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【J2:第27節 京都 vs 鳥取】プレビュー:真夏の西京極決戦! 好調を維持する京都と悪い流れを断ち切った鳥取の激突!(12.08.05)

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「真夏の西京極決戦」。8月のホームゲーム3試合をクラブはそう銘打った。その緒戦。見応えのある戦いに期待は膨らむ。第27節、鳥取を西京極に迎え撃つ!

京都は前節、町田を相手に流れの中から2得点を奪い快勝。大木武監督も「切り替えも早い、動きのあるゲームだったと思います」と前節を評価した。中山博貴も「それまでの試合に比べれば良くなったと思う」と手応えを口にした。だが「まだまだ。まだできる。ピッチでもっとやらないといけない」と自分たちの挑戦心をむき出しにする。

工藤浩平は「ボールを中心にした守備もできていた」と口にしたが、その通りだろう。ボールを中心にするから、ボールへのアプローチも早くなり、奪ってからも間髪を入れず攻撃に移れる。先制ゴールはまさに守備から工藤が中盤で奪い、あっという間に宮吉拓実が相手の裏を獲った。
京都が良い時は、誰が殊勲者か迷う程全員がサッカーに絡む状態となる。黄大城や安藤淳らサイドバックもチームの中心となって攻守に絡む。こういう状態の時の京都は観ていて本当に楽しいサッカーとなる。それでも選手に納得の色はない。「一つ一つの判断とかポジティブに、もっとやってやろうという気持ちがあります」と工藤も口にする様に自分たちの質を高めようという雰囲気も満ちている。今度はどんな密度の濃い試合を演じるのか、楽しみだ。

対戦相手の鳥取。前節は岐阜を相手に勝利し、4連敗の流れを断ち切った。大木監督は鳥取の印象について「よく動く、一生懸命プレーする」と、ひたむきさを挙げる。町田、愛媛、熊本、千葉とこれまでずっとそうだが、京都を相手にするチームの攻撃の柱はショートカウンターだ。カウンターに各チームの色が出るという感じでもある。指揮官も鳥取のカウンターの傾向を指摘し、警戒する。そして、ロングボールによる攻撃も要警戒だろう。ボールの出所とセカンドボールの処理を的確に遂行することで、鳥取の打つ手を封じていきたい。要は「ボールを中心にサッカーをして主導権を握る」ということだろう。

攻撃での見どころを挙げるなら、久保裕也に注目したい。練習での彼のシュートは頭抜けている。そのシュートはまさに「雷(いかずち)の如く」。サッカー誌の京都担当に「抜群に巧い」と言わしめる程で、監督が彼を起用するのも充分納得がいく。だが、試合でなかなか決められないのも事実だ。なぜかと問われても明快な理由はない。もしあればとっくにそれを実践しているだろうから。理由が解らないから当たり前のことしか言えないが、シュートを打つために「ボールを受ける回数をどれだけ増やせるか」。ここを注目点としたい。
京都の中盤、特にラストパスを出せる才能はJ1、J2見渡しても屈指である。まず中村充孝。「千里眼」の持ち主。相手の裏を突き、スペースを見渡す能力は驚嘆の一言。久保にも空いたスペースにボールを送っている。
そして工藤浩平。彼の「落ち着き」には舌を巻く。どんなにプレッシャーのかかった場面でも冷静沈着にプレーする。宮吉へのパスも多い。
最後は中山博貴。彼のパスは「センス」の塊だ。柳沢敦(現仙台)の加入時、動き出す彼にピタリとワンタッチパスを合わせていたのは中山だ。今はポジションがやや低いところからのスタートになったが、彼のパスセンスはチーム一だろう。
点も獲りに行けるという3人を後ろに従えて、ラストパスを引き出せるかどうかは久保次第。スペースか足元か、前か横か、右か左か。出し手のパスの個性を掴んでラストパスを引き出せるかどうか。また、出し手も久保の動きを見抜けるかどうか。今節、久保に出番があるかは分からないが注目したい。

「こっち(チーム)のやり方は分かっているので、後は自分を生かすプレーをして欲しい。でもそれは久保だけじゃない。FW全員同じですよ」。大木監督はそう口にする。宮吉と言えど、周りからボールが出てこなければ点は獲れない。自分の欲しいボールをずっと示してきたのである。欲しいボールは自分で要求する。サイドバックも含め、それに応えるだけのメンバーは揃っている。久保がどれだけボールを呼び込むか、そして、鳥取ゴールに雷を落とせるか、大いに注目したい。

以上


2012.08.04 Reported by 武田賢宗
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