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【J2:第28節 大分 vs 北九州】プレビュー:雨中決戦から7週間。互いに新たな選手を補強し、再建を図る。新加入選手がもたらす効用を感じ取るのも一興。(12.08.12)

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前回対戦した雨中決戦(6月24日第21節北九州●0−2大分)から7週間。場所を大分に移してバトル オブ 九州の再戦がはじまる。両者の立ち位置、チーム状況というのは変らない。上位の大分と中位の北九州ではあるが、互いに波に乗り切れずにいる。違いがあるとすれば、そのような状況で何とか結果が出ているのが大分で、結果が出せていないのが北九州という差である。

四国のアウェイ2連戦で勝点6を挙げた大分は、結果だけを見れば十分な成果と言えるが、どちらの試合も紙一重の勝利であった。シュート数では相手に上回れ、苦しい状況が続いた。しかし、ストロングポイントである“粘りのある守備”で窮地を脱し、セットプレーやカウンターから“効率の良い攻撃”で勝利を手にしている。「イメージ通りに得点できないのが夏場」と村井慎二が語るように、運動量が落ち、前線と中盤が間延びすることは多々ある。故に前線の3人、もしくはセットプレーで得点するパターンは多くなるが、これは十分承知の上でのこと。セットプレーに関して言えば、昨季の反省を生かし、今年の春から取り組んできたことが形となり、武器になったわけであり、前線のマンパワーでの得点はタレントが揃っている証拠でもある。

その前線のタレントであるが、7月末に林丈統が加わり、さらに充実したものとなった。フロントが「サーカーを熟知した切り札」と評する前線のスペシャリストは、すでにチームのコンセプトを理解し、足りなかった攻撃のアイデアをチームに還元している。全盛期のスピードはないが、味方を生かす巧みなパス、精度の高いプレースキックでチャンスを演出する。ボールを持てば「何かが起きる」と期待させてくれる選手である。さらに林が加入したことで、ポジション争いが激化。前節の徳島戦で林と同じポジションである村井が2得点、西弘則が1得点したのは偶然ではない。ライバルの出現で闘志に火がついたのは言うまでもない。出場停止でピッチに立てなかった森島康仁も「俺がいないときに4点入った。躍動していたし、自分がブレーキをかけていたと思う。俺がいないと、という気持ちは全くないが、もう1回新たな気持ちでチャレンジできる」と危機感を露にし、一人の選手の加入がチームの起爆剤となっている。

同じように、北九州も起爆剤として東京Vから鈴木慎吾を加えた。前節の町田戦で、三浦泰年監督が「自分がやるんだ、自分が決めるんだという選手が、いまのチームにはいない」と試合後に話していいたが、鈴木の加入は、その辺りの悩みを改善してくれるだろう。闘う気持ちを前面に出し、衰えぬ運動量と精度の高いキックで勝利を呼び込むベテランは、チームが困難に陥ったときに力を発揮できる選手だ。07年にJ2降格争いの真っ只中にいた大分に加入し、見事にチームを再建した立役者のひとりであった。加入して間もないが、鈴木が存在感を発揮すれば、チームに劇的な変化をもたらすことだろう。

リーグ戦の3分の2を終え、各チームがテコ入れを図るこの夏場。新加入の選手の働きは、戦力アップだけでなく、チームに刺激を与える存在として注目される。それがベテランであればあるほど味わい深い。林、鈴木が入り、チームがどう変化しているのか、微妙な空気加減を感じるのも楽しみだ。

以上

2012.08.11 Reported by 柚野真也
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