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【J2日記】東京V:スタートライン(12.07.04)

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ロンドン五輪日本代表メンバーに選出された杉本健勇選手

ロンドン五輪日本代表メンバーに、東京Vから杉本健勇選手が選出されました!
世間一般では「サプライズ選出」として大きく報道されていましたが、東京Vに加入してから16試合4ゴール。さらに数字以外でのチームへの貢献度を毎試合見ている東京Vサポーターにとっては、決して「サプライズ」ではなかったのではないでしょうか。実際、和田拓也選手も「別にサプライズではない」と話すなど、チームメイトたちからも「意外」の声は一切聞こえてきませんでした。

メンバー発表のあった7月2日、チームはオフでした。そんな中、発表後「すぐ電話して、『おめでとう』と直接気持ちを伝えた」のが、高橋祥平選手。高橋選手と言えば、昨年途中から同じU−23日本代表メンバーに常に名を連ね、厳しいアジア最終予選を勝ち抜いてきた選手です。五輪出場を決めた時のメンバーでもありました。それだけに、本大会出場への思いを誰よりも強く持っていた選手の一人でしたが、残念ながら念願は叶いませんでした。「悔しさは当然あります。でも、この結果もすべて自分の力」と現実をしっかりと受け止め、すでに目標をさらに上のステージへと切り替えていました。そして、自分は果たせなかった最終メンバー18人の枠に見事選ばれた杉本健選手へ、次のようなエールを送りました。
「健勇には、ホント頑張ってほしい。もともとうまいことはわかっていたけれども、ヴェルディに来て一緒にやって、五輪代表でも十分中心選手になれると思った。五輪では1試合でも多く勝ち進んで、その中で点を取ってほしいなと思います。出られなかったオレたち(ここまで高橋選手、和田拓也選手、小林祐希選手が同代表候補選出の経験あり)のためにも、“ヴェルディ”を背負って戦ってきてほしいです」
と言った後で「こうやって言えるのは、仲が良いからなんですけどね。じゃあなきゃ、絶対に言わない」…最後に何気なく口にした一言に、勝手ながら高橋選手の無念さと仲間思いの性格が詰まっているように思えました。

新聞などの報道でもあるように、杉本健選手がC大阪から東京Vへ期限付き移籍を決意した理由の1つに、この五輪出場がありました。一大決心をして五輪出場にこだわってきたのです。そんな杉本健選手だからこそ、高橋選手の心中も手に取るように感じられたようです。
「祥平も悔しい思いしているはずなのに、発表の後、わざわざ電話をくれました。まったく口にはしなかったけど、ずっと一緒にいて五輪への思いの強さは感じるものがありました。ヴェルディの代表として、そういう思いも背負って積極的に闘ってきます」と自分に言い聞かせるように語っていました。

U−17ワールドカップ以来となる待ちに待った久しぶりの世界大会を前にしている杉本健選手ですが、その前に「やるべきことがある」のだか。力強く誓ったそれは…
「7月8日、15日とJ2の試合がある。チームは首位と好調だし、そこで迎える大事な試合。五輪代表の出発前ですが、試合に出してもらっている以上、しっかりと結果を残してヴェルディの勝利に貢献することだけに集中したい。チームの中で求められている自分の役割をしっかりとこなして、ヴェルディの選手として全力で頑張ります」

五輪代表の先には日本代表へと目標は広がることでしょう。その日本代表のレベルを熟知するGK土肥洋一選手は、「あとは健勇しだい。五輪で世界レベルのチーム・選手と対戦して、いろいろな経験を積んで、そこから何を得るか。そういう意味でも楽しみ」と期待します。
「ここからでしょ。今、スタートラインに来たところ」と会話を締めくくった杉本健選手の笑顔には充実感が溢れていました。選ばれた人しか立つことのできない世界舞台の場から、どんな収穫を持ち帰ってくるのでしょうか。心身ともに充実した状態で本大会を過ごすためにも、まずは次節・松本戦、そして次々節のホーム・鳥取戦で納得いくパフォーマンスができるか。「なじみ過ぎている」(和田選手)というほど打ち解けている東京Vの代表としてという意識も強いだけに、結果を携えてサポーターに出発の報告をしたいところです。
東京Vからの五輪代表選出は、2000年シドニー大会での中澤佑二選手(現:横浜FM)以来の吉報。改めて、杉本健勇選手、本当におめでとございます!そして、ロンドン五輪での活躍を心から期待しています。

●杉本健勇選手コメント
「全力でやるだけです。でも、個人だけではなくて、18人全員でチームが1つにならないと絶対にダメ。U−17ワールドカップとかの世界大会でも経験しているので、チームが1つになる大切さはわかっています。ほかの選手との連携に不安はありません。むしろ楽しみです。スタメン争いから厳しくなりますが、みんなで激しい競争をして、良い関係でやっていければと思います。いちばん年下ですけど、自分のプレーを周りにわかってもらうためにも合流直後から遠慮せずやりたいです。U−17ワールドカップの時に悔しい思いをしているので(日本はグループリーグ3戦全敗で敗退)、頂点を目指したい。ギリギリまでメンバーに残っていた選手たちの思いも感じていますし、行きたくても行けない人もいる。その人たちのためにも、自分ができる全力でやって、悔いのないように戦います。
ただ、出発までに8日、15日とJの試合があります。ヴェルディの選手として勝利することにまず集中したいです」

以上

2012.07.04 Reported by 上岡真里江
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