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【J2:第25節 水戸 vs 福岡】プレビュー:「本気度」が試される試合。勝利へのこだわりをプレーで表現できるのは水戸か、福岡か。(12.07.22)

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11位水戸対14位福岡。両者にとって絶対に負けられない一戦である。J1昇格プレーオフ圏内の6位までの勝点差は水戸が11、福岡は14。ともに、これ以上離されるわけにはいかないという思いが強いことだろう。上位進出への可能性を懸けた一戦でもある。熱い戦いにならないはずがない。

水戸は今節、4試合ぶりの勝利を目指す。前節愛媛戦は終了間際に同点に追いつくという劇的な展開で勝点1を手にすることができた。勝利は逃したが、最後まで勝負を諦めない姿勢を見せて手にした勝点1の価値は決して小さくない。その勢いのまま今節に挑みたい。

前節、チームに勢いをもたらしたのはベンチに座る3人のストライカーの存在であった。高さと強さを備える三島康平とスピードと経験が売りの吉原宏太、そして決定力が武器の岡本達也。タイプの異なるストライカーがベンチに座っていたのだ。控えの7人中3人がFWというところに柱谷哲二監督のメッセージは込められていた。「点を取って勝つ」。試合前に選手たちにそう伝え、ピッチに送り込んだのであった。

そして、後半途中に岡本、終盤に三島を投入。82分に先制点を許してしまうものの、最後の最後に中央の混戦から岡本が抜け出し、ゴールを決めて同点に追いつくことができた。ちなみに三島の体を張ったプレーがラストパスとなった。「点を取る」意識が最後の最後で結実したのであった。今節も期待されるのはストライカー陣の奮起だ。これまでチームをけん引してきた鈴木隆行と橋本晃司の2トップはもちろん、その他の3人のストライカーを状況に応じながら使い分けて福岡ゴールをこじ開けたい。

ただ、ゴールをこじ開けたいのは福岡も同じ。前節も上位の山形を圧倒する攻撃力を披露。試合は1対3で敗れることとなったが、特に前半は相手を圧倒する攻撃力を見せて、ゴールに迫った。「福岡の個の力はすごい。順位は関係ない」と柱谷監督が警戒するように、元日本代表FW坂田大輔を中心に迫力のある攻撃を仕掛けてくる。あとはゴールを決めるだけ。1つのゴールをきっかけに劇的に変われる可能性のあるチームだけに、「自由を与えないようにしないといけない」と本間幸司は気を引き締める。

そのために必要になってくるのは、「パスの出し手を潰すこと」(ロメロ・フランク)である。福岡は坂田をはじめ、城後寿や成岡翔など個で状況を打開できる攻撃的な選手を多く揃えている。彼らを食い止めることも重要だが、そこにいい形でボールを送らせないようにすることを意識しないといけない。「ボランチが肝となる」と本間が言うように、パスの出所である福岡のボランチ、特に鈴木惇を食い止められるかが今節のポイントとなる。同時に水戸のボランチがゲームをコントロールできるかに懸っている。中盤で主導権を握り、FW陣を生かしたチームが勝利を手にすることとなるだろう。

現在3試合勝利から見放されている水戸。もうこれ以上勝点を落とすわけにはいかない。「上に行くためにはドローも負けに等しい」と柱谷監督が言い切るように、“勝利”だけにこだわって試合に挑むこととなる。「今は試されている時」だと本間は言う。続けて、「『上に行きたい』という強い気持ちを何人持っているのか。1人でも持っていなかったら勝つことはできない」と力強い言葉を並べた。まさに「J1昇格」への瀬戸際。今こそ、選手たちの「本気度」が試される時である。「J1に行きたい」ではなく、「J1に行くんだ」という強い気持ちを、ピッチで表現できた時、自ずとKsスタは歓喜で包まれていることだろう。

ちなみにこの日の試合会場の当日券券売所とグッズ売り場で「九州地方大雨災害義援金活動」が実施される。7月初旬、豪雨によって九州各地が水害に襲われたことは周知の通り。今も多くの人が辛い思いをされている。今こそ、1年前の恩を返す時である。少しでも多くの思いを集めて、被災地に届けようではないか。

以上


2012.07.21 Reported by 佐藤拓也
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