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【第92回天皇杯 4回戦 G大阪 vs 町田】レポート:2度のビハインドを追う展開も遠藤のFKでトドメ! G大阪が準々決勝進出(12.12.16)

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G大阪にとってはJ1リーグ戦後、初の公式戦。また万博記念競技場での今季ラストゲームということもあってか、メイン、バックスタンドこそ人はまばらだったが、ゴール裏にはサポーターがぎっしりと詰めかけキックオフ前から熱い声援を送る。その声に後押しされてピッチに立ったG大阪イレブンだったが、立ち上がりは今季、初めて敷いた3バックが機能せず、全体的にちぐはぐさが否めない状況で試合が運んで行く。
しかも27分にはDF中澤聡太がエリア内でファウルを犯しPKを献上。それを町田のMF北井佑季に決められて、まさかの先制点を許してしまう。この状況に松波正信監督が動き、システムを4バックに戻し、DF今野泰幸を移籍後初となるボランチのポジションへ。これにより全体がやや落ち着きを見せ始め、ボールが回り始めたところで、38分にはゴール前中央、MF明神智和からの縦パスをMF倉田秋が受け、ドリブルでうまく相手を交わして右足でゴール。試合を振り出しに戻す。

対する町田は、立ち上がりからミスの目立つ展開。G大阪のプレッシャーに気圧されてか、ボールを保持してもパスが思うように繋がらず、攻撃の形を作り出せない。幸運にも26分に相手DFのパスミスからゴール前でチャンスを得るとFW平本一樹の果敢な仕掛けが相手DFのファウルを誘いPKを得て先制点を奪い取ったが、それ以外は全くと言っていいほど決定的な形を作り出せないまま前半を折り返す。

1−1で迎えた後半も、試合を支配したのはG大阪。ボールが回り始め、全体的にもスピードアップが感じられる攻撃を展開しながら町田ゴールに迫る。だが、そうして優位に試合を運びながらも一瞬の隙を突かれて56分にはFW鈴木崇文によるスーパーミドルを決められ、再びビハインドを負う展開に。FW鈴木の豪快なミドル弾も素晴らしかったとはいえ、見方を変えれば今シーズンを象徴するようなチェックの甘さが露呈した中で、またしても試合を追いかける展開を強いられてしまう。
その状況にG大阪の松波監督が動き、MF佐々木勇人に代えてMF阿部浩之を投入。するとそのMF阿部がすぐさま期待に応えるべく、65分。左コーナーキックのチャンスで相手DFのクリアのこぼれ球を拾い、いい判断で素早く縦パス。このボールにうまく反応したDF岩下敬輔が左足で移籍後初ゴールを決める。
「ガンバにきてから直接的にゴールという貢献ができていなかったけど、今日はゴールを獲れて貢献できてうれしかった(岩下)」

2度のリードを守り切れず再び試合を振り出しに戻された町田も、守備に関しては個々が激しい当たりを見せるなど、秋田イズムが感じられるシーンもいくつか見受けられたが、攻撃については思うように形を作り切れない。先制点を奪ってからはやや目立たなくなっていた個のミスも、試合終盤にかけて再び目立ち始め、ボールを奪っても効果的なカウンターを仕掛けられない時間が続く。79分にようやくカウンターからチャンスを見出すと、途中出場のFW勝又慶典が右サイドを攻略。左から詰めたMF北井へパスを送るが、MF北井が放ったダイレクトでのシュートは大きく枠を外れてしまう。

G大阪が主導権を握って試合を進めながら2度のビハインドを追いかける拮抗した試合にとどめを刺したのは、G大阪MF遠藤保仁だった。80分、ゴール前中央、ペナルティーエリア付近の好位置でFKのチャンスを得ると、右足で直接狙ったボールはきれいに町田ゴールに突き刺さる。本人は「コースは若干甘かった」と振り返ったが、これによりこの日初めてリードを奪ったG大阪は、その後も危なげなく試合を展開。最後はFWレアンドロに代えてMF武井択也を投入し、さらにチーム全体を落ち着かせる中で3−2で試合終了。10月10日に行われた天皇杯3回戦以来、約2カ月ぶりとなる万博記念競技場での白星を挙げて、準々決勝へと駒を進めた。その準々決勝は12月23日。長居スタジアムでC大阪と対戦する。

以上

2012.12.16 Reported by 高村美砂
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