互いにリスタートに失敗したクラブの対戦となった。F東京は前節、良いところなく0−1で横浜FMに敗れ、C大阪は広島に1−4で大敗を喫した。立て直しを図る箇所は、両チームともに同じはずだ。当たり前だが、主導権を握れず守勢に回る時間が長ければ、失点は増加して得点機会は減少する。自分たちの時間を取り戻すこと。両チームがやらなければいけないのは、まずはそこだろう。
ランコ ポポヴィッチ監督は「すべて悪かったことが唯一良かったことだ。前半は、距離が遠く、しかも足が止まっていて動きがなかった。後半に関しては、動きはあったが、それが間違った方向に向かっていた」と、敗戦を述懐した。
そして、F東京は今週も変わらずビルドアップ時のポジショニングの確認と、修正に多くの時間を割いてきた。C大阪は優れた連係に加え、個の打開力も備えている。F東京としては、それをゴール前で使われてしまう展開だけは避けたい。C大阪を自陣に押し込んで攻撃機会を奪っていくやり方で失点のリスクを回避したいところだ。中盤の主導権争いは必至だが、指揮官は「サッカーは中盤の4対4でするわけじゃない。すべてで支配しなければいけない」と言う。
ただし、F東京は、視界良好とは言い難い。ここにきて負傷者が続出し、チームの約3分の1が離脱する緊急事態に陥っている。21日の練習後には、ポポヴィッチ監督は「もうけが人の話はよしてくれ」と嘆息をもらし、「これでメンバー選考に悩む必要はなくなったよ。だって健康な順から選べばいいんだから」と苦笑いで語った。
苦境に立たされたF東京は、先発メンバーを変更して臨む。ルーカスをワントップに戻し、田邉草民を左サイドに配置。負傷の太田宏介に代わって左サイドバックに椋原健太を置き、徳永悠平を右サイドバックに移した。センターバックには加賀健一の先発復帰が濃厚となっている。
また、欧州へと挑戦するC大阪MF清武弘嗣のJリーグでの出場試合も残りわずかとなってきた。大分時代に、清武を指導したポポヴィッチ監督は「キヨの海外挑戦を素直に喜んでいる。彼のキャリアに少しでも貢献できたことをうれしく思うよ。私は、ヨーロッパの友人に彼のことを聴かれたら必ず言うんだ。彼が活躍しても何のサプライズでもない。それに、彼なら香川以上のキャリアを送ることもきっとできるはずさってね。今は誰も信じてくれないけどね」と、かつての教え子の挑戦を嬉々として語った。しかし、そこにこうも付け加えた。「でも、キヨには、高いモチベーションはヨーロッパまでとっておいてもらってうちとのゲームではおとなしくしておいてもらわないとね」
互いに仕切りなおしの一戦。主導権を握ったチームが勝利へと近づくはずだ。F東京は、ここで弾みをつけて高く飛び直す。
以上
2012.06.22 Reported by 馬場康平
J’s GOALニュース
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