということです。当然おなじカテゴリーに入った場合は貸し借りもなかなか難しくなるが、出来ること出来ないことを常に考えながらしっかりやっていきたい。トップのカテゴリーはたしかにそうですが、いちばん我々がやりたいのは子どもたちに対して。よく育成は3年と言いますが、我々の経験でいうと、いま躍動してトップに上がった選手たちはかつて湘南から親会社が撤退したときに小学生だったジュニアの選手です。やはり6〜8年かかる。そういったなかでの協調関係ができればカテゴリーが上だろうが下だろうが次の話は前向きに捉えられる。そう考えて今回この提携をさせていただきました」

●株式会社AC福島ユナイテッド 鈴木勇人代表取締役
「私もまったく眞壁社長とおなじ考えを持っているんですが、とくにいま福島の状況からすると、子どもたちが夢や希望を持ちづらい状況なんです。外で思い切り遊ぶこともできない。先日の新聞では、肥満傾向が非常に多くなってきたという話もあります。その意味では、いま我々のアカデミーで頑張っている子どもたちや福島の地域で頑張ろうとしている子どもたちにとって、ここでJ1クラブと繋がっているんだという夢と希望をまず与えることが大事じゃないかという思いでいます。これからどういうかたちになるかわかりませんが、いまJリーグには新しい風が吹いていますし、どんなかたちで流れていくかわかりません。我々は非常に小さいクラブだし、親会社がないようなクラブなのですが、理念として一緒にやっていけると確信したうえでこういうかたちになりました。ぜひ期待していただければと思います」

Q:いま芝生の除染作業が続いていると思うが、果たしてJFLの試合会場を確保できるのか。あづま陸上競技場は使えるのか。心配は尽きませんが、その点は?

●株式会社AC福島ユナイテッド 鈴木勇人代表取締役
「おっしゃるとおり、いま非常に厳しい状況で、それでなくとも東北地方は先日の雪で真っ白な状況だし、東北にあるクラブは3月はなかなか会場を抑えることができない状況にあります。ただ、いまこちらについては福島県サッカー協会、そして福島県、福島市をはじめとする行政のもとで全力で会場を抑えることになっており、いくつか候補はあります。じつは我々のホームゲームの会場のあづま陸上競技場――福島国体のメイン会場ですが――が除染のため芝生の張り替えで使えません。その意味では県内各地、福島市だけでなく郡山、会津、いわきと福島は3地方に分かれています。中通り、浜通り、会津。これをユナイテッド、ひとつに統一することができればいよいよ福島県のクラブになるということで、我々としてはこれをチャンスに変えてやっていきたいと思っています。実際の会場については、今月中にJFLに視察に来ていただいて決定します。そのうえで皆さんにご紹介できるんじゃないかと思っています」

Q:先ほど白井選手の話が出たが、そのほか現時点で決まっていることは?

●株式会社湘南ベルマーレ 眞壁潔代表取締役
「先ほどご紹介した福島医療・横浜医専とのお付き合いで、この延長線がまた進んでいるということです」

●株式会社AC福島ユナイテッド 竹鼻快GM
「平塚市のご協力も得て、28日から福島ユナイテッドが馬入で1週間ほどキャンプを張る予定です」

以上
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