本日、長崎市内にてV・ファーレン長崎の新体制発表記者会見が行われました。会見での出席者のコメントは以下のとおりです。
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●宮田伴之代表取締役:
「みなさん、こんにちは。新年明けましたおめでとうございます。旧年中は皆様にいろいろと応援をしていただきまして、ありがとうございました。おかげさまで、8年かかりましたが、ようやくJ2のステージに上ることが出来ました。本当に感謝申し上げます。また、今年は新しいスタジアムも出来るということで、いよいよ本番に近付いて行くのだなと考えております。今年度も、今まで以上の、皆様方のご支援をいただければと思います。また本日はお忙しい中、新体制の発表会見にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。新監督のアドバイスもあり、今回、初めての試みになりますが、一般の観覧者の方にも50名ほどいらっしゃっていただいて、一緒に聞いていただくことにいたしました。新しい体制で、いろんな話が出来ればと思います。
もうひとつ、皆様にお伝えしたいことがあります。私たちは、長崎を元気づけるという位置づけで活動を行っておりますが、高木琢也監督は、長崎県が独自に行っております『ココロねっこ活動』のイメージキャラクターを2006年から務めさせていただいております。この活動は、子どもたちの心の育成を県が支援していこうという試みですが、改めて、そういった経歴を持った監督を招へいできたことに、私自身も大変喜ばしく感じております。高木監督が、そういったキャラクターであるということも合わせて、子供たちの招待事業にも、しっかりと取り組んでいきたいと思っています」
●高木琢也監督:
「みなさん,こんにちは。今シーズンより指揮を執らせていただくことになりました高木です。このチームを引き受けるにあたって、ふたつの想いがあります。ひとつは、私が生まれ育った地で指揮を取れることに対して、また私をここまで人間としても、サッカー人としても、育ててくれた長崎に、これから恩返しをしたいということです。もうとひとつは、その半面、責任も非常にあるということです。V・ファーレン長崎で仕事をするにあたって、そのふたつの想いが、いま、強くあります。
このチームは少し時間がかかって、そして今シーズンよりJリーグのステージにチャレンジするわけですけれども、今日観覧されているサポーターの方々、ファンのみなさん、そして、今日ここにお越しくださったメディアのみなさん、長崎のスポンサーの方々、行政の方々、そういった方々のいろんな想いや、大きな力がなければ、こういう地方のクラブは、中々、成り立っていかないということも現実としてあります。我々はこれから新しい選手も加えて、また、みなさんの期待にこたえられるよう、みなさんと一緒にシーズンを戦っていけるようなチームにしていきたいと思っています。
さて、ここで、ひとつの映像を皆様に見たいただきたいと思います。約3分間の映像です(プレーオフ大分−千葉、ならびに、J2最終戦・湘南−町田のダイジェスト映像が流れる)。
今日、我々の新しい仲間の中にも、当然、今の映像の中のチームにいた選手もいます。以前であれば、昇格も、降格も、その幅は非常に狭く、またJ2には降格がありませんでしたが、時代には流れがあり、昨シーズンから6位以内のチームに対するプレーオフと、降格のシステムができ、昨シーズンは6位のチームが昇格し、J2に昇格してきた町田ゼルビアが降格しました。ということは、今シーズン、我々はひょっとしたら、このどちらかのシーンに遭遇するかも知れません。昇格もあれば、降格もあるかもしれません。
これは、私が話していいのか、どうか分かりませんが、前監督の件も、起こったことも、私は認識していますし、話も良く聞いています。ただ、そのことに関して、ずっとフォーカスし続け、そのことばかりを気にしてしまうと、我々はいつか、この映像にあるようなシーンに直面する可能性があるということです。ですから、とにかく前を向いていきたい。もう後ろを向くのではなく、皆さんと一緒に前を向いて進んでいきたい、そういう気持ちで私の頭の中は一杯です。ここにいる新しく加わる選手、そして、今までV・ファーレンの中で一緒に戦ってきた選手と、本当にいいものを作っていきたいと思っています。重ね重ねになりますけれども、そのためには、行政のみなさん、そして、サポーターのみなさん、ファンのみなさん、そして最後には、長崎の県民力、みなさんの最後の力が必ず必要になってくると思います。我々も皆さんのために、そして長崎のために、力を尽くしていきたいと思います。みなさんも、まずは、この1年間、熱い声援、そして激励、応援を、よろしくお願いします。少し長くなりましたが、私からの挨拶に代えさせていただきます」
●宮田伴之代表取締役:
「2013ンのスローガンです。『飛翔』といたしました。V・ファーレン長崎は、今年で9年目を迎えます。『スポーツで豊かな長崎を作る』を基本理念として活動してまいりました。V・ファーレン長崎の名前の由来は、みっつのVで出来ております。それはすでにご説明させていただいておりますが、ひとつめのVは、ポルトガル語で勝利を意味するヴィトーリアのVです。ふたつめは、オランダ語で平和を意味するヴレーダです。もうひとつは、航海を意味するファーレンです。その3つを使って今シーズンを戦うわけです。イメージ的には、長崎の港から、白い帆船に帆をいっぱいに上げて、世界に向けて出港するというものです。言葉の意味としては、飛ぶ、かけるという意味ですので、クラブとしては、平和、または勝利を発信していく帆船になろうというイメージ、そして、チームに関しては、ホームスタジアムのピッチの上で、飛び回る、駆け回る、そういったスタイルのサッカーをして欲しいという気持ちを込めて、このスローガンにいたしました」
●下田光平選手:
「みなさん、こんにちは。FC東京から加入しまし下田光平です。長崎のために全力でハードワークしていくので、これから、よろしくお願いします」
●小笠原侑生選手:
「こんにちは、愛媛FCからきた小笠原侑生です。自分のプレーを精一杯やろうと思います。よろしくお願いします」
●井上裕大選手:
「こんにちは。大分トリニータから来ました井上裕大です。一生懸命、頑張りますので、応援、よろしくお願いします」
●幸野志有人選手:
「こんにちは、FC東京から加入しました幸野志有人です。得点や、アシストという結果にこだわってチームに貢献したいと思っています。よろしくお願いします」
●山口貴弘選手:
「こんにちは。湘南ベルマーレから来ました山口貴弘です。みんなで競争して、協力して、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」
●佐藤洸一選手:
「こんにちは。FC岐阜から加入しましたFWの佐藤洸一です。長崎を強くするためにやって来たので、よろしくお願いします」
●オ チャンヒョン選手:
「みなさん、こんにちは。私の名前はオ チャンヒョンです。よろしくお願いします」
●高杉亮太選手:
「こんにちは、愛媛FCから来ました高杉亮太です。自分の力を長崎のために使っていきたいと思っています。よろしくお願いします」
●岩丸史也選手:
「ロアッソ熊本から来ました岩丸史也です。いい1年になるように、チーム、ファン、サポーターのみなさま、一体となって頑張りたいと思います。よろしくお願いします」
【質疑応答】
Q:補強にあたって重きを置いた点は、どのようなところでしょうか?
「基本的には、私がゲームを見て嫌な選手だったなという選手、そして自分のやりたいことに対して、非常に近い感覚とか、近いプレーを出来るなという選手を参考にして、メンバーを選考しました」
Q:新加入選手それぞれについて、どういう特徴、どういうところを評価しているのか、高木監督の口から教えていただけますでしょうか?
「では、強面のGKの岩丸から(笑)。彼は、こう見えても性格がやさしい選手です。GKとしては、もっと強いメンタリティがあってもいいかなと思うんですけれども、顔に似合わずやさしい選手です。彼はセカンドの時期が長かったので、ここで挑戦して、ファーストGKのポジションを取ってほしいと思います。特徴は高さと、やはり経験ですよね。ずっと違う角度で見てきたということで、違った面を引き出せればと思っています。
高杉選手に関しては、運動量が多く、アップダウンが出来るディフェンダーだということです。ディフェンスも攻撃も要求する中で、非常にフィットする選手だということです。
山口選手に関しても、ディフェンスラインの統率力、コーチング、そして、それだけではなく、足下のパスについても非常にいいものがあります。一番最初に言いましたけれども、基本的には、私のやりたいサッカーが出来る、あるいは、それに近い感覚を持っている選手を選考の基準にしていますので、そこを前提にして獲得しました。
佐藤洸一選手は、点数を取るところはもちろん、ビルドアップの部分で関わっていく中で、最終的にはフィニィッシュまでということですが、高さと足下のバランスが非常にいい選手です。
小笠原選手は、まずはスピードだと思います。背後を突くスピードであったり。そして、愛媛の前監督のバルバリッチの下でやった良さが必ず出るんじゃないかなと思います。これは高杉も同じですね。
下田選手はハードワークが出来て、そして、ボール奪取能力が高いということです。
オ チャンヒョン選手はスピード。とにかく、運動量とスピードというところが武器になると思っています。
井上選手に関しては、中盤で下田選手と同じようなポジションの選手ですけれども、また違ったタイプで、もっとボールを捌けたりとか、もっとボールを運べる特徴が活かせると思います。
そして幸野選手は、トップと前線のつなぎ役、セカンドラインとのつなぎ役が出来たり、足下の柔らかさとアイデアがあり、ゴール前のプレーには非常に面白いものがあると思います」
Q:今シーズン、V・ファーレンで表現したいサッカーとは、どういうサッカーでしょうか?
「当たり前のことですけれども、とにかく、90分間走ることが出来るというのが前提にあると思います。そして切り替えという部分で、そこから攻守というものをスタートできるような、メンタル、フィジカル、テクニックの部分も含めて、そういうシーンが強く表現できればいいかなと思います」
Q:高木監督はJ2での指導経験も長くなっていると思いますか、J2で戦っていく上で大事なことは何だとお考えでしょうか?
「最近のJリーグは、選手のレベルであったり、チームの、そしてリーグのレベルが上がってきていると思います。この2年で見れば、まず柏さんが降格してきた、FC東京さんが降格してきた、そして、今年はG大阪さんや、ヴィッセル神戸さんが降格してきます。その中で、そういうチームも含めて戦っていくためには、メンタリティの部分はすごく大事だなと思います。強い相手、あるいはJ1から降格してきたチームと戦う場合、特にアウェイでも強い気持ちで戦えるメンタリティが必要です。それと、自分たちのサッカーが出来るか、出来ないかというところで、勝敗は大きく変わってくるんじゃないかなと思っています。ですから、自分たちのサッカーをしっかりと構築することが、まずは大事で、その上で、メンタリティの部分を強く持っていかなければいけません。たとえば、この試合で勝ったら6位以内に入るとか、そんなゲームではメンタリティの部分は非常に重要になってくると思います。ですから、Jリーグを戦うには、自分たちのサッカーを構築できるかということと、メンタリティの2点が大事なのかなと思います」
Q:1年目の具体的な目標、たとえば順位であったり、勝点であったり、それがあれば、教えてください。
「申し訳ありませんが、私はそういう数字は今まで話したことがありません。まずは1戦、1戦、大事に戦いたいということです。それと、チームの目標として数字はないですけれども、最低の目標は残留だと思っています。それを最低限にするところから、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後というところで、あと何ポイント取れる、あと何ポイント取ったら何位に入れると変化が出てくるんだと思います。ですから、特にスタートの時点で何ポイントとって、何勝してということではなく、1試合、1試合を大事に戦っていきたいと思っています」
Q:V・ファーレンの監督に就任する経緯と、決め手となった理由を教えてください。
「経緯とか、私がチームの監督になるにあたっての流れというのは、通常の流れです。まずはチームに監督がいないということ、そして、私自身が前のチームの契約が満了して、私自身もフリーだったということ。通常の流れのことです。また、私自身にも間に立つ人間がいますので、その人間とのやり取りの中で決まっていったということです。基本的には、長崎に監督がいなかった、私もフリーだったということです。でも、それだけで物事が成り立つのかと言ったら、そうではなくて決め手があるわけですけれども、決め手ということで言えば、自分の故郷だったという強い想いはあります」
Q:故郷の長崎県が決め手になったとおっしゃられていますが、多くのクラブで指揮を執る中で、いつか故郷に恩返しがしたいという想いが常にあったのか、それとも、タイミング的にV・ファーレンからのオファーがあって、そういう気持ちが強くなったのか、その辺りのことを教えてください。
「まず気持ちとしては、どのチームを率いていても、V・ファーレンの試合結果は常に気になっていました。それは、少なからず、このチームがスタートに近い状態の時に、若干ですけれども見たことがありましたし、人間で言うと、肌が触れたくらいの感覚は感じていました。また、クラブには何回もお邪魔したこともありましたし、常に気にはなっていました。ただ、それが実現したのは、タイミングとしか言いようがないと思います」
Q:いまのV・ファーレンをご覧になって、J2を戦う上での課題になるところ、そして、今シーズン、V・ファーレンで監督がやりたいことを、教えていただけますか?
「まず、後者の方から説明しますけれども、私は口が上手い方ではないので、中々、一言では説明できないので、練習等を見ていただければ、多少、こういうことをやっていきたいんだなというのは、お分かりになっていただけると思います。ただ、一言、言うとすれば、コンビネーションですね。何をするにおいても、間違いなくコンビネーションが出来るようなチームにしていきたいなと思っています。攻撃的とか、守備的とかいうことでは全くなくて、攻守にわたってコンビネーションは必要になってくるので、そういう部分を局面で出していけるチームにしていきたいです。そのためには、必然的に、ボールは攻撃であればつながなければいけないし、ディフェンスは連動しなければいけないというところ。それはゲームの中で出てくると思います。
それと最初の質問ですけれども、まだ私自身も、いまここにいない選手のプレーをすべて見ているわけではないので、今後必要になってくるのは、間違いなく、私たちスタッフも含めて、クラブと、選手と、まずコミュニケーションを取らなくてはいけないということです。そして、コミュニケーションを取った中で何が発生してくるというと、お互いのプレーや、私が選手たちに示すようなことなどを共有しなくてはならないということです。そういう部分が、今後の課題等になっていくと思います」
Q:昨シーズンまでのV・ファーレンのサッカーをどのように見ていたのかという点と、J2で戦うに当たって、昨シーズンの戦いから、どういうところを変化させていかなけれ゛はいけないのかということを聞かせてください。
「昨シーズンの試合を、私自身がたくさん見ていないこともありますが、ゲームを見ての感想でしかモノが言えないので、この場で言うのは少し難しいかなと思っています。もしかしたら、私が見たゲームは悪いゲームだったかも知れませんし、その点に関してはお話しするのが難しいと思っています」
Q:どんなチームだったという印象を持たれていますか?
「私は映像しか見ていないので、間違いなく誤解がないようにしていただきたいんですけれど、ボールを良くつなぐことをやっていたなという印象が強くあります。それと、何人かの選手は、本来のポジションではないところに付いてプレーしていたり、いろんな工夫のあるチームだなという印象はあります」
Q:どのように変えていきたいと思っていらっしゃいますか?
「スタッフも変わりましたし、選手たちも新しい選手が加わりました。しかも、単に加わるだけではなくて、それぞれの環境の違う人たちが集まっているということですね。ですから、まず、攻守において何をしたいのかというコミュニケーションが本当に大切になるということです。そして、何度もお話していますが、大事なことは共有すること。共有することで、オフェンス、ディフェンス、いろんなものを作り上げられると思っています。とにかく、いまのチームに必要なことは、話すことだったり、お互いが、お互いを知るということだったり、それを出来るだけ短い時間でやっていかなければなりません。それは当然、トレーニングを踏まえて、やっていかなければいけないことです」
Q:諫早に出来る新しいスタジアムで戦えるお気持ちはいかがでしょうか?
「新しいものが出来て、しかも、V・ファーレンがJリーグのステージに上がった年に、あのような立派なものが出来るというのは、本当にいいタイミングだったと思います。私自身はプレーはしませんが、ああいう大きなスタジアムに入ることは楽しいですし、ましてや選手たちは、もっと、もっと、やりがいを感じていると思っています。ただ、クラブも含めて、我々が、あの大きなスタジアムに、たくさんの方々が入っていただけるようにしなければいけません。我々はチームとして努力していかなければいけませんし、クラブの方にも、キャパシティは2万人ですけれども、2万人を埋められるように頑張っていただきたいなと思っています。
そして、今はまだ、まっさらなスタジアムですけれども、それをどう変えるのか、どんな色にするのかというと、それは、スタンドに来られたファンやサポーターの方の声一つで、スタジアムの色や雰囲気は変わっていくと思います。我々もピッチの上で頑張っていって、いい雰囲気のスタジアムに変えられるようにしていきたいと思います」
Q:Jリーグで戦うことの良さも含めて、改めて、長崎県民に最後にメッセージをいただけますでしょうか?
「V・ファーレンは、長崎を元気にするために、長崎をスポーツから元気にするという目的で立ち上がったクラブだと思っています。そういう意味でも、Jリーグのステージに立つことができたのは、非常に大きな出来事だと思います。そのことによって、長崎県民の皆様が、生の選手たちの姿とプレーを見ることができ、テレビでしか見られなかったような雰囲気を生で思う存分に味わえるようになり、そして、スタジアムに行って試合を見ることで、『ああいう選手がいたね』『あのプレーが良かったね』というように、家の中で、お父さん、お母さんと、あるいは、おじいちゃん、おばあちゃんと、いろんな話が出来るようになって、新しいコミュニケーションが生まれます。もっと大きく言うと、Jリーグが町にあることのすべてが、長崎のためにつながるというだけの価値はあるんじゃないかと思っています。ですから、しっかりとした準備をして、いいものをお見せできるように頑張っていきたいと思います」
以上
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FUJI XEROX SUPER CUP 2013
2013年2月23 日(土)13:35キックオフ/国立
サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル
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