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【J2:第28節 熊本 vs 栃木】プレビュー:好調の栃木を迎え、熊本が連敗を止められるか。鍵となるのは、中盤の守備と、トライする意志。(12.08.12)

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気づけばリーグ戦も約2/3の日程を終えようとしている。熊本は前節、セットプレー崩れで1点、そしてミスからのカウンターで1点を奪われ、0−2で岡山に屈した。これで4連敗となり順位は18位のまま。プレーオフ圏の6位との勝点差は20と、非常に厳しい状況になっている。だが現時点で勝点を計算する意味はあまりない。とにかく目の前の試合で勝たなければ、上との差は縮まらないし、シーズンのアディショナルタイムを戦う権利は得られない。

ただ、4連敗中とは言え、それぞれのゲームを振り返っても「いい時間が作れなかったわけではない」(高木琢也監督)し、守備においても崩されて失点したケースは少ない。とは言え、勝てていないという「現実は受け止めなくてはならない」(同監督)。現に、いい流れで迎える決定的な場面で決められないため得点が取れず、逆に決定的なミスが失点に結びついている。先に失点してしまうと苦しい展開になることから、「できるだけ0−0の時間を長くすること」(養父雄仁)が必要だ。

今節迎える栃木は21節の松本戦以降、7試合無敗。この間、わずか1失点と、失点の続いていたリーグ中盤から組織的な守備が見直され、松田浩監督の築いてきた特徴である堅守を取り戻している。また攻撃においては、高さのある棗佑喜をターゲットにセカンドボールを拾って形を作っていた前期と違い、サビア、廣瀬浩二のスピード豊かな2トップが動いて中盤からボールを引き出す動きのある形を展開。前回の熊本との対戦で復帰したパウリーニョはその後中盤の軸となって落ち着きをもたらし、両サイドの菊岡拓朗、高木和正が前線へのパス供給や追い越し、自ら仕掛ける等して攻撃のスイッチを入れる。

熊本にとって、失点が非常に少ない栃木の守備をどう崩すかがポイントになるのは確かなのだが、それを意識するあまり自分たちの守備がおろそかになっては、逆に相手の思うつぼ。ここまで取り組んできた守備をピッチで表現して相手を焦らすことこそ、このゲームで流れを掴むためのポイントになる。今週のトレーニングでフォーカスしていたのもそうした部分で、ボールの動きに応じて適度な距離感でスライドすることを確認。特に鍵となるのは中盤での対応だ。「バイタルでFWに入れられるときついけど、全部の場面で入れさせないのは無理。サイドとの連携で意図した所に入れさせて、そこで入ったら厳しく取りにいく」と養父は言う。

しかし守備でペースを握るだけでは勝点3は得られない。ボールを奪ってからの攻撃でいかに栃木の堅守を崩すかも、この試合では問われる。そのためには「奪ってからの1本目で前に入れる」(養父)ことを続けた上で、「どれだけ背後をつけるか」(高木監督)ということに尽きる。特に26節の徳島戦、前節岡山戦では、スペースの無い状態で武富孝介らが抜け出す場面をあまり作れず、逆に横パスを奪われるというシーンが目立ったことから、トライすべきタイミングを逃さないことも重要だ。

「クロスにしてもシュートにしても、ゴール前に入ることにしても、回数を増やしてやりきらないといけないなと。何のためにボールを回すかと言えば点を取るためなわけやし。今まで50-50だったら止めていたところで出していけば、相手は後ろ向きになったり、(ボールを)出すことで生まれるメリットもあるんちゃうかな、という話はしましたね」と藤本主税。高木監督も「横につないで取られて戻る状況を作るより、やりきることで流れが切れればセットできるし、クロスを入れれば跳ね返りもある。選手個々の判断だけど、何度もトライすること、回数を増やすことが大事」と話す。

サッカーにおいてミスを完全になくすことは困難だ。しかしミスが生じた時にどう対応するかで流れは変わる。「本当に簡単なところのミスはダメだけど、積極的なプレーからのミスなら、皆でフォローし合えたらそれぞれが積極的なプレーを選択できると思うし、気持ちも切り替えられる」と矢野大輔は言う。例えば、連日放送されているロンドンオリンピックを見ていると、競泳のリレーしかり、卓球もバドミントンも体操も、個の集合がチームとして機能したからこそ結果を残したことが感じられる。「サッカーの神様がいれば、頑張ってる方とか、少しでも覇気がある方にボールがこぼれていくし。そういう空気を作ってるのはチーム全体やから、少しでもそういう雰囲気にしたいし、そうやってもう1回、勝ちのベクトルに向けていきたい」(藤本)。

ホームスタジアムにおいては7月1日以降勝利を味わえていない。立秋を過ぎたとは言え熊本の暑さはこれからが本番。選手たちにとってはハードな戦いとなるが、残り1/3を走りきる上でも、実りのある1戦にしなくてはならない。そのために必要なのは、勝点3を、ゴールを求め、何度でも挑戦する意志だ。

以上

2012.08.11 Reported by 井芹貴志
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