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【2012Jユースカップ 準決勝 広島 vs 札幌】プレビュー:広島、札幌とそれぞれに抱える“去年の悔しさ”。Jユース準決勝でリベンジだ!(12.12.21)

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Jユースカップは1年の最後を飾るビッグタイトルだから、「負けていい」と思っている選手はいない。といいつつサンフレッチェ広島F.Cユース、コンサドーレ札幌U-18にとって、この試合は特別だ。

広島には、去年の悔しい記憶がある。高円宮杯U-18サッカーリーグのチャンピオンシップを制し、中5日で迎えたのが、Jユースカップの準決勝だった。広島は前半だけで3失点を喫し、後半に追い上げるも名古屋に2-3で惜敗している。そして今年も彼らはチャンピオンシップ制覇から中6日と、ほぼ同じシチュエーション、タイミングでこの準決勝を迎える。

「優勝した後の試合というので、入り方を間違えた」と前回の準決勝を振り返るのは、トップ昇格が決まっている野津田岳人だ。広島は今年も“プレミアウエスト”のリーグ戦を優勝で終え、東西の優勝チームで争われる12月16日のチャンピオンシップで東京ヴェルディユースを下した。野津田は2点を決める大活躍で、2年連続のMVPに輝いている。しかし準決勝の結果だけは、去年と違うものにしたい。

前回大会の悔しさを味わっている選手は、野津田のみではない。昨年の広島は1,2年のレギュラーが多く、準決勝に先発した11名のうち7人が現チームにも残っている。現キャプテンの平田惇は「去年と同じ失敗をしないように、すぐ気持ちを切り替えてやっていきたい」と気持ちを引き締める。気の緩みという“内なる強敵”を克服することが、広島のテーマとなろう。この大会、この試合に一番燃えている男はおそらく、今季限りで退任する森山佳郎監督だ。彼は「去年の学びがあるから、次は頑張ってくれるんじゃないか」と選手たちへの信頼を語りつつ、一方で「人間ですから、大きなことを達成してすぐいけるかというと、そんな簡単なものじゃない」とも言う。状況の難しさに加えて、札幌の手強さを知っているから、森山監督も楽観はしていない。

札幌は「初タイトル」「広島への雪辱」がこの試合にかかる。昨年は11月末のJユースカップ準々決勝で広島に敗れ、12月17日の高円宮杯チャンピオンシップも広島に敗れた。特にJユースの準々決勝は、88分までリードしつつ追いつかれ、延長で突き放されるという屈辱的な展開だった。札幌は昨年に5名、今年も6名をトップに送り出し、Jリーグの最優秀育成クラブ賞を獲得した有力アカデミーだが、未だに全国優勝という“結果”を手にしていない。加えて大一番で2度も広島に敗れた悔しさは、チーム全体が共有している。

前回の準々決勝で大きなミスをしてしまった阿波加俊太は、今年のベスト4入りについて「ちょっと去年の屈辱を晴らせた」と喜びつつ、「次は広島なので、そこで本当のリベンジをしたい」と燃える。準々決勝で2得点を挙げた中原彰吾も「まだ1回も勝っていないので、しっかり借りを返すつもりで、しっかり準備していきたい」と気を引き締める。広島へのリベンジが、彼らのミッションだ。

そういう因縁やドラマは別にして、内容的にも高校生年代最高レベルの準決勝となるだろう。広島はJ1を制したトップと同じ〔3-6-1〕の布陣から、アグレッシブなサッカーを見せる。野津田はトップでも既に5試合プレーしている左利きMFで、得点に絡むプレーが秀逸。左足の“無回転キック”は、多くのGKを苦しめてきた必殺技だ。「高校生年代の中で、一番逆転が多いチームじゃないかな?」(森山佳郎監督)という粘りも魅力だろう。札幌は阿波加俊太、永坂勇人、深井一希、堀米悠斗、中原彰吾、神田夢実と6名が来季からトップに昇格するタレント軍団。キャラが立った、スケールの大きい選手を揃えていて、大らかに彼らの持ち味を引き出すサッカーを披露する。

万博記念競技場で開催される準決勝2試合を、J's GOALはライブ配信します。大阪に足を運べない方は、ぜひそちらでこの試合を見守ってください。

以上
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