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【J1:第14節 仙台 vs 札幌】プレビュー:3年ぶりの師弟対決。かつてを知る者、新しく歴史に加わった者、すべてが融合した2012年モデルの対決(12.06.15)

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仙台と札幌との対戦はJ2時代の2009年以来、3年ぶりとなる。J1に限れば2002年以来。札幌は仙台相手の試合以外にも1998年に仙台で(当時の名称は仙台スタジアム)ホームゲームを開催したことがある。また、第86回天皇杯の準々決勝では甲府に勝利した思い出もある場所だ。

両チームを率いる監督は2009年の顔合わせの時と同じ。仙台の手倉森誠監督と札幌の石崎信弘は師弟関係にあり、手倉森監督が1996年にコーチとして指導者の道をスタートさせたときに師事したのが、当時山形の監督をしていた石崎監督だった。この二人は2001年に大分でもスタッフを務めている。

J2時代の対決を知る仙台の渡辺広大や中原貴之に札幌のことについて訊いてみると、やはり「継続性があるけれど、あの頃とはお互い違うチームになっている」という答えが返ってきた。それぞれがJ2時代を知る選手とJ1で加わった選手を融合させて、J1仕様のチームに成長している。

J1では初めてとなるこの師弟対決で、現在のそれぞれの教え子達がどのような活躍を見せるのかに注目したいところだが、両チームとも現在負傷者が相次いでいるためにやり繰りが大変な状態だ。だがここはむしろ指揮官たちの腕の見せ所ととらえ、現在好調なメンバーをどう組み合わせるのか、ということに注目していこう。先週に2試合がおこなわれたJリーグヤマザキナビスコカップで、どちらのチームも苦しい台所事情の中でチャンスを得て、調子を上げてきた選手がいるのだから。

札幌はエースの前田俊介を筆頭に、イ ホスン、宮澤裕樹、高柳一誠といった主力を欠く苦しい状況。しかしリーグ戦で最下位からの巻き返しを図るためにも、厳しいアウェイの地で勝点獲得をねらう。サイドの番人日高拓磨は鳥栖時代、前線で複数のタスクを果たす期待がかかる内村圭宏は大分時代にユアテックスタジアム仙台で活躍した経験を持つ。また、サイドMFでもFWでも体を張れる近藤祐介にとってはJ1初得点をF東京時代の2003年に記録した場所でもある。彼らの支えのもと、Jリーグヤマザキナビスコカップでゴールを重ねた榊翔太の速さ、岡本賢明のドリブルなどの勢いあるプレーをカウンター攻撃に結びつけたい。

首位・仙台も上本大海、関口訓充に加え、Jリーグヤマザキナビスコカップでは鎌田次郎と赤嶺真吾も負傷で欠いていたが、彼らが不在の中でも先週の二戦で連勝という結果を出した。センターバックで守る渡辺は「相手の速いプレッシャーを警戒しながら、ハイテンポな中でも今の自分たちの組織を機能させたい」と意気込む。J2時代は勿論、J1でも過去2年と比べて高いゾーンで強気の守備を実践している仙台は、揃って好調を維持する2列目の梁勇基や太田吉彰を中心に、札幌の速いプレッシャーの中でもボールを動かしたいところだ。FWの組み合わせについても手倉森監督は「ゲームプランを当日まで考えます」と、ウイルソンや柳沢敦ら複数の候補から複数の選択肢を匂わせているが、「札幌戦にぶつけてみたい選手」と監督がみているのが中原。6日のJリーグヤマザキナビスコカップ広島戦で2得点して調子を上げている彼は「チャンスをもらえた中で結果を出すことができている」と、心身ともにコンディション良好であることをうかがわせている。2009年の札幌との3戦で2点を挙げた経験を持つ彼には、得意の空中戦を生かし勝点3をもたらすゴールが期待されている。

どのような組み合わせでも2012年モデルの組織を機能させられるか。それが両チームにとって、勝利のカギとなる。

以上

2012.06.15 Reported by 板垣晴朗
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